諸橋憲一郎のレビュー一覧

  • オスとは何で、メスとは何か? 「性スペクトラム」という最前線

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    オスとは何でメスとは何か?
    性スペクトラムという最前線 諸橋憲一郎 NHK新書

    全部で100%の内
    オスが〜%でメスが〜%という数え方ではなく
    100%のオス度の内〜%という数え方をするらしい
    細胞一つ一つにオス度があり常に変化している
    そのバラツキを調整するためにそれぞれ専属のホルモンが仲をとりもつのだと言う

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    2024年12月09日
  • オスとは何で、メスとは何か? 「性スペクトラム」という最前線

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    とても楽しい。やさしい語り口で読みやすいので中学3年生ごろから読める。生物学、医学基礎研究の楽しさがわかるので、進路選択前の高校生にもおすすめ。遺伝子に関しても分かりやすく学べる。

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    2024年06月18日
  • オスとは何で、メスとは何か? 「性スペクトラム」という最前線

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    ネタバレ

    遺伝子とホルモン分泌によってオス・メス化、脱オス・脱メス化がされることで、性がスペクトラム上に決定される。

    この原則によって、性指向、性自認の多様性の蓋然性が示される。

    なるほど人間の直観的な理解というのは往々にしてアテになるが、また往々にしてアテにならない。社会科学だとか、理系の基礎研究だとかの重要性を「直感的」に理解するためには、こういう「目から鱗」を体験するのが1番いいかもしれない。

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    2024年03月24日
  • オスとは何で、メスとは何か? 「性スペクトラム」という最前線

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    トランスジェンダーは人間だけの問題なのか。
    男と女の狭間に存在する生殖における生を繋ぐ駆け引きでもあり、同性同士の競争であり、そのことが承認欲求や自己防衛本能、そのための集団化戦略だという事を考えれば、「人類の抱える悩みの根源は人間関係にある」とアルフレッドアドラーは言ったが、そのもっと本源には「性差」があるのだとも言える。トランスジェンダーを考えるという事は、「性差」とは何かを考えるという事にも近い。

    性にはグラデーションがある。女を好きな男っぽい男。女を好きな女っぽい男、男を好きな男っぽい男、男を好きな女っぽい男、どちらも好きな・・・と、身体的な男性だけでも、複数パターンが存在する。人間

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    2024年12月02日
  • オスとは何で、メスとは何か? 「性スペクトラム」という最前線

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    私達にある2つの性。言葉にすると、2つにしっかり別れた、別個のものと感じる。
    しかし現実世界ではそうだろうか?
    2つの性の関係について、科学的知見から語ったもの。

    面白いし、ラベリングの理解しやすいという良い点と、良くない点について考えるきっかけになった。

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    2023年04月15日
  • オスとは何で、メスとは何か? 「性スペクトラム」という最前線

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    社会学だけではなく、生物学からも「性スペクトラム」の必然性が唱えられ、支持されていることに心強い物を感じる。

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    2023年03月28日
  • オスとは何で、メスとは何か? 「性スペクトラム」という最前線

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    精子を作るのがオス側で、卵を作るのがメス側で、性別は両極端だけではなく、間に100%から0%までスペクトル上に分布している、
    性ホルモンと遺伝子がその位置を決める、
    という話。
    魚の中にはオス側からメス側にジャンプするものもいる。
    人間においては成長過程でスペクトル上を移動するのが一般的である。
    性ホルモン受容体遺伝子に変異が起きて、ホルモン受容体の機能が完全に消失するのが性分化疾患の一例で、性自認の変化につながったりする。
    「男は〜」「女は〜」みたいな大きな主語で語ることに意味はないということはよく分かる。

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    2023年02月18日
  • オスとは何で、メスとは何か? 「性スペクトラム」という最前線

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    性は連続する表現型として捉えるべきという性スペクトラムの概念を知り、前提に考えることによって、オス・メス(男・女)という2極だけでは理解しづらい事柄、現象、行動について、より正しく受け止め、理解ができるようになると思う。性の意味合い、性とは何なのかを改めて考えるきっかけになった。生命の不思議と奥深さに敬意を示したくなる。多様な性の存在を認識することが、多様性の尊重の第一歩となり、豊かな社会につながっていくのだろう。

