桜井啓子のレビュー一覧

  • イスラーム圏で働く 暮らしとビジネスのヒント

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    イスラム圏といっても北アフリカから東南アジアまで様々。それを各地で働いたり暮らしたことのある人の経験談で眺め渡すことができる。同じ国で生活するにしても、立場によって、見え方はずいぶん変わるし、人によってもずいぶん印象が変わる。そこが面白い。今までもありそうでなかった良書。10年前の本なので、続編のようなものが出ると嬉しい。

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    2025年10月26日
  • イスラーム圏で働く 暮らしとビジネスのヒント

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    桜井啓子
    1959年東京生まれ。1991年上智大学外国語学研究科国際関係論専攻博士課程修了。博士(国際関係論)。現在、早稲田大学国際学術院教授。専門は比較社会学、地域研究(イラン)

    イスラーム世界への憧れは、高校世界史の資料集に載っていたモスクの美しさに惹 かれて以来。大学では史学を専攻し、イランがご専門の先生のゼミに入りました。さ らに夏休みにトルコを旅行して、イスラーム文化を肌で体験したことで、ますます虜 に。とうとう在学中一年間休学し、モロッコ、シリア、レバノン、ヨルダン、トル コ、エジプトなど地中海から中東を放浪する学生バックパッカーになりました。就職 先も自然とその流れで、イスラーム圏の航空会社です。

    また、ドバイは、観光都市ということもあり、とても自由で、 日本とそれほど変わらないように見えます。しかし、入社すぐの 研修で紹介された事例がショッキングでした。それは、未婚女性 がこっそり薬物の入った飲み物を飲まされ、眠くなったところで レイプされたという事例です。日本で同じようなことが起きた場 合、当然その女性は被害者なのですが、ドバイでは、その女性 は、薬物摂取と未婚であるにもかかわらず男性と関係をもったと いう二重の罪に問われることになるのです。

    イスラーム圏でも結構、現地製造のお酒があります。トルコや レバノンのラク、ラキとかアラクは、水割りにすると白く濁るア ルコール度の高いお酒です。ビールでは、エジプトのステラビー ル、インドネシアのビンタンビールがあります。モロッコはメク ネス産のワインが有名です。これらは地元のムスリムも購入でき ます。

    同じイスラームの国でも、エジプトにはみなさんご存じのベリーダンスがありま す。女性は基本的に肌をあらわにしない文化がある国ですが、登録しているベリーダ ンサーには、ある程度の露出が認められています。ただし、あまり露出が激しいと網 の日のような服を着せられるなど、いろいろな制限はあるそうです。しかし、結婚式 などではベリーダンスは花ですね。そういうところは国によってすごく違います。

    浪花節が通じるというか、義理人情に厚いのもイラン人の特徴です。イラン人は家 族をとても大事にしますが、人間的な温かさや包容力があると感じました。子どもを とてもかわいがるので、子育てのしやすい環境だと思ったこともあります。核問題な どのイメージが先行して「怖い国」と思われがちなイランですが、イラン人はとても 魅力的です。

    初来日の場合は、東京、名古屋、大阪、京都、それに余裕があれば、名古屋から岐 阜や長野といった観光コースが一般的ですが、二度日以降ですと、北海道が人気で す。特に喜ばれるのは、桜、富士山、そして雪。雪を見たことのない人がほとんどで すから、ふわふわの雪に触りたい、雪の上に寝転んでみたいといった夢を持っていま す。観光以外では、道にごみが落ちていない、接客が丁寧、電車や地下鉄が定刻通り に来る、その他、随所で体験する日本のテクノロジーなどが、高く評価されます。

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    2023年08月29日
  • イスラーム圏で働く 暮らしとビジネスのヒント

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    コンパクトにまとまっていて、イスラムをとりあえず知りたいという人にとっては大変いい本なのではないだろうか

