ワイルドのレビュー一覧

  • 幸福な王子/柘榴の家

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    どの作品も「死を持って結末を優美に飾る」という特徴があり、他にも「王族を題材にしがち」というワイルドの傾向があるように思える。

    聖書の教訓をドラマチックに表現しているようにも見えるし、一方で、キリスト教を間接的に批判しているようにも思えてくる。

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    2024年11月27日
  • 幸福な王子/柘榴の家

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    275P

    オスカーワイルド
    オスカー・フィンガル・オフラハティ・ウィルス・ワイルド。アイルランド出身の詩人、作家、劇作家。耽美的・退廃的・懐疑的だった19世紀末文学の旗手のように語られる。多彩な文筆活動を行ったが、男色を咎められて収監され、出獄後、失意から回復しないままに没した。

    幸福な王子/柘榴の家 (光文社古典新訳文庫)
    by ワイルド、小尾 芙佐
    だれだって耳に快いことをいって相手をよろこばせたり、お世辞をいったりすることはできるがね、真の友というものは、ずけずけと不愉快なことをいって、相手に苦痛をあたえようが気にしないものだ。いやいや、ほんとうに真の友ならば、すすんでそう

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    2024年10月11日
  • 幸福な王子/柘榴の家

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    確かに大人向けの物語ばかりだ。
    他の童話のように教訓めいていない。
    利他的に生きても決して報われることはない、唯一の救いが神の祝福を受けること。単純に道徳的でないところがワイルドらしいところかな。

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    2024年05月18日
  • 幸福な王子/柘榴の家

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    西村孝次訳で慣れ親しんできたワイルドの童話、今回小尾芙佐訳で読んでみたけど、なかなか良かった。
    ワイルドの童話、というより小説も含めてワイルドの文章はやたらに装飾が多い。
    その割にはゴテゴテしてなくて、モノクロの映画か影絵芝居を見ているような気にさせられる。

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    2017年06月21日
  • カンタヴィルの幽霊/スフィンクス

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    東雅夫氏がブログにて映画『クリムゾン・ピーク』を観る前に「カンタヴィルの幽霊」を読んでおくと吉と書かれていたので手に取りましたが、これがものすごく個人的にはアタリ本でした。表題作はもちろんのこと、ワイルドの友人であるエイダ・レヴァーソンの回想や作品も付録で載っており、これもまたかなり惹きこまれ、こんな本を出された南條竹則氏と光文社はホントすごいです!「スフィンクス」については、まだまだ知識の足らない私には難解でしたが、また時期を置いて読み直してみたいと思います。

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    2016年02月16日
  • カンタヴィルの幽霊/スフィンクス

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    むぎゅん

    はい、オスカー・ワイルド2冊目は怪談多めの短編集『カンタヴィルの幽霊/スフィンクス』
    また、出獄したワイルドを迎えた親友の女性作家エイダの佳作も収録
    特に表題作『カンタヴィルの幽霊』はかなりの傑作

    ほんとワイルドってひねくれ者やなー

    「童話集」は悲しい死で終わるのに「怪談話」はハッピーエンドかい!っていうね

    はいはい、そして翻訳の方ね

    これがもうびっくりするくらい見事にぜんぜん違う
    まずもうルビが多いのよね
    つまり小尾芙佐さんに比べて南條竹則さんの方が圧倒的に難しい漢字を多用してるんよね
    「童話」と「怪談」っていう物語性の違いだけではないと思われるほど圧倒的
    それに小尾芙佐

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    2024年11月02日
  • 幸福な王子/柘榴の家

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    光文社古典新訳文庫です

    今回のレビューは長いよ!

    はい、以前から私、海外文学を読む時に翻訳者の方に注目してみるのも読書の楽しさのひとつになるのでは?ということをのたまっていたわけです

    で、今回”あの”オスカー・ワイルドを読むぞ!と思い立ち、いつもお世話になっている光文社古典新訳文庫さんを調べてみたところオスカー・ワイルドは四作品ラインナップされていたんですが、これがなんと全て翻訳者さんが違うんですよ!

