【感想・ネタバレ】部長、その恋愛はセクハラです!のレビュー

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Posted by ブクログ

現実に生じるセクハラは、お役所や会社、大学が発行している防止パンフレットや各種マニュアルの事例とはだいぶ違うものである。結局、この問題の難しさは、ほとんどのセクハラが、グレーゾーンで生み出される点にこそあるのだ。なぜ女性ははっきりとノーと言わないのか、男性はなぜ気づかないのか。恋愛がらみの二つのパターン、妄想系とリアル系の違いとは。そして、訴えられたらどうすればいいのか―。セクハラ問題の第一人者が、豊富な具体例を紹介しつつ、男が嵌りやすい勘違いの構図をあぶりだす。誰でも知っておいて損はありません!
セクハラの定義は、「性に関わって人間性を傷つけること、職場や学校などで相手の意に反して不快で苦痛な状態に追い込み人間の尊厳を奪う性的な発言や行為や性的嫌がらせ」と広辞苑にある。
この本では、男性の側は合意と思っていたがセクハラとされるケース、交際に至っていなくても相手の真意を取り違えたケース、男性の不用意な言葉や行為がセクハラとされるケースなどを通して、セクハラが発生するメカニズムと背景にわけいって男性が気づかない理由を解き明かしている。
女性が喜んでいるように見えてもセクハラであるケース、相手の立場上嫌でも受け入れているケース、仕事のことでメールや電話をしているのに一対一の関係の中で恋人気取りを始めるケースなどが、多い。
セクハラ男になりたくなければ、自分が見えている真実ではなく、相手の立場に立って事態を見るように努めることが大事。
男性が恋愛と思っていてセクハラとされるケースには、上司や同僚の男性をまったく異性と意識しない無邪気な言動にスイッチが入るケースもある。
何故女性のノーが伝わり難いか、それは女性が相手の報復を恐れていること、女性が子供の頃から相手の意図を伺いながらコミュニケーションするように育てられていて強い拒絶の言葉を使うことに慣れていないから。
職場で女性と上手く仕事していく研修にも役立つ1冊。

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2022年12月13日

Posted by ブクログ

どうしてセクハラ案件は加害者側からしばしば「恋愛」と規定されがちなのか。1992年の福岡セクハラ訴訟などの判例の積み重ねから現在に至るまでのさまざまなスタディケースをもとに、セクハラトラブルの複雑な様相を紹介してくれる。どんなに極小でも男性労働者はしばしば女性より何らかの意味で職場内の「権力」をもっており、それを外した状態での提案ができない限り誘いは強要の性格を帯びる、という仕組みについて、さまざまな説明が試みられていた。
(2020-09-04 細かい感想も書きたいがとりあえずここまで)

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2020年09月04日

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部長、その恋愛はセクハラです!。牟田和恵先生の著書。セクハラには2種類あると思います。意図的なセクハラと無意識なセクハラ。日本社会で意図的なセクハラはさすがに減っているとは思うけれど、時代錯誤な中高年男性の女性蔑視からくる無意識なセクハラは今だに多いと思います。無意識なセクハラをしているかもという自覚がある人は読むべき一冊だと思うけれど、そういう自覚がないからこそ無意識なセクハラをしてしまうんでしょうね。

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2018年12月11日

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時代劇の悪代官のような分かりやすいセクハラはむしろ、例外で
広大なグレーゾーンが広がっている。
男女の視点の違いを極めて分かりやすく説明している。
男性は必読。

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2018年07月07日

Posted by ブクログ

めちゃくちゃおもしろかった。
身に覚えがありすぎた。
男性は女性の無言の微笑をnoではなく、yesと受け取ってしまうのだな。
そして、女性はnoということばを持たないというのも、ほんとだなと思った。

以下、自分語りで恐縮ですが、どんどん記憶が蘇った。
オフィスから呼び出されて仕事の話をしてたのに、いつのまにか夜景を見ながら肩を組んで写真を撮られたり、仕事のためといわれて休日連れ出されたり、マッサージといって触られたり、仕事でとしつこく旅行に誘われたり、君じゃないと身体が反応しないと言われたり、生涯逢いたいから仕事(作業)を作り出すと公言されたり。
それが好意の表れだから、良いと思っているような、受け入れられると思っているような、無自覚すぎる男が数人いて。
私も、なんできっぱりnoと言えないんだって自分を責めたりしていて。でも相手に悪気はないし、変に反応して自意識過剰と思われるのもいやだし、何より仕事上の付き合いは良好でいたいし。
無自覚なふりをしようとしてたけど、根っこはそうもいかなくて、もんもんとした中、察してと思って態度に出しても、全く分かってもらえないという、困りごとが多くて。最終的に仕事にも支障をきたした。
相手の発言は今も続いてて、精神的にしんどくなることがある。
自分が悪いと思ってたけど、それだけじゃないみたい。
悪気がなくても、悪いことはあるんですね。

