井上孝夫のレビュー一覧

  • 世界中の言語を楽しく学ぶ

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    非常に楽しく読めた。語学への興味を刺激してくれるし、豊富なエピソードが紹介されて、具体的な勉強の仕方が分かるようになる。これを読むと、苦痛なところが多い語学の勉強が楽しく感じられる点が素晴らしい。私は熱心に英語を勉強したので、どの言葉も時間をかけて、がむしゃらに勉強しないといけないと思い込んでいた。その思い込みを取り去ってもらったのが有難い。基本的な単語や挨拶を学ぶだけでも、新しい世界が自分の前に広がっていくのだ。細切れの時間を使った勉強法なども書かれていて、実際の語学の勉強に役立つ。

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    2017年04月13日
  • 世界中の言語を楽しく学ぶ

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    会社勤めをしている著者が、100以上の言語をどのように学んだかについての体験、学習法や読者へのアドバイスが書かれている。専門的な知識はないが、これから多くの言語を学びたいと考えている私にとってはためになり、淡々と、でも愛情を持って言語を学び続けてきた著者の姿勢に感銘を受ける本であった。

    著者が人生のそのときどきでどのように学習時間を作り出していったか、ときに作り出せなかったかという体験談は、それが言語でなくとも、趣味として何かを続けていこうとしている者にとっては励まされる部分であると思う。

    どの言語から学び始めたらよいかというアイデアは、言語同士の関係性を踏まえて書かれており、どこから手を

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    2010年02月23日
  • 世界中の言語を楽しく学ぶ

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    まったく、なんて人だ。あらゆる言語を勉強しまくる、「言語オタク」。研究のためではない、あくまで「アマチュア」として自らの楽しみのために言葉がある。きっとこの人にとって、言語は壁などではなく、あらゆる世界への入口と写っているのだろう。様々な勉強エピソードと、言語にかんするコラムが程よく混ざり、読み物としても楽しい。こんな風に、言葉に向き合ってみたいものだ。

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    2009年10月04日
  • 世界中の言語を楽しく学ぶ

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    学生の頃から様々な言語に手を出してこられたという井上孝夫さんの言語との付き合い方。
    どんな風に勉強してきたかや、どんな風に多言語が生活に根付いているか。

    全てを流暢に、なんてできないけれど、色々な言語を知っているからこそ気づけることや広がる世界観など、多言語学習の面白さ、大変さについて。

    私も少しずつでもいろんな言語を頭に入れていこう…

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    2018年12月15日
  • その日本語、ヨロシイですか?

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    「本の雑誌」1月号恒例企画「わたしのベスト3」で、著者が恐縮しつつこの自著本を挙げていた。「『日本語誤用指摘本』と思われている誤解を解きたい」とあり、あらま、てっきりよくあるその手の本だと思っていたらそうじゃなかったの?と読む気になったのだが、いやいやこれは!予想を上回る面白さであった。

    著者は、「本の雑誌」2013年9月号「いま校正・校閲はどうなっておるのか!」や、2011年6月号「新潮社に行こう!」にも登場していた、新潮社校閲部長。(どちらの企画もすこぶる面白く、特に出版社訪問シリーズは近年ではピカイチではなかろうか。) 新潮社校閲部は六十人をこえる大所帯で、装幀部とともに新潮社の屋台骨

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    2015年01月23日
  • 世界中の言語を楽しく学ぶ

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    マイナーな言語の紹介が多いです。
    長年かけて100以上もの言語を学んでこられた著者オリジナルの言語学習法は参考になります。

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    2014年08月24日
  • その日本語、ヨロシイですか?

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    校閲に絡んで日本語の多面的な解説が楽しめる好著だ.第9章の「死語の世界」が面白かったが、あまり死語だとは思わないものも多かった.第6章での様々な言語の取り扱いの話も含蓄のあるものだ.仮名遣いの難しさを第5章で説明していたが、この多様性が日本語の良い所だと思っている.

