ベネディクトのレビュー一覧
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アメリカ人と仕事をすることが多く、自分の行動原理や観念的な素地がそもそも米国人と違うことを日々感じていた。
ただそれを言語化できず認知できていなかった今の自分に必要な本だった。
本稿の中でベネディクトの示す「恩の貸借」の概念はとても納得感があった。
また「日本人の特性を子育てから見る」くだりも、なるほど全く同じではなくとも伝統的に親から受ける教育には戦前戦後共通項があり、それが日本人らしさに還元されているという考えは私たち20代にも共感できる部分があったと思う。
方法論的にもコロンビアのフランツ・ボアズから受け継いだ比較論がとても興味深かった。
国外に向けて仕事をする人は、まず日本をよく -
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日本人が相対的価値観にとらわれる理由
この本は日本人が相対的価値観(世間の目、人からの評判、身分、貧富の差等)に囚われがちであり、だからこそ相対的価値観とは逆の絶対的価値観(自分の軸で生きる)を説いている自己啓発本が人気が出る理由が分かった。
気付き
・恩と愛の違い
恩は返さなければならない、または返したい
愛は見返りを求めない
日本人は恩のほうが強い。これは義務感的な役割も持つ。
・恥の文化
日本人は自分が馬鹿にされたり、けなされたり、恥をかくことを気にする。
これは道徳心が自分の中にあるか、外にあるかが大きな要因。
キリスト教ならば、自分は常に神に見られているので自分の中に道徳を置く
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面白かったー
訳も読みやすかった。
特に第12章の子育てと第13章(終章)の戦後日本についてがいい。
第12章では西洋人から見れば矛盾している日本人の態度の豹変ぶり(戦時中の愛国精神から戦後の占領統治に従い得ないと予想されていたが、的外れに終わったなど。他にも多々ある。)の謎が解ける。
第13章は戦後日本の平和主義への方向転換に矛盾はないことを本書を通したまとめとして書く。よい。
個人的に、先日まで試験に合格するかしないかでかなり気を揉んでいたのだが、これが日本人的な思考だと論じられて、世界には同じ局面に対峙してもこんなに精神をやられないんだなと、自分が小さく見えたし、気持ちが軽くなった。 -
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ネタバレ太平洋戦争終結時に敵国日本がどのような態度に出るかを予想するために、アメリカ軍情報局が文化人類学者に指示し編纂された軍事報告書が元になっている本書。
当時、アメリカ軍は不可解な敵国「日本」に困惑していた。
最高の礼節を身に着けている にもかかわらず 思い上がった態度の大きい国民である など、これほど「~にも関わらず」という言葉が多用された民族は他にない。
極めつけは、戦争終結前に国民の大半が徹底抗戦を肚にくくっていたのに、戦争が終結するや否や、進駐軍に笑顔を振る舞いている。
この急激な態度の変化にアメリカ軍は面食らった。
以上のような状況を踏まえ、日本人がそのような態度を取るもしくは取 -
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500P超えの大著。
アメリカの文化人類学者ベネディクトによる『菊と刀』
アメリカとの第二次世界大戦中に、
敵国日本の情報収集の意を担ったこの研究は、
表層的な日本の軍事行動ではなく、
日本人の行動原理を深層から理解するために、日本人の文化発祥から当時に至るまでの歴史的観点で、日本人ならではの文化特性を鋭く考察した著書だ。
この本は1996年の時点で日本語版だけで230万部を売る、1946年からのロングセラーとなっている。
1945年第二次世界大戦終結の翌年に出版されている。
日本人をアメリカ人の社会文化構造の価値観の中から判断するのではなく、
日本人の社会文化構造の根底からの理解に努め -
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日本という国を見渡す力をつける読書。
第二次世界大戦時下、アメリカの文化人類学者であるベネディクトが戦時情報局の命により書き上げた敵国日本人についての考察本。
①”菊”の盆栽における美的感覚