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    2016年09月27日
  • イスラーム圏で働く 暮らしとビジネスのヒント

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    [他者としての参画]北アフリカから東南アジアまで広がるイスラーム圏で仕事をしている/してきた方々の生の声を収録した作品。人口及び経済規模が次第に大きくなると予想されるこの地域に、非ムスリムの日本人として暮らすということがどういったことなのかがぼんやりと浮かび上がってくる一冊です。編者は、著名な中東の地域研究者である桜井啓子。


    イスラームを共有しながらも、同時に国や言語、そして民族などを理由として、イスラーム圏において明確に差異が存在することを認識できるかと。それにしても、断食月の「ラマダーン」と、文脈によって意味が異なってくる「イン・シャー・アッラー」という言葉に関する言及が多いのを見るにつけ、この2点はよほど日本人に強い印象を残すものなのだなと感じました。


    正直なところ「こんな素晴らしいことがありました」という声よりも、「大変」「苦労した」という声が多いため、これを読んで「イスラーム圏で働きたい!!」となるかは不明ですが、「イスラーム圏で働くことになった」という方にはとりあえずオススメです。さくっと読める一冊でもあるため、編者がまえがきで記すとおり、中東行きの飛行機で読むにはピッタリかと。

    〜思うように事が運ばないことは多々ありますが、アラブで働くうえで絶対に心得ておかなければならないのが、「あせらず、あきらめず、あてにせず」です。〜

    わかるわかる☆5つ

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    2016年04月27日
  • イスラーム圏で働く 暮らしとビジネスのヒント

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    厳しい戒律というイメージのイスラームの世界は、中東などの厳しい環境とも相まって、滞在したり住んだりするだけでも異空間のような感じがある。そのような環境でビジネスをするというのはどういうことか。そんな疑問に平易な言葉で答えてくれる日本人。その多くはビジネスマンで、修羅場も経験しているであろうが、現地の習慣や習俗を尊重し、粘り強く現地でビジネスを根付かせていることが分かる。同じイスラームといっても、共通する部分も多いが、民族性や地域性でそれぞれに異なる部分もあり、それぞれの任地で得た貴重な体験が詰まっている。

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    2019年03月17日
  • イスラーム圏で働く 暮らしとビジネスのヒント

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    イスラーム圏で働いたことのある人たちの感想集。
    これから赴任する人には良いかもしれない。
    インシャラー。

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    2016年02月21日
  • イスラーム圏で働く 暮らしとビジネスのヒント

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    イスラム圏にいるので読んでみた本。なかなか面白い。イスラムは偏見に満ちた世界に日本人に映っているが、とても面白い文化圏である。アラブ圏・アジアのイスラム国で働いていた方々のコラムが集められている感じ。

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    2016年01月19日
  • シーア派 台頭するイスラーム少数派

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    シーア派の起こりを丁寧に説明しつつ、
    その後各地に分散してゆくシーア派の
    それぞれの境遇と歴史的ふるまいを説明するもの。
    こうした本はなれない専門用語が多く戸惑うことが多いが、
    丁寧に注釈が入っており置いてきぼりになることは無く好感が持てる。

    シーア派は相対的に見れば少数派であることに違いは無いが、
    長い歴史を持ち、絶対数から言えば相当な数を有している。
    決して一枚岩の団体とひとくくりにできるものではないことが分かった。

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    2012年05月11日
  • シーア派 台頭するイスラーム少数派

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    ネタバレ

    [ 内容 ]
    イスラーム教の二大宗派の一つだが、信者は全体の一割に過ぎないシーア派。
    しかし、イラン、イラク、レバノンなどでは多数を占め、挑発的な指導層や武装組織が力を誇示し、テロリズムの温床とさえ見られている。
    政教一致や民兵勢力といった特異な面が注目されるが、その実態とはいかなるものなのか。
    彼らの起源から、多数派のスンナ派と異なり、政治志向の強い宗教指導者が君臨するシステムを解明し、その実像を伝える。