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    2014年08月14日
  • その日本語、ヨロシイですか?

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    勉強になった。新聞あたりは校閲減らしが進んでいるようだが、出版社はどうなのだろう。翌日以降に訂正をだせる新聞と違って、本は増刷か回収でもしないかぎり、改まらない。そこらの緊張感の違いを感じさせられた。マンガもありとっつきやすい。著者は新潮社の校閲部部長。絵も描けるとなかなかの才能の持ち主とみた。

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    2014年05月04日
  • その日本語、ヨロシイですか?

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    ネタバレ

    新潮社校閲部の部長さんが挿入された漫画の中の「架空の会社の校閲部に入った2人の新人」を見守りつつ、自分の経験を語ります。
    辞書編集者の書く日本語本と違うのは、「何が正しいか」ではなく「何が届けたい相手に届くのか」を一番に考えていること。
    この本の真骨頂は最後の最後、奥付けの上に表れます。
    校閲者の自負と謙虚さこもごもに、言葉の素人であることの面目躍如の文章です。
    この本の最大の効果は、読んだ人に「本を出すときは新潮社から出したい」と思わせることかな?

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    2014年02月22日
  • 世界中の言語を楽しく学ぶ

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    DMM。アカデミックな素養はありつつも学者としてではなくただたくさん言語を知り読み書きしたくてしてきた人の学習法や身辺記録。学習のハード面で苦労してる事の大半はノイキャンイヤホンやテキストを自炊してiPadを使うなどで解決できる気もするけど20年ほど前の著作なのでその辺はまあ。「目の前に訳の分からない、手も足も出ないテキストが存在するというのが我慢出来なかった」というくだりに共感してしまったので私も同じ穴の狢なのかもしれない。やりたい言語はやれるうちに。文法のまとめ方など学習法は役に立ちそうなところがあったので参考にしたい。

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    2023年05月31日
  • その日本語、ヨロシイですか?

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    以前、フリーの校閲者のワークショップに参加したことがあるが、その細かさに参加者全員お手上げだった。あらためて校閲の仕事の大変さがよくわかった。著者は違うと書いているが、やっぱり日本語のプロと言える。そして、最近は死後になる日本語も多くて、時代の移り変わりのサイクルが早くなっているのではないか?

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    2023年04月22日
  • その日本語、ヨロシイですか?

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    新潮社の校閲部長による日本語についての本。言葉を扱う最後の砦的な仕事をされているからこそ、言葉を大切に、そして生き物のように扱っているという印象。単純に間違えやすい言葉だけでなく、ルビをふるということや、校閲の仕事とは、といったことまで披露してくれている。特に、校閲の実例は面白い。おおよその検討はつく、は「見当」だったり、ご存知とご存じは統一するとか、基本的な内容デアはあるが、意識しないと間違える。神は細部に宿るとすれば、ここで勝負がついてしまうことだってあり得るだろう。そんな緊張感を感じるからこそ、引き込まれるんだろうなと思う。日本語の将来はどうなるんだろうか、電子化の波、ツイッターなどの新

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    2020年05月16日
  • その日本語、ヨロシイですか?

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    「重版出来!」からの派生。校閲のお仕事。書き手、校閲者の実に細かなこだわり、自然言語であるが故の判断つきかねるレアケースが、プロならではのストックでどんどん出てくるのが面白い。
    仕事には敬意を表するが、東条英機の「機」が「樹」になってたから全部刷り直し、っていう時代はもう終わるべきだろう。食品の異物混入と同じく、一定のエラーを許容できる社会になることが望ましい。

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    2016年02月21日
  • その日本語、ヨロシイですか?