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    2023年01月06日
  • オスとは何で、メスとは何か? 「性スペクトラム」という最前線

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    性スペクトラムは人間では最近の概念だが、生物的にいうと進化の過程で当たり前に取り入れられてきた概念であり、サバイブするために必要とされている考え方ということがわかった。つまり、人間は遅れてるんだな。早く男・女という考え方がもっとニュートラルになったらな…

    エリマキシギのオスとメスは、縄張り型・サテライト型・メス擬態型オス(それぞれ、ジャイアン・スネ夫・のび太っぽい)がいる。縄張り型は1番強いので、1番にメスを選び交尾する。サテライトはメスが複数いる時に、おこぼれをもらう。メス擬態は見た目がメスっぽいので追い出されることもないので、安心して交尾をする。おもろ。

    性は生涯変化する。乳児は性器以

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    2022年12月21日
  • オスとは何で、メスとは何か? 「性スペクトラム」という最前線

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    一気に読んだ。おもしろかった。性スペクトラム。
    以下メモ。

    オスとメスは対局な存在ではない。
    エリマキシギ3種のオス、ブルーギルスニーカーなど。メス擬態化のオス。オス何%?これは生涯変わり続ける。
    環境、化学物質による人工的なメス化が進行。
    魚、一夫多妻制はオス縄張り、小さいオスが100%メス化、たまたま出会ったオス同士でも子孫が残せるようになど。
    チョウチンアンコウ、オスはメスの1/10でメスに吸収。
    ウミガメやワニは産んだ卵の温度で性別が決まる。温度依存的性決定。
    ハダカデバネズミは女王ネズミしか子ども産まない。小さい周りのメスネズミは女王が産んだ子を育てる。女王の糞を食わされてホルモン

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    2022年11月28日
  • オスとは何で、メスとは何か? 「性スペクトラム」という最前線

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    オス/メスはゼロイチで確定されているモノじゃなくて、一個体でも行ったり来たりするんだよ、という話。昨今の性多様性みたいな風潮に対して、生物学としてどんな知見があるのかと期待して読んだが、明確な答えは無かった。なので、ちょっとモヤる感じ。丁寧な説明で、良い本だとは思うけど。

    内容としては、前半は人間以外の動物における性の動態の事例。鳥・魚・昆虫などを例に、メスに擬態するオスやオスに擬態するメス、状況によって一個体でもオスになったりメスになったりする魚がいたりと、かなり興味深い。

    中盤は、性を決定するメカニズムとして、遺伝子と性ホルモンが解説される。これに関しては、割と常識的な話という印象。「

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    2024年08月24日
  • オスとは何で、メスとは何か? 「性スペクトラム」という最前線

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    「性は2つの対立する極として捉えるべきではなく」とある割には、オスメスが両端にある1軸のスケールであることに変わりはなく、ゼロイチのデジタルではなくてオスメス両端が100で真ん中0の連続値、というだけで拍子抜けした。
    オス軸メス軸の交差で2変数の4象限じゃないんだ?そういう表現の方が適切な場合もありそう。
    細胞に性がある、という話も、性ホルモン受容体の遺伝子の活性化の効かせ方に性差があるから、だとしても、性差を見えなくするくらいの個体差=遺伝的多様性もあり得るのが遺伝子の発現では?
    一度オス寄りまたはメス寄りにスイッチ入ったなら一つの個体に0を越える細胞はあり得ないってことだろうけど、そのオス

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    2023年07月10日
  • オスとは何で、メスとは何か? 「性スペクトラム」という最前線

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    生き物の知識が増えてくると、不思議だなあと思うことがいろいろと出てくる。
    オスとメスの多様な在り方もそのうちの一つ。

    ・カクレクマノミは多くがオスでもメスでもない個体で、群れの状態によりオスになったりメスになったりする。
     具体的には、群れの中で1番大きいものがメスで2番目がオス、その他はオスでもメスでもない。
     メスがいなくなるとオスがメスに性転換し、その他の中で一番大きい1匹がオスになる。

    ・オキナワベニハゼはオスになったりメスになったりする。
     メス同士が出会うと大きなメスがオスになり、オス同士が出会うと小さなオスがメスになる。

    ・ウミガメやワニは孵化するまでの温度の違いでオスかメ

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    2023年02月04日