    [ 目次 ]
    序章 台頭するシーア派
    第1章 シーア派の成立
    第2章 政治権力とシーア派
    第3章 近代国家の成立とシーア派―20世紀~
    第4章 イラン・イスラーム革命と「革命の輸出」
    第5章 ポスト・ホメイニーと多極化
    終章 シーア派の行方

    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

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    2011年04月06日
  • シーア派 台頭するイスラーム少数派

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    ★少数派を軸にイラン・イラクを解剖★イスラム主流派のスンニ派に対し、シーア派は少数派の代表として知られる。イスラム諸国でシーア派が大勢を占める主な国はイランとイラク。アラブでもなく(ペルシャ)、カリスマ宗教指導者がそのまま政治も支配する独自の形態を遂げた(かつ限界も生み出した)イランと、シーア派が多数にもかかわらず対イランとの関係で「シーア派=アラブでない」という構図が生まれてフセインを代表とするスンニ派が実権を握ったイラク。シーア派の成り立ちとともに、この2国を分かりやすく説明してくれる。イランもイラクも原油をきっかけとした日本企業の進出が動き出すだけに、その背景を理解するのに役立った。

    ●過去のメモの追加●フムス(5分の1税)によりバザールなどを基盤として宗教の自立がなしえた。ムジュタヒド(法解釈の有資格者)が増え、アーヤトッラー・ウズマー(大アーヤトッラー)のなかで信徒向けに「諸問題の解説」を執筆した人が最高権威「マルジャア・アッ=タクリード」というトップになる。
    イラクのバアス党は内部党争の末、ティクリート地方出身のスンナ派が権力を握る。バアス党は世俗的なアラブ民族主義を掲げ、イラク領内のスンナ派とシーア派をアラブの名の下に団結させる可能性を持ちながら、対イランの汎アラブ主義となり、シーア派をイランと一体視して、自国のシーア派に反アラブの疑いをかけ、シーア派の社内的上昇を妨げた。

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    2014年08月18日
  • シーア派 台頭するイスラーム少数派

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    イランの核問題やイラク情勢の悪化でしばしば耳にするイスラムの宗派「シーア派」について、その成り立ちから、「スンニ派」となんで仲が悪いのかといったあたりから現代の情勢をまとめた本。大学の講義で使われるような「教科書的」なまとめ方でちょっと退屈ではあるものの、中東情勢のお勉強するにはぴったり。あとがきにちょこっと出てくる著者の体験談あたりは別の本に期待かな。

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    2009年10月04日
  • シーア派 台頭するイスラーム少数派

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    イスラム教に関しては少し本を読んだこともあるが、やはりこれだけ長い歴史を持った宗教なので今までにいろいろあったようだ。名前がなじみの薄いものなので分かりにくいことも多かったが色々と参考にできる。辞書形式の索引も使いやすく良いアイデアだと思う。

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    2009年10月04日
  • シーア派 台頭するイスラーム少数派

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     シーア派を扱った概説書だが、後半よりイラン革命とシーア派ネットワークの関係性、革命の波及的効果、イランとシーア派の関係変化などの分析に重点が置かれる。非常におもしろかった。特におもしろかったのは以下の点。

     1)実はシーア派は後継者を巡りスンナ派から分派したが、血統に拘っていたのはシーア派だった。スンナ派ワッハービズムが原理主義思想を持っているにも関わらず、後継者の血統を重視していなかったのは意外!2)イスラム教の影響力拡大と言えば、イラン革命やホメイニをイメージし、彼らが原理主義のような影響を受けるが、現在イスラム教の内部抗争の被害者はシーア派。3)シーア派は全体の3割にしか及ばず、実は過激派のほとんどはスンナ派。4)シーア派の政教一致の考えは実はイラン以外の国では受け入れられていない。などなど。大変興味深い。

