牟田和恵のレビュー一覧
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現実に生じるセクハラは、お役所や会社、大学が発行している防止パンフレットや各種マニュアルの事例とはだいぶ違うものである。結局、この問題の難しさは、ほとんどのセクハラが、グレーゾーンで生み出される点にこそあるのだ。なぜ女性ははっきりとノーと言わないのか、男性はなぜ気づかないのか。恋愛がらみの二つのパターン、妄想系とリアル系の違いとは。そして、訴えられたらどうすればいいのか―。セクハラ問題の第一人者が、豊富な具体例を紹介しつつ、男が嵌りやすい勘違いの構図をあぶりだす。誰でも知っておいて損はありません!
セクハラの定義は、「性に関わって人間性を傷つけること、職場や学校などで相手の意に反して不快で苦痛 -
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めちゃくちゃおもしろかった。
身に覚えがありすぎた。
男性は女性の無言の微笑をnoではなく、yesと受け取ってしまうのだな。
そして、女性はnoということばを持たないというのも、ほんとだなと思った。
以下、自分語りで恐縮ですが、どんどん記憶が蘇った。
オフィスから呼び出されて仕事の話をしてたのに、いつのまにか夜景を見ながら肩を組んで写真を撮られたり、仕事のためといわれて休日連れ出されたり、マッサージといって触られたり、仕事でとしつこく旅行に誘われたり、君じゃないと身体が反応しないと言われたり、生涯逢いたいから仕事(作業)を作り出すと公言されたり。
それが好意の表れだから、良いと思っているよう -
Posted by ブクログ
2013年の発行。
もう10年以上前の話だから古臭くなって…いる訳ではない。
それは日本社会の成熟度がまだまだということの証だが、少しずつ社会は変わってきているのは間違いない。
今は勇気を持った女性たち(もちろん男性だって被害に遭うけれど、性被害に遭う多くは女性だ)が傷つきながら声を上げている。
どれだけ辛いか想像を絶するが、同時にそのことがどれだけ他の人々に勇気を与えているか知っていてほしい。
さて、本題。
各章には短く「レッスンまとめ」がある。
ほとんどのセクハラはグレーゾーン、という指摘には大いに頷く。
第四章の「女性はなぜはっきりノーを言わないのか」は皆に目を通してほしい。
嫌なもん -
Posted by ブクログ
財務省事務次官を辞任に追い込んだセクハラ。そんなことにならないためにも、特に働く男性は本書を読んでおいた方が良いと思いました。職場のハラスメント研修なんか受けるよりよっぽど勉強になりました。本書ではまだまだ多い事例である、男性が女性に訴えられるセクハラに限定して、豊富な具体例が紹介されています。ハラスメント研修なんか受けると、相手が不快に思えばセクハラ!とか言われて、じゃあどうすれば良いんだよ、とか当然多くの男性が感じるような疑問も挙げて、コメントしてあります。黒か白かのセクハラなんて滅多になく、ほぼ全てグレーゾーンであるのが実際のセクハラであることを認識し、映画羅生門のごとく、同じ事実も立場
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Posted by ブクログ
身近なセクハラについて、男女の溝に橋を渡そうという本。
強く断れない女性と、自分の権力にも相手の気持ちにも鈍感な男性。
双方の理屈が書かれているから、伝わらない理由がどちらの立場でも学べる。
この本で扱われるのは主に「ある程度の立場にある家族持ちの中高年男性から弱い立場の若い女性へ」のパターン。
それ以外のパターンもあるよと断りがあるとはいえ、他のケースもほしい。
と、思ったけれども、どうもこの本は加害者と被害者の認識の差に焦点をあてて、理解させるために書かれたものらしいのでこれはこれでいい。
最初は、こんなに迂遠な断りでは気づかないのも無理はない、と思った。
というか心の中なんて私もわか -
Posted by ブクログ
まあ言いたいことはわかる。
理解するところもある。
バカな男が沢山いることも事実だし。
別段、日本の文化が女性の我慢のもので培われて来たなんて思ってるわけでもない。
実際、言いたいことも言えずに我慢して来た人も沢山いるだろう。
が。
別にそんなこと、この件に限ったことじゃないし。
まあだから今、他にもハラハラとハラスメントが溢れ出してきて、もう言ったもん勝ちのハラスメント暴力も吹き荒れてるんだが。
いや、男と女が違うもので、男がどうできてるかってのが全く評価されない。男の存在はどうやら、人間として外れたものらしい。
この視点がどうにもイラつく。
男に見せるために、セクシーな格好をしてるんでは