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    重版出来6巻のあとがきで紹介されてたので読んでみました。
    校閲って仕事についてその道のベテランが紹介する本。

    ネットが発達する前は資料が少なくて校閲といえども専門的な内容にはあまり手を出せなかったとか、
    校正から校閲になったのがここ30年ほどのことで、校正の頃はとにかく原稿と同じに印刷されたかチェックする仕事だったとか、
    ルビの振り方や旧仮名遣いについての出版側の苦悩とか、いろいろ面白い出版裏話が聞けます。
    なんと文中のマンガも著者によるもの。多才だ。

    校閲は「国語学者」ではなくて「国語の素人のプロ」だそうです。
    正解を判断するのではなくて、世間ではどう使われている言葉なのか、それを調べる

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    2016年01月31日
  • その日本語、ヨロシイですか?

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     その日本語、ヨロシイですといえないのが何とも日本人として理不尽でしょうがない。

     世の中には言葉を扱う職業は数多くあるが校閲という仕事は広く浅くゆるくきつく縦横無尽の広がりの中書かれた相手の立場にも気遣わなければならない大変な仕事だと感じる。

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    2015年12月17日
  • その日本語、ヨロシイですか?

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    校閲者から見た日本語。曰く、世の中に完全な原稿などというものは存在しない。筆者の能力とか才能とは関係なく人間である以上、完璧というものは、ありえない。何だかほっとする。著者の大きなミスも紹介されている。東条英機を東条英樹と誤り印刷済みの冊子を全て廃棄にしなければならなかったとのこと。どんなに知識が豊富でも知らないことはあるし、穴もある。校閲者は言葉に対して素人であることのプロ。故に言葉の素人であると自覚し常に確認を心がけなければならない。校閲者という一般読者の先遣隊ならではの苦労と矜持。新たな日本語の地平を拡げてもらった。

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    2015年02月15日
  • 世界中の言語を楽しく学ぶ

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    趣味としての外国語学習の楽しみ方や実践的な学び方を紹介。筆者は100言語以上を齧った校正者。言語を学んで行く過程やそれを使うのに喜びを感じて人生を豊かにして欲しいと。

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    2014年12月17日
  • その日本語、ヨロシイですか?

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    ネタバレ

    「校閲とはそんなもんだろうなぁ」という内容で特別大きな驚きや感動は無かった。2時間程度で軽く読めた。
    ひとつ途中で気づいて驚いたのは、2割程度のページが割かれている漫画もこの著者自身が描いたもの、ということ。まったく素人ぽくなく、こなれた絵に感心。
    結局の所、送り仮名、ふりがな、英語表記、および二重表現などは「絶対これが正しい」と言い切れるものではない場合が多々ある、ということ。また時代によってその可否が変化するので、常に校閲者は「時代の空気」を読んで「これが一般的に受けが一番良かろう」という判断で著者にお伺いをしている、ということ。著者の意図によって変わりもする。
    今後、電子書籍を著者自身が

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    2014年05月06日
  • 世界中の言語を楽しく学ぶ

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    不惑を過ぎると、人生の残り時間を意識するようになる。地球上に存在する数千の言語の一つ一つがそれぞれ固有の宇宙を持っているわけであり、ただ一つの言語でさえ、人生の全てを賭しても汲みきれないほどの広大さを有している。とすれば、世界中の言語をくまなく学んでみたいと思ったところで、その果てしなさに眩暈を覚える。

    筆者は100以上の言語を学んだというから、筋金入りの言語マニアであることは確かだ。でも、言語によって学んだ深さはまちまちだろうから、それがどの程度凄いことなのかは分からない。実際、いくつもの言語を学ぶと、未知の言語に出会ったときでも、文法の概略を知ることは容易である。人類の言語には、どれもあ

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    2012年10月19日
  • 世界中の言語を楽しく学ぶ

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    言語学習マニアの筆者がどのように世界の言語を学んでいったかをつづっている.ミニコラムで「心にかかる言語たち」として,世の中のいろいろな言語が紹介されているのも面白い.

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    2009年12月20日