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    2009年10月07日
  • イスラーム圏で働く 暮らしとビジネスのヒント

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    日本企業からイスラム圏に駐在することになったビジネスパーソンたち、また、日本国内でハラールビジネス(日本在住ムスリム向けの食やサービス)に携わる人々の記録。客室乗務員、建設コンサルタント、特派員、ヤクルトレディなど、章ごとに語り手が変わるコラム集のような一冊。駐在生活において彼らが感じた各国の独特の文化や、心暖かいけれど気が強い現地の同僚たちの人間性など、わたしは一度も行ったことのない国々の様々な日常を垣間見られて、おもしろかった。

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    2023年04月06日
  • シーア派 台頭するイスラーム少数派

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     中東、特にイランへの興味が止まらない。
     後半部分、近現代のイランにおける宗教観について書かれた章を中心に読んだ。特に興味深かったのが、2003年にイラン在住の若者(15-29歳)に対し行われた意識調査の結果。それによると、彼らが金曜礼拝に行くことは滅多になく、それどころか死者の追悼行事以外でモスクを訪れること自体、ほとんどなくなっている。さらに、礼拝をしなくてもこよい心でいれば敬虔なイスラム教徒だと言えると思うと答えた者が4割以上、政教分離主義者にも政府のポストを与えて良いと答えた者が5割以上に上った。イラン共和国はかつてより政教一致を推し進めてきたが、若者の現状はそれに反したものになっていると知り、これはわたしが持っていたイメージと離れていたのでなるほどと思った。

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    2023年03月11日
  • イスラーム圏で働く 暮らしとビジネスのヒント

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    イスラーム圏では働かないけど、引っかかっていたことや中途半端な知識やイメージを少しでも明らかにしていきたい気持ちが働いている。

    以前読んだ『パリのすてきなおじさん』にてアルジェリアとかクルド人とか程良く予習できたから少しは内容についていけたと思う。

    大好きなインド映画にもたびたび登場するイスラム教。イスラーム圏とはいえ国ごとにルールやマナーが違いすぎて、その程度の差も激しいもんだから聞いているだけで気が狂いそうになった。

    ネットも存在しない時代にイスラーム圏に身を投じた方々もおり、不安を感じる暇もないまま相当苦労された様子が伺えた。

    情報も乏しいなか、「対面ファースト」が基本の現地のビジネスシーンで手探りで信頼関係を築いていかれたのが素直に凄い…!

    この対面ファースト、仕事になると絶対非効率だと素人目でも感じていた。それでも人との繋がりを大切にするという彼らのエピソードを沢山目の当たりにし、昔ながらで人間くさいけど、血の通ったお付き合いはやっぱり良いなって見直した。

    ※数あるエピソードの中で特に良かったのが、中東のムスリムが旅人を手厚く歓迎してくれるのは「旅人=メッカ巡礼でやってくる人」だったので彼らが無事聖地に辿り着けるようもてなしたのが始まりという話。他宗教を受け入れない土地もあるくらい厳しい戒律に生きた人達かと(勝手に)思っていたけど、日本のお伊勢参りと宿場町の関係と近しいものを感じて何だか嬉しくなったのであった。

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    2021年10月21日
  • イスラーム圏で働く 暮らしとビジネスのヒント

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    イスラーム圏の国々や、日本国内でイスラーム向けの仕事をされている方々13名による、イスラーム圏での仕事経験の解説。

    筆者はイスラーム圏を中心とした比較社会学の研究者だそうだけれど、よく知人などから
    「来月からサウジアラビアに転勤になったんだけど、現地での生活上の注意とか知るために読んでおくといい本って無い?」
    という相談を受けたらしい。そのたびに答えに困っていたらしく、そういう人たちに読んでもらうことも本書を書いた目的の一つだったようだ。

