高安秀樹のレビュー一覧

  • 経済物理学(エコノフィジックス)の発見

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    為替市場における裁定機会の存在。ミクロ経済学とマクロ経済学をつなげる物理学の繰り込み。経済学が科学になりきれないのは素直に観測事実を認める体質が欠けているから、という著者の本音と思しき記述があった。エコノフィジックスもカオス、フラクタル、遺伝的アルゴリズム等あって面白そう。小さな誤差を増幅するメカニズムがカオス現象につながるところからフラクタルとの関連性への理解がしやすかった。売買の過程で生じる変化はお金の観点で不連続変化なので、解析や予測が難しい。べき分布とフラクタルの関係。アトラクタも出てきた。根が物理の人が書いているので、個人的には分かりやすくとても面白かった。

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    2024年12月04日
  • 経済物理学(エコノフィジックス)の発見

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    久しぶりに高安秀樹先生の本をまとめて読み返すことにしました。

    第一弾は本書。特徴はとにかく読み易いことです。
    加えてこれからの課題についても触れられているので関連図書を読み進める動機となります。

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    2013年06月08日
  • 経済物理学(エコノフィジックス)の発見

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    経済学の悪いところを消し去ってくれるかのような物理学の融合。
    経済学は実証データというよりも現在の事象に対してどのようなことをするのが適当なのかということを論じる学問なので、正直胡散臭さもあります。

    経済物理学では膨大な実証データの研究により、デリバティブと呼ばれる金融派生商品の理論価格の形成に使われる金融工学の前提となっている市場の価格は正規分布に沿って推移するということはなく、べき分布に沿って推移するということを明らかにするなどという功績を世に残しています。

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    2009年10月04日
  • 経済物理学(エコノフィジックス)の発見

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    異文化の思想が合体したときにパラダイムシフトが起きる場合があるが、それを予感させる内容の本。経済畑の人には抵抗があるかもしれないが、そもそも、経済の人は数学が苦手なので、物理学者の力を借りるのは良い考えかも知れない。
    とにかく、私にとっては面白い本だった。

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    2009年10月04日
  • 経済物理学(エコノフィジックス)の発見

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    最近書かれた本だと思ったら、出版されたのは2004年だった。意外と古い本でびっくり。でも当時読んでも全く理解できなかっただろう。今までの経済学の前提がことごとく覆されていて、非常に興味深かった。べき分布とかフラクタルとか、わかりにくいテーマについてわかりやすく書かれており、このテーマの入門書としては良書だと思った。
    このテーマはこれからのビジネスや経済を考えていくうえで、主流になっていくこと間違いないと感じた。2004年当時でもここ10年くらいのテーマだというから、最近もっと良書が出ているに違いない。関連図書をぜひ読んでいきたい。

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    2021年08月08日
  • 経済物理学(エコノフィジックス)の発見

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    フラクタルとカオスの世界へようこそ。この本を読んでの率直な感想がこれである。多少なりとも学んできた経済学の論理は線形であることを基本としている。しかしながら現実はそうではなく非線形である。この原理はどのようになっているのか。先日レビューを書いた書籍のタイトルではないが、“知の逆転”である。第一章は経済物理学が生まれるまでの話が書き連ねており、少々退屈ではあるが、第二章からは読むのはあっという間だった。物理学や経済学だけでなく、数学の好きな人にもおすすめです。

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    2013年05月02日
  • 経済物理学(エコノフィジックス)の発見

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    経済学では説明できない現象を物理学で説明している。経済物理学には前々から興味があり、その興味を満たす内容だった。もう少し勉強してからまた読みたいと思う。

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    2013年04月26日
  • 経済物理学(エコノフィジックス)の発見

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    ネタバレ

     古典的な経済学に対する批判の一つとして、線形理論に留まっている、というものがある。つまり、通貨量を増やせば通貨安に動くなど、単純な関係性しか理論に織り込まれていないという批判だ。これに対する回答の一つが、経済学に非線形性を導入する経済物理学だろう。
     本書では、日本の経済物理学の最前線を走る著者が、世界の経済物理学の歴史を語っている。まだまだ日本は世界レベルに追い付いていないようなので、がんばって追いつき追いぬいて欲しい。

