佐藤次郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
義足というものがどのようなものかを垣間見れた。
義足で歩けるようになるまでの最初の痛み。
足を失ってしまった喪失感・精神的な落ち込みや混乱の中、
切断部から血を流しながら、痛みの中、歩行訓練をする。
膝折れによる転倒の恐怖とも戦わなくてはならない。
「走る」だなんて、思いつきもしないだろう。
彼らに寄り添う臼井氏の人柄と努力には、尊敬以上の感情を覚える。
「できれば風みたいに、いるかいないかわからないような存在」でありたいと、臼井氏は言う。
偉そぶらずに、静かにあたたかく真剣にサポートする。
人生をかけて、彼らを支える。
こんなこと、なかなかできない。
走ることなんて想像できなかった人たち -
- カート
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試し読み
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Posted by ブクログ
ネタバレ1964年の東京五輪、15日間を、様々な人物にフォーカスしながら描いていく一冊。金メダリストもいれば、選手村で理容師として働いた女性、陸上競技のスターターなど、裏側の面からも描いているのが面白い。基本的に「存命の方に話を伺う」というスタンスがあるからかもしれないけれど、必ずしも、当時注目されていた競技だけではないところも、そこにこそあの東京五輪の雰囲気がかもし出されているんじゃないかと思うのでした。バレーボールも、東洋の魔女と言われた女子チームではなく、男子を追いかけたり、マラソンも銅メダルをとった円谷ではなく(彼が亡くなっていることもあるけれど)寺澤徹選手に話を聞いていたり。
それにしても、