    経験に基づく話なので、とても実際的。
    ・イスラーム教徒の女性と握手してはいけない(ていうか体にさわってはいけない)
    ・子供のあたまを撫でてはいけない
    ・他人に妻の顔は見せない
    ・メッカ巡礼の人たちの真っ白な装束に触れてはいけない。
    ・礼拝は日の出前、昼、午後、夕方、夜の1日5回
    ・仕事中でも、仕事より礼拝を優先。それが当たり前。
    ・とても家族を大事にするので平日はまっすぐ家に帰る。
    ・人のつながり(コネ)を大事にする。
    ・ハラールは豚肉入ってないからOKというものではない。同じ製造工場内で豚肉扱われているだけでアウト。
    ・でも、豚肉食べても故意ではなく誤って食べてしまったということならOK
    ・サウジアラビアですら、結構みんな酒飲んでる。
    ・サウジでは基本的に酒は売ってないが、隣国のバーレーンでは売っている。週末にバーレーン行って酒飲んで帰ってくる。
    ・イスラーム教徒相手の仕事は、あせらない・あきらめない・あてにしない。


    13名の方々のほぼ全員が「イン・シャー・アッラー(それを神が望むなら)」という言葉に注意喚起しているのが面白い。
    何か頼みごとをしたときに、あまり気乗りしないとかやりたくないようなときに返す言葉らしい。つまり「イン・シャー・アッラー」と言われたら、やんわりと断られているのだ、と思った方がよいようだ。あてにしない。
    --手が空いたら作業手伝ってくれる?
    「イン・シャー・アッラー(手伝うとは言っていない)」
    --ねぇ電話番号教えてよ。
    「イン・シャー・アッラー(教えるとは言っていない)」
    --週末遊び行かない?
    「イン・シャー・アッラー(行けたら行くわ)」


    逆に、日本の悪いところが見えてくるところもあった。多くの方がイスラーム教徒とともに仕事をする際に注意すべきこととして、「人前で怒ってはいけない」と書いている。
    ちょっと考えてほしいのだけれど、そもそも「一対一で怒られるよりも、人前で怒られる方がマシだ」と思う人はいないのでは?日本人だって人前で怒られるのは嫌なのでは?
    むしろこれは「日本企業には、部下を人前で叱責するという悪癖、パワハラ文化がある」ということじゃなかろうか。そう考えると、いろいろと日本で働く上で問題となるようなところも見えてくる。
    仕事が終わったらまっすぐ家に帰るのは当たり前だ。みだりに異性の体に触れてはいけないのは当たり前だ。他人に飲酒を強要するのはよくない。仕事中に礼拝のために数十分程度抜けたからと言ってなんだというのか。

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    2021年02月27日
  • シーア派 台頭するイスラーム少数派

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    ネタバレ

    【180冊目】シーア派研究の入門書。記述は2006年で止まっているので、アフマドメジャニ大統領の登場や、核合意、シリア・イラクにおけるISISの台頭とそれへのイランによる対処については書かれていない。また、長引く内戦とそれへの台頭、ロシアへの接近等によって国際社会からの注目を浴びることになったシリアのアサド大統領はアラウィー派とされ、これはシーア派の一派だとされている。何より、今やアラブ世界は2011年の「アラブの春」を抜きにしては語れない。そういう意味で、せっかくの2016年再版なので、この点についてアップデートしてほしかったなぁ……

    とはいえ、とても勉強になった。特に勉強になった点を簡単に3点。
    (1)シーア派とは何か、発生学的に・スンニ派との比較的で語ってくれる点:スンニ派とそんなに違うのかと常々疑問だった、だって、教科書的には第四代カリフ・アリーまでの正統性を認めるのかどうかだけが違うと書かれていて、なぜそれが現代まで尾を引くのかよく分からなかった。でも、たぶん大事な違いは、ウンマを率いる者や政治的指導者の正統性をどこに求めるのかっていうところにあるんだろう。
    (2)「イスラーム法学者による統治(ヴェラーヤテ・ファキーフ)」について:筆者が、ヴェラーヤテ・ファキーフは教義の解釈にの1つに過ぎないという点を強調している点が興味深い。1979年以降のシーア派しか知らないぼくとしては、むしろ政教分離が長いシーア派の歴史の大半だったのではないかということは意外だった。
    (3)なぜイランがあんなに嫌われているのか、1979年イラン革命後の「革命の輸出」の観点から説明。:なるほど。まぁ、ソ連時代の共産主義みたいなことですな。