②”刀”をあがめ武士をうやうやしく扱う風習
どちらも日本人だ矛盾するものでないと本書を通じて説明していく。
執筆から時代が流れ、現在では欧米文化に浸った私にとってアメリカ人はこんな気質(罪の文化)で、日本人はこんな気質(恥の文化)のような画一的分類には少し違和感を感じた。
しかしながら、さすが読み継がれる古典だけあって、「応分の場を占めること」や「子どもは学ぶ」の章は日本人の本質を捉えていた。
「 -
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アメリカ人の文化人類学者であるベネディクトが日本人の特性・特徴を研究して著した本。
本著の起因は1945年、太平洋戦争終結後にアメリカ軍が日本を統治するにあたって分析を試みた際、ベネディクトに鉢が回ったことにある。
アメリカ人からすれば当時の日本人は不可解な行動を取る国民であった。
日本人は、攻撃的であるかと思えば、一面では温和であり、軍事を優先する一方で、美も追求する。このような二面性が彼らには理解できなかった。
ベネディクトは、アメリカ人には理解できないこのような不可解さも日本人なりの価値観や論理に基づいた相互に有機的な関係であると考えた。
そこで、日本人捕虜の尋問録、日本の映画、新聞 -
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途中で飽きてしまい、最後まで読んでいないのですが笑
戦時中の雰囲気を感じつつ、現地調査ができない中でのベネディクトの鋭い考察には感心した。
戦後から半世紀以上が経って日本人の行動パターンも若者を中心に変化しており(ジェネレーションシフトというやつ?)、私もその世代の一人なので共感できないところも多々。しかし高齢者率が高いことを考えればこの本で述べられている日本の行動パターンを理解するのには意義がある。
日本人は法律や制度、役割を設けて過剰に環境面の秩序を保とうとする。"過剰に"、"環境面の"というのが日本独自のポイントだと思う。秩序を保とうとするのは、 -
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難しかったー。
でも面白かった。
簡単に説明するならば。
第二次世界大戦の折のアメリカ。
「日本人、不可解すぎるよ」
攻撃的なのに温和。
思い上がりつつ礼儀正しい。
頑固さと柔軟さを兼ね備え。
従順でありながらぞんざいに扱われると怒る。
節操あると思いきや二心もある。
勇敢でもあり小心でもあり。
保守的であると同時に新しいものを歓迎する。
他者の目線を気にし見られていなくても気にし。
上からの規律を守るが上に反抗的な態度もとる。
竹槍で戦闘機は落ちないよ。
ラジオ体操で空腹はおさまらないよ。
冬場の乾布摩擦や滝行、何?
寝ずの行軍練習で極限に慣れる、なんてやめとけ。
とまあ、矛盾しすぎて次の -
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これ著者女性だったんだ。知らなかった。
太平洋戦争前後の日本人的価値観をアメリカ人文化人類学者の視点から紐解いた本。
アメリカ人との対比でさらに理解が深まる。そして70年以上経った今も日本人に根付いている価値観ばかりで面白い。恥を重んじる文化とか特にそう。夏目漱石の小説から分析したくだり超面白かった。奢ってもらった友人に馬鹿にされてることを知って、貸しを作っていることに屈辱を感じ、代金分を投げ返した話。確かに未だに日常で目にするわ〜、絶対につまらない貸しを作りたくない人いる〜。格下だと思っている相手だと特に。かたじけのうございまする(笑)だわ。
読んで良かった。誰かも言ってたけど、フィール -
Posted by ブクログ
思わぬほどに時間がかかってしまいました。そんなに
読みづらい文章ではないのですが。
昔から読んでみたいと思っていて読めずにいた本です。
1946年の本。いまから70年以上も前の本
ではありますが、日本人の考え方についてよく分析している
と思いますし。自分でもなるほどと納得する部分もあります。
自分自身の根っこの部分は、両親から教えられたことが
そこに純然としてあって、それは、応分の場を意識すること
義理を果たすこと。恥を嫌うこと。過去に負い目を持っておくこと。などが確かにあると思います。
ただ、やはり日本人も少しずつかわっているのだと
思いますし、自分よりも後の世代の人たちがどのように
受け取