    普通、各出版社さんで海外の作品を刊行する時は一人の作家さんに対して一人の翻訳者さん
    多くても二人ってところなんですね

    それが、四作品全て違うってこれ相当珍しいことなんです
    そこにはもち

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    2024年11月01日
  • カンタヴィルの幽霊/スフィンクス

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    何で読んだだらうか。スフィンクスの話のあらすじを読んで心惹かれたことを覚えてゐる。
    あらすじでは謎こそスフィンクスといふことだつたが、それはかなり大雑把すぎるあらすじだらう。さういふ話があつたらしいとしめくくつてゐるところに謎があるのではないか。あくまで、この話は伝聞でしかない。謎の内容ではなく、謎を問いかける存在そのものこそが謎。スフィンクスの異国的な姿かたちとあひまつて、謎はひとを魅了する。現存するエジプトのスフィンクス像のその先にある謎。
    カンタヴィルの幽霊は、喜劇的な物語の中に、皮肉と哀愁、そして浄化を含んでをり、単なるコメディではない、印象的な物語。劇で上演されたならかなり舞台映えす

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    2019年11月18日
  • カンタヴィルの幽霊/スフィンクス

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    お得な一冊。後編にてエイダ・レヴァーソンという女性の作品が掲載。解説は彼女と作者の関係に触れ、ワイルドの私生活が覗ける。何だか有名な人らしいなという印象しか持っていなかったが、エキセントリックな愛人の父親に憎まれ、同性愛という理由で逮捕された人なのね。やはり作品はウィットに富みながらも繊細でロマンチック、三島由紀夫ぽいなと思いました。エイダの方は女性であることを心から謳歌しているような陽気な作風で、花のような存在感がある。

    全体的にとても好きなので、他の作品も読んでみるつもりです。

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    2018年08月27日
  • カンタヴィルの幽霊/スフィンクス

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    アーサー・サヴィル卿の犯罪、カンタヴィルの幽霊、そのほか二つの短編も楽しめた。だけど、、、スフィンクスと絡めてエイダ・レヴァーソンの短編と回顧録を入れる必要があったのだろうか…

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    2023年01月22日
  • 幸福な王子/柘榴の家

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    幸福な王子ってどんな話だったっけ?と思い読み返しました。
    何故か悲しい話が多かったです。
    星の子は最後ハッピーだったので救われた気分です。

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    2022年11月17日
  • カンタヴィルの幽霊/スフィンクス

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    ワイルドの小説はワイルドらしい道徳的説話集になりそうでならないところをうまく語る短編になっている。「カンタヴィルの幽霊」については、一般的に幽霊より人間の方が強く人間が脅かされるだけだが、この幽霊はかなり弱い。この着眼点は面白い。「スフィンクス」は流麗な詩といったところ。このような詩も書けることがワイルドの教養の深さでもあると思う。
    後半のエイダ・レヴァーソンはなかなか辛かった。ワイルドの友人・同時代人ということで「回想」では同時代人ならではの事象に言及されているが、個人的にはそこまで興味が持てず、私自身がそこまで細かい話に興味がないということなんだと思う。

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    2021年12月13日
  • 幸福な王子/柘榴の家

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    オスカー・ワイルドの短編集、道徳的な訓話で終わらずに一捻りあるのがワイルドならではといったところか。完全な純真であったり、わがままであったりした人物が最後に報われたり、罰せられたりするわけでもなく、無意味に近い形で終わることもある。星の子のように最後は報われる話はあるものの、それでもやはり無意味に終わりそうなところもあり、必ずしも道徳的な話にはなっていない。
    とはいえ、ドリアングレイの肖像なんかに比べるとやや魅力は落ちるかなとは思う。

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    2021年10月30日
  • カンタヴィルの幽霊/スフィンクス

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    好きな短編小説の類。詩も入っていて、詩とかはよく分からないけど一応読んでみて、やっぱりよく分からない。海外の短編はサキとかカポーティとかフィッツジェラルドとかヘミングウェイとかO・ヘンリーとかロアウド・ダールとかマーク・トウェインとか好き。これもちゃんと偏りがあるのだろうと思う。

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    2020年08月03日
  • 幸福な王子/柘榴の家

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    大人向け童話、なのかな。
    ちょっと切ない片思いみたいな。
    ツバメの話も、鳥と薔薇の話も、、
    むかーし、読んだことはあるけど大人になって読み返すと切なさ倍増。酷いなと。でも本当の愛、ととらえてもいいのかも。

    全部読み切れなく、返却2019/8月

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    2019年08月21日
  • カンタヴィルの幽霊/スフィンクス

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    オスカー・ワイルドらしいちょっと怖いショートストーリー。
    表題作は、ちょっとユーモラスで悲哀を感じる幽霊。
    良いですね!!

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    2016年02月02日