それが全部すっきり解説されていた。
ありがとうございます。

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2018年06月04日

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セクハラに対する男女の捉え方がとてもよくわかった良書。
性差はもちろん、社会のあり方がセクハラを起こしている側面もあるのだろうが、それを免罪符にせず自分の感情をコントロールする必要があるのだと思った。

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2015年10月25日

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セクハラに至るまでの男女の行き違いの構図がよく分かる。
赤川次郎の小説に、こういうセクハラ男や男尊女卑思考の人よく出てくるなー、と思いながら読んでた。

周りでセクハラや性加害をを見かけたら、なるべく助けるようにしようと思う。

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2019年09月16日

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財務省事務次官を辞任に追い込んだセクハラ。そんなことにならないためにも、特に働く男性は本書を読んでおいた方が良いと思いました。職場のハラスメント研修なんか受けるよりよっぽど勉強になりました。本書ではまだまだ多い事例である、男性が女性に訴えられるセクハラに限定して、豊富な具体例が紹介されています。ハラスメント研修なんか受けると、相手が不快に思えばセクハラ!とか言われて、じゃあどうすれば良いんだよ、とか当然多くの男性が感じるような疑問も挙げて、コメントしてあります。黒か白かのセクハラなんて滅多になく、ほぼ全てグレーゾーンであるのが実際のセクハラであることを認識し、映画羅生門のごとく、同じ事実も立場によって見え方が違うもいうことも分かっておかなければならない。同意があろうとなかろうと、上司であろうとなかろうと、職場や学校では純粋に仕事だけをしておけば無難かもしれません。本書では訴えられないようにするための心構えだけではなく、訴えられたらどうすべきか、理想論だけじゃなく現実的な対応についても述べられているので使える一冊です、間違いなく。

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2018年06月10日

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身近なセクハラについて、男女の溝に橋を渡そうという本。
強く断れない女性と、自分の権力にも相手の気持ちにも鈍感な男性。
双方の理屈が書かれているから、伝わらない理由がどちらの立場でも学べる。

この本で扱われるのは主に「ある程度の立場にある家族持ちの中高年男性から弱い立場の若い女性へ」のパターン。
それ以外のパターンもあるよと断りがあるとはいえ、他のケースもほしい。
と、思ったけれども、どうもこの本は加害者と被害者の認識の差に焦点をあてて、理解させるために書かれたものらしいのでこれはこれでいい。

最初は、こんなに迂遠な断りでは気づかないのも無理はない、と思った。
というか心の中なんて私もわかんないから怖いわ。この手の勘違いは色々しているはず。
あとから言われて嫌なら最初から言えよって思うこともよくある。
でも続きを読んだら、断れない育ち方だとか、断れない立場だとかにも言及されていて、ああそうかと納得できた。

やんわり断ったらエスカレート、きっぱり断ったら逆ギレされる経験をしたことをある人はけっこういると思う。
そういう目に遭うのが状態なら、気づかないふりが無難な対処にもなる。
「やめてください」っていいながら、なんで変態に敬語使ってんだろうって思ったことあるや。

セクハラで訴えられる男性は「合意だった」と主張することが多いらしい。
だけど合意かどうかではなく結果として相手がこうむった不利益や、立場上不適切な行動自体が問題なのですよ、という説明に、もやもやを晴らしてもらえた。
「慰安婦」問題の噛み合わなさもこんな感じ。
「あれはひどいことだった、もうしない」と言ってほしい被害者と、「無理矢理じゃない、金もらってんだろ、他の国もやっている」と言う国側と。