     経済物理学の誕生に至る著者の活躍の話から、経済物理学という分野、特に著者の周辺で行われている研究を紹介している啓蒙書。相場の変動幅が正規分布ではなくべき分布に従うと仮

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    2012年01月26日
  • 経済物理学(エコノフィジックス)の発見

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    先輩のススメ&研究室の助教の方が登場していると言うことで購入。
    内容は難しく、理解できないところも多かった。
    最も印象に残ったのは、ハンガリーでインフレ時に発行されたという10億兆ペンゴ紙幣。
    10垓と言ってもいいが、なじみのある単位で10億兆と言うらしい。
    たしか昔クレヨンしんちゃんが「100億万円くれ〜」ってゆって、みさえに「そんな数ない!」って怒られてような気がするが、あったんだな〜。
    全く本筋とは関係ないけど。

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    2011年08月07日
  • 経済物理学(エコノフィジックス)の発見

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    ネタバレ

    [ 内容 ]
    混迷を極める世界の中で、私たちはどこへ進んでいくのか。
    経済物理学はカオスやフラクタルといった物理学の手法と概念を活用して、データに基づいて実証的に現実の経済現象に立ち向かう、まったく新しい科学の分野である。
    まだ誕生して10年にも満たないほどの若い研究分野だが、これまでの経済学の常識を覆す発見や斬新なアイディアが次から次へと報告されている。
    複雑で不安定なお金の世界にも、ものの世界と同じような自然法則が成立している。
    ―エコノフィジックスという新しい地図を手に入れ、これから進むべき未来のお金の世界をいっしょに探検してみよう。

    [ 目次 ]
    1章 エコノフィジックスの誕生
    2章

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    2011年04月07日
  • 経済物理学(エコノフィジックス)の発見

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    需要と供給が釣り合う均衡点は、取引の力学的考察からみて、実際には安定的に到達することはない。相転移でいう臨界点とみなすことができる。
    この考え方を用いると、市場の挙動についてマクロ的な視点から数学的な武器を用いた解析を行いやすくなることがある。

    最後のほうは、あまり面白くなかったかな。

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    2018年10月14日
  • 経済物理学(エコノフィジックス)の発見

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    ★べき分布からフラクタルへ★多量のデータを解析すれば、金融商品の価格変動の分布は、正規分布よりすそ野が広いべき分布になるとのこと。これは理論ではなく観測の結果。だからこそ予想以上の危機が頻発する。べき分布を基にしたブラックショールズ式がなぜ生まれないのかと不思議に思うが、データを増やすほど平均や分散が逆に拡散してしまう(とんでもない値が混じってしまう)のがべき分布の特徴だけに、数学的に扱いが難しいようだ。
     文末に記してある研究の価値評価の考え方は興味深い。研究開発にどれだけカネとヒトを費やすかには、研究開発の工程をシナリオごとに考えて中止時期も考慮したうえで全体の価値を判断する方法(リアルオ

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    2010年11月29日
  • 経済物理学(エコノフィジックス)の発見

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    物理の手法を用いて、現実の経済現象(主に金融)を分析しています、というお話。『カオス』や『フラクタル』、『エントロピー』と言った言葉がぽつぽつ出てくるあたり、「『複雑系』とは何か」(講談社現代新書)と重なる部分もあるけど、対象が経済だけあって、こっちの方が入りやすい(あちらは人工生命とかが話の中心)。

    従来の経済学が見落としているモノ、また経済物理学は金融工学とは違う、といった件が興味深かった(自分なりの解釈では、金融工学は「市場のゆらぎ」を過小評価し過ぎている)。
    しかし何より注視すべきなのは、その「市場のゆらぎ」という言葉であると思う。
    「市場のゆらぎ」という考え?が、本書全編にわたって