    あと、シーア派に独特の宗教税(フムス=五分の一税)が、宗教的権威の独立性を保持するのを助けていたという話も大事なポイントかな!

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    2017年01月30日
  • シーア派 台頭するイスラーム少数派

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    イスラム世界で少数派シーア派についての概説書。
    シーア派の基礎知識をまず提供。
    1) シーア派はムハンマドの従兄弟のアリーの子孫しか指導者(イマーム)として認めない。
    2) 12代目のイマーム(868年生まれ)11代目のイマームの葬儀に現れて以来姿を消し、お隠れになっている。
    3) 3代目イマームのフサインはカルバラの戦いでウマイヤ朝との戦いに破れ、殺害された。カルバラに墓はあり、聖地となる。
    4) アリーの墓はナジャフにあり、やはり聖地。ナジャフはシーア派の教育都市だった。

    そして、中近東諸国におけるシーア派の状況について解説。

    イランが詳しい。下記のことが意外だった。

    1)イランの宗教家はホメイニ師の唱えた政教一致路線を支持しているのだと思っていた。しかし、宗教界の権威=マルジャア・アッ・タクリードの多くは政治に宗教が介入することに否定的。
    2) ホメイニ師の後継者のハメネイ師はマルジャア・アッ・タクリードではなかった。憲法上、最高指導者の就任要件はマルジャア・アッ・タクリードだったが、ハメネイ師を最高指導者にするためこの要件をはずした。
    3) 第四代大統領、第五代大統領のラフサンジャニ、ハタミーは穏健派で、いずれも対米関係の改善を目指していた。ハタミーにいたっては言論の自由を尊重しようとした。
    4) この本は2006年の記述で終わっている。現在のロウハニ大統領は穏健派、議会も穏健派が多数。イランは革命後のアメリカ大使館占拠事件や、ヒスボラやハマスの支援、さらには核開発疑惑と過激なイメージが強い。

    穏健派がかなりの勢力を持っていることとこうした外交のイメージはどう整理すればいいのか。さらに勉強してみたいと感じた。

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    2016年03月14日
  • シーア派 台頭するイスラーム少数派

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    時系列でシーア派の歴史が概括されている。視点はイラン/イラクのシーア派中心地にほぼ絞られている。植民地時代や冷戦期など、欧米諸国の影響とのかかわりについてはほとんど触れられていない。
    紙幅の関係上駆け足になるのは仕方がないが、第1章「シーア派成立の歴史」は、名前の羅列と王朝の変遷を追うばかりで、読み続けるのが困難。
    第2章「政治権力とシーア派」は、宗教学院に足を運んで研究した著者の面目躍如か、説明は分かりやすかった。第3章「近代国家の成立とシーア派」第5章「ポスト・ホメイニーと多極化」は、国別に歴史的出来事が紹介されているので、どの話だったのか、用語の意味はなんだったかなど、思い出すのがやっと。
    第4章「イラン・イスラーム革命と「革命の輸出」」は、イランを巡る国際関係を理解する上で大変役に立った。ただしここでも、同じ人物(特に、マルジャア・アッ=タクリートのうちの何人か)が何度も出てくるが、何にせよ馴染みのない名前なので、だれのことを話しているのか、ついていくのは困難。
    入門書としては良書だと思う。編集側でもう少し、読みやすくする努力をしてほしい。

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    2011年06月25日