効き目を考えて、加害者でも読めるように言葉が選ばれている。
たとえば私は「加害者」と書いてきたけれど、本の中で加害者という呼び方はしない。
セクハラした側が反射で本を閉じないようにだと思う。
だけど時々、嫌なんだろうな怒ってるんだろうなという気持ちが見え隠れする。
そういう部分の、揶揄だか皮肉だかが嫌な感じ。
効き目を重視するならもうちょっとがんばって気持ちを抑えて欲しかった。
それが残念。


p54の対処はどうなんだろう。
きちんと謝れば大ごとにならずに済むってのはその通りだけど、セクハラ親父に花束なんか贈られたらそれがセクハラだわ。
「酔っていたので」「気分を害したなら」ごめんね。ってのも誠実さゼロでいらっとくる。

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2014年06月22日

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セクハラを本気で恋愛だと思い込んでいる男性が多い、と日々感じていたので、本書の説明に納得!

やはり思うのは「日常の恋愛が、暴力に似ている」ということ。

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2014年02月09日

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老若男女問わず、役職問わず、既婚未婚問わず、全ての人が読むべき本である!といっても過言ではないよ。上野先生の帯のとおり、一家に一冊だね。

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2013年09月24日

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セクハラについての誤解、加害者側がまったく意図していなくてもセクハラになってしまったり、意図するどころか、恋愛だと信じ込んでいたのにセクハラと言われてしまう現状をわかりやすく解説。読んですぐに著者である牟田さんの講演を聞く機会があって、この本を書かれた背景を直接に聞かせていただけたことでなお一層内容についてうなづける点が多かった。

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2013年09月02日

Posted by ブクログ

我が身、我が経験、我が思いを振り返りながら一気に読んでしまった。結論としては、能天気な自分は社内恋愛なんぞやってはいけないということ(もともと既婚だからなおのこと)。どうしても恋愛をしたければ社外の交流の中でやるべき、ということ。です。

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2013年08月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

いちおう、そういうことがないようには心がけてはいるのだが、この本を読むと、ほんとに大丈夫なのか心配にもなってくる。「女性の最も普通の対応は、起きたことを全体を無視するように努めつつ、見かけは喜んでいるように見せて巧みに男性のメンツを立ててやり、それで男性が満足して止めてくれるだとうと期待する」のだそうだ。セクハラと受け取られることなくデートに誘うには、「仕事にかこつけて誘わない」「しつこく誘わずにスマートに」「腹いせに仕返しをしない」だそうだ。世の男性諸君、ゆめゆめお気をつけなされ。

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2013年07月18日

Posted by ブクログ

サラリーマン向けということになっているがよく書けていると思う。特に二次被害のあたりとかは(おそらく体験にもとづいた)リアルさがって読ませる。

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2020年06月15日

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まあ言いたいことはわかる。
理解するところもある。
バカな男が沢山いることも事実だし。
別段、日本の文化が女性の我慢のもので培われて来たなんて思ってるわけでもない。
実際、言いたいことも言えずに我慢して来た人も沢山いるだろう。
が。
別にそんなこと、この件に限ったことじゃないし。
まあだから今、他にもハラハラとハラスメントが溢れ出してきて、もう言ったもん勝ちのハラスメント暴力も吹き荒れてるんだが。

いや、男と女が違うもので、男がどうできてるかってのが全く評価されない。男の存在はどうやら、人間として外れたものらしい。
この視点がどうにもイラつく。
男に見せるために、セクシーな格好をしてるんではありません。
おっしゃる通りですね。だけどセクシーなものに視線を奪われるのも男なんですよ。
だからイラつくんや。
女に惑わされず、何が男やねん。
惑わした挙句に、そんなつもりはありません。

そういう部分の「セクハラ」は、もうちょっと冷静になってもらってよろしいかと思いますよ。

ただ、セクハラと言われたら、きちんと反省して謝ろう。
で、セクハラと認定されたら人生終了するような風潮と、処分は考え直そう。

んで、本としては文体が異様に気持ち悪い。

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2022年12月22日

Posted by ブクログ

とりわけ新しく斬新な事が書かれている訳ではないが、男女間の認識のズレ、経営や社会的評価リスクのポイントを、多くのケースを元に分かりやすく記述している。
男性側の言い分もしっかり聞きつつ、回答しているため、職場研修にも適していると思う。