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    2010年08月02日
  • 経済物理学(エコノフィジックス)の発見

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    読み終わって、経済物理学はこれから大きくなってく分野だと思いました。
    本の内容としては、実はニュートン方程式みたいな基礎的な式があって云々みたいなのを期待してたのですが、そういう内容ではなかったので残念。といっても、そういうものがあるのかどうか怪しいですが、、ただ自分もこの分野に参加したいと思うほどでした。

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    2010年02月25日
  • 経済物理学(エコノフィジックス)の発見

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    これまで幾多の経済に関する本で挫折を味わってきた僕ですが、このように物理の言葉で書かれていると分かりやすく、面白い。もちろんこの本は、経済そのものではなく、それを解釈する手法について語っているに過ぎないのですが。著者はもともとはフラクタルの研究者だったとおり、フラクタル、ベキ分布がポイントなのですね。to be continued...

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    2011年07月17日
  • 経済物理学(エコノフィジックス)の発見

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    前半部では経済学に物理学の概念を持ち込んだエコノフィジクスという領域において,新たな知見が得られた事例を紹介する。例えばくりこみというものの見方。ある種の市場価格の時系列データがスケール変換に対して不変であることを言っている。粗視化は物理学の物の見方の一つである。たとえば物性物理学においては準粒子描像など,それによって系の普遍性が見えてくる。
    ではエコノフィジクスではどういう相互作用が働き,そのような見方が有効になるのだろう?要するにべき乗則の起源は何だろう。このあたり,多くの説明的試みがされたであろうことは想像に難くない。個人的にはそのあたりの精密な説明が紹介されているともっと嬉しかった。

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    2013年02月09日
  • 経済物理学(エコノフィジックス)の発見

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    経済に物理学の理論を適用して、経済を説明しようという試みのようだが、コアの部分が良く理解できない。市場の動向、株価や通貨の取引については、理論的説明ができるようだ。現代のインターネットを利用した取引には、物理学の理論と相性が良いのかもしれない。

    6章 お金の特性で、お金の説明から始まり、現代の電子取引の解説は分かりやすかった。
    <石のお金の偽造は難しい。電子化されているお金の、億(という単位)の金額は何かを買うためのものではない。>

    7章 企業通貨システムも現代ネット環境があるから成り立つと思われる事柄が説明されている。
    <ポイント・マイレッジ⇒ロックイン効果。複合電子通貨のメリット・デメ

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    2013年01月15日
  • 経済物理学(エコノフィジックス)の発見

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    ネタバレ

    科学的な思考を持った人には、経済物理学って普通のアプローチじゃないのか???
    部分に分解したり、単純化したり、それをまた積み上げたり。
    それって普通の科学的手法でしょう?
    ではいわゆる普通の経済学っていったい何をしているの?

    エコノフィジックスって新しい分野か?
    物理学って名札をつけた人が、経済について論じたらそれがエコノフィジックス?
    経済学の名札をつけた人が近い手法をとったらそれは何?

    いろんな現象解析の道具が経済現象にも適用できるということは分かった。
    そして、その結果が有益なことも。
    経済現象にべき乗則がでるのは面白いと思う。
    しかし、法則が明らかになれば、それによって法則の方が変

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    2012年04月14日
  • 経済物理学(エコノフィジックス)の発見

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    マクロ・ミクロ経済にある程度以上の知識がある人ならば、驚くような視点の内容です。新しい知見が得られると思います。但し5章まで。

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    2011年11月06日
  • 経済物理学(エコノフィジックス)の発見

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    経済物理学の入門書ということで購入。経済学を科学する本という印象で、事実を受け入れて分析する、経済学に欠けている視点があって面白かったです。
    物理の知識がさっぱりでグラフと無縁な私には、特に為替レートの辺りは難解で少し読み飛ばしました。例え話は分かりやすくてよかったです。
    ただ、経済じゃなくて金融市場の本では?と思ってしまいました。

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    2011年07月04日