齋藤慎一のレビュー一覧
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Lv【初心者】~【中級者】鎌倉・室町東国・戦国を知ってるとなお面白い!
初っ端から俺様の孫・息子・そして家宰の「通路不自由」の言い訳が乱舞する面白構成!
っていうかお前ら言い訳しすぎだろ!www
鎌倉・室町・戦国時代の例が巧みにクロスオーバーする。
後北条氏や上杉謙信もよく登場するな。
そして!新田義貞が進軍した鎌倉街道上道は、実は戦国時代には寂れてしまっていた!という衝撃の事実。
原因は……鎌倉府が崩壊、政治の中心が、古河、五十子、そして鉢形城に移ったから。
そう、俺様たちの享徳の乱や長享の乱のせいなんだよな、というのが良く解るエキサイティングな一冊だ! -
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信長の関東進出から、秀吉の北条征伐までの経緯を記述したもので、北条征伐が始まって小田原開城までは一切言及しないところは特徴的。北条の東国制覇という夢が膨らみ滅んでいく道程は、その後から俯瞰すると中央の情勢を甘くみたというように見えるが、北条は、信長に平伏し、婚姻同盟により、東国で命脈を保とうとはしたが、信長の横死を受けて、一気に牙をむき、巨大化する秀吉との敵対関係を意識しながら、家康と結び、なおも北条の夢を実現しようとした。家康が秀吉に臣従した後も、帰順を求める秀吉への態度は緩慢で、北条氏規が上洛し、秀吉に一度は赦免されたあと、秀吉からの氏政氏直親子の上洛要請を拒否するまでもなく、時間を費やし
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<目次>
はじめに
第1章 路次不自由
第2章 川を渡り、峠を越える
第3章 道は誰のものか
第4章 すべての道は鎌倉に通ず?
<内容>
歴史も視点を変えると違って見えることを証明した本。単純に行きたくないので上杉謙信や北条氏政が手紙でごまかしたのではなく、利根川の渡渉は中世においてはかなり難儀なもので、特に雪解けの時期は難しかったこと。中世後期(享徳の乱以降)の関東は、北関東が政治の中心になったこともあり、道が変わった(具体的に言うと鎌倉時代からの「かまくら道」(鎌倉街道)が機能しなくなっていたことがわかる(鉢形城の研究などから証明される)。なかなか面白かった。 -
Posted by ブクログ
本能寺の変から小田原征伐にいたるまでの北条氏の政治的軍事的戦略過程。思っていたよりも中央に対する意識がしっかりとしていて意外だった。
北条氏の拡大による存亡の危機を迎えた中で、北関東の諸勢力の生存をかけた必死の外交は涙ぐましいかぎり。。
小田原征伐での滅亡へは決して一本道では無く、滅亡回避への現実的な可能性もあったようだが、関東制覇という北条氏の夢、その夢に片手をかけるまでに至ったことが結局は滅亡への扉を開けることになった。
これを読むまでの印象では、
氏政は氏康とくらべ器量の小さい、短慮で、その驕りから秀吉を不当に見下し、時勢を読めず国を滅ぼした・・・、氏直にいたってはまったく影の薄い名 -
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
積雪、河川の増水、険峻な峠…。
交通を制する者だけが乱世の勝者となる!
[ 目次 ]
第1章 路次不自由(古文書は語る;戦国人の時空間;政治・軍事・自然)
第2章 川を渡り、峠を越える(越すに越されぬ利根の流れよ;舟橋を架ける;峠の鬼、そして地蔵)
第3章 道は誰のものか(越境可能な存在;通行を左右するもの;道路を管理する人びと)
第4章 すべての道は鎌倉に通ず?(メインルートは上道;河川交通と陸上交通の結びつき;鎌倉の地位低下、江戸の台頭)
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