咲セリのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
境界性パーソナリティ障害の入門書。
数年前。
「アナと雪の女王」がヒットして、歌も人気が出て、映画館でみんなで歌おう!というのを聞いて、すごいなーと。
私の興味は年末の紅白で、娘が歌っているのを号泣しながら一緒に歌っている聖子ちゃんに集中。
この本を読んで、何となく分かったような気がしました。
境界性パーソナリティ障害の多くの人は、絶対的な親に認めてもらえていない、ということが分かっているそうです。
これやったらダメ、あれもダメ。
何でできないの?できないなんて私の子じゃない。
当たり前の「いいよ」がなく育ってしまうと、それを補うために心が少しずつ壊れてきてしまうそうです。
守ってもらえる親に守ってもらえない。
今、日本にはそういう子どもたちが多いそうです。
そう考えると、数か月前の職場もそうだったな、とふと思ったり。
大学生なのに、「うちの子、大学行っていますか?」「卒業できますか?」「単位が取れていないようなのですが、どうしたらいいのでしょう?」という親が多くて衝撃的で参ってました。
もう大学生だしさぁ、と喉まで何度も出かかったことか。
学費は高いのは重々承知。
でもね。
大学に行くのは学生さん自身。
学生さんの自主性に任せてみないのかな。
でも、一つの希望も書かれていました。
これまで虐待は連鎖する、といわれていたけれど、周囲の支えがあれば連鎖を断ち切れることが実証されているとのこと。
咲セリさんのように、一人でも多くの人が克服してほしいです。 -
Posted by ブクログ
ショックなことがあって死にたいときに読んだ本。
こんな人もいるんだと勇気をもらった。
以下、響いた言葉抜粋。
私を「死にたい」と思うほど追い詰めていたものは、他者でも、世間でもなかった。自分に「いらない」と暗示をかけた私自身だったのだ。
私たちは、「ただ生きている」ことで、だれかの「生きる」を知らないうちに支えているのかもしれない。
絶望的な出来事はほとんど自分の妄想。
心の持ちようが変わるだけで、世界が反転する。
生きづらさにつながる受け取り方の偏りをゆるめていく。
ただ、その日、1日を生きる。それができた自分を、精一杯抱きしめてあげる。 -
Posted by ブクログ
著書を読んだとき、飯島愛さんの「プラトニック・セックス」と似通った過去や経緯があり、色々と重なった。
援交、風俗、メンヘラ、性依存。一見敬遠されがちな遍歴の持ち主だけれど、このような環境で育ったら、誰しもが少なからずこういう道を歩まずにいられなくなると思う。
幼い頃に親に「否定」や「拒絶」や「ないがしろ」にされたトラウマが、「自分は残念でダメな人間」「こんな自分は愛される資格がない」「こんな自分には不幸がお似合いで幸せは不釣り合い」「自分はいらない人間」「どうせ…ほらやっぱり」という自己否定の呪いを自分でかけてしまう。
自己否定感が、精神的にも肉体的にもどれほどの異常をきたしてしまうか、それは私も経験しているので痛いほどによく解った。
うつの患者は皆、自己否定感に潰されてしまっているから、「消えてなくなりたい」と思って生きている。治療で良くなってきていても、うつ状態から抜け出せないのは、「生きたい」と思えないから。
ダメな自分も全て肯定して認めて赦してあげて、「産んでくれてありがとう」と思えたらきっと変われるのだろうな。
心屋仁之助さんの著書を読んだ後だったことも関係し、あたらめて、世界中の誰よりも、自分自身を肯定してあげて、自分の個性を愛してあげて、自分の身体を労わって、自分を大切にしてあげて、自己否定感を拭い去ることが重要なのか、よく解った。
セリさん固有の素晴らしさが「ある」ように、ダメだと思っていた自分にも、ちゃんと固有の素晴らしさは「ある」のだと再確認できた。 -
Posted by ブクログ
本来の医学は、病の症状の根底にある原因を突き止め、そこを改善しなければならない。ところが、昨今は原因が分からなくても、症状に対して薬を処方すれば、症状だけは改善してしまう。不眠や不安、うつといった症状は、とりあえず薬によって改善することが可能なのだ。すなわち、症状は改善しても、そもそも症状を引き起こしていた原因には手当はされていない。最終的な結果である症状だけを見て、そこだけに対症療法が施されるということが当たり前になっている。
境界性パーソナリティ障害は、一種の愛着障害。それを改善することによって、薬ではどうにもならなかったようなケースも、改善が得られたりする。愛着障害は言い換えれば「絆の病」。境界性パーソナリティ障害は、不安定な絆しかもてなかった人が、確かな絆を手に入れようとして必死にもがいている姿そのもの。症状だけを薬で止めてしまうことは、その回復の機会を奪うだけでなく、薬物依存といった、もっと厄介な問題を引き起こすことになりかねない。
薬を飲めば飲むほど、どんどん状況が悪化することも多い。症状を追いかけていたのでは、木を見て森を見ずになってしまう。結局、大本で何が起きているのかを、トータルで見る視点こそが必要なのだ。