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2020年09月28日

Posted by ブクログ

きわどいと思うケースでも、セクハラといって良かったんだなぁって。

気付かずセクハラ男性ども、気づけよ。と。

もっとフェミニズムについて知りたいなと思った。

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2020年06月13日

Posted by ブクログ

社内でのセクハラについてや、女性との関わり方について書かれていた。
本書を読み終わった後に感じたこととしては、社内恋愛や女性社員とのコミュニケーションは、かなり気を使っていかなければならないと感じた。軽率な発言で、相手の人生やキャリアを変えてしまうこともあるので、リスクがあることだと改めて思った。
鈍感だからという理由だけでは、事態を避けることは出来ないので、節度を持った関わり方や第三者の視点で考えたときに不快じゃないかなど、考えていきたいと感じた。

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2020年06月11日

Posted by ブクログ

個人的には当たり前と言える内容だが,そうか,こういう勘違いをするからああいう行動になるわけか!という周囲で見かける現象の理解には役立った.

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2020年02月06日

Posted by ブクログ

セクハラ批判の先鋒が、男性側に同情的に書いた本
結論は、職場に恋愛は持ち込むな、ということですね。
こういうのも少子化の一因かもしれない。

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2019年05月21日

Posted by ブクログ

セクハラと言うと、公的な場所におけるあからさまな性的発言や、そもそも「それセクハラじゃなくて強制猥褻だから…」という判りやすい事例が真っ先に思い浮かぶが、実際に裁判になるケースはグレイゾーン、つまり恋愛初期に女性が OK サインを出したと思って強引に行ったら訴えられたとか、明らかな恋愛に進展していたものの別れた後にあれはセクハラだったと訴えられたとか、そういうケースが多いらしい。

嫌な世の中になったもんだが、著者のアドバイスは「職場の女に手を出すな」と判りやすい。少子化が進む道理である。

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2019年01月16日

Posted by ブクログ

 部下や取引先の女性が、なんとなく自分に好意をもっているように思ってしまいがちな弱い心(スケベ心?)があることを、昭和世代のオジサンたちは自覚していません。

 よく考えれば、社交辞令か自分の地位やポジションパワーなしに、見た目も体力の衰えも自覚しているはず。

 大抵、そんなわけはないのです。

 でも、取引先がぺこぺこするのを、会社の名前でなく自分の力だと勘違いするのと同じくらい、危ない落とし穴なのかもしれません。

 部下ができたら、事例集として、読んでおくといいと思います。LINEやSNSでうっかりのぼせ上がった「証拠」を実際に残してしまう前に、「ひとごと」と思って冷静に読めるはずですから。

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2018年12月23日

Posted by ブクログ

男性、また結婚してる人は旦那に読んでもらうべき
中年になり経験や経済的にも良くなって来たときこそ注意
勘違いしないように
よかれと思っていても後から訴えられることもある

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2018年06月15日

Posted by ブクログ

すごく良い本だった。具体例は分かりやすいし実践的だし。勤務先でのセクハラ研修よりこの本の方がよっぽど役に立つのではなかろうか。
恋愛からこじれるセクハラはあるから気を付けろという認識はあったけど何でそうなるかまでは考えたことなかったし,端々でなるほどなぁと思った。
ただ「セクハラに冤罪はない」というのは,確かに真っ白という結論にはならんやろうけど,ずさんな調査に基づいたり他の意図に利用されたりで不当に重い処分にされることもあると思うので,全てにおいてそうという訳ではないんちゃうかなと思った。そんなこと言う人のところには相談に行かない方が良いと言われてしまいそうだけど。

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2018年06月13日

Posted by ブクログ

真剣な気持ちなら許されると思うのは大間違い。女性はイヤでもにっこりするもの。中高年男性がモテるのは地位と権力が9割がた。冤罪のように思える男性側、見えていない実態は、妄想や錯覚。

形式的セクハラ講習より、リアルかつ実用的だと思います。

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2017年11月25日

Posted by ブクログ

男性の勝手な妄想が、女性を傷つけることを
もっと男性は注意したほうがよいと思った。

ちょっとした行為、例えば食事に誘ってきてくれた時に(実は
しぶしぶ来ただけ)ニコニコと楽しそうのしているだけで
性的アプローチと勘違いしてしまうこと。

鈍感はセクハラの免責にはならないこと。

また「俺は真剣なんだ」の一方通行も、セクハラ一直線ということ。

本書の事例ははっきり言って、すべてその通りですので
気を付けなければなりません。
でも、どうしてこういう行為をする、されることが日常的に
繰り返される社会になってしまったのだろうと自問してしまいました。

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2013年12月03日

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