なぎら健壱のレビュー一覧

  • 関西フォークがやって来た! ――五つの赤い風船の時代

    Posted by ブクログ

    なぎら健壱が西岡たかしを「師」と仰いでいたのは知らなかった。追っかけをし、恰好をまね(髭を伸ばし、丸縁のサングラスをかけ)、話術をまねたのだという。そうか、飄々とした「芸風」は西岡ゆずりだったのか。
    時代は1967年から72年。西岡たかし率いる五つの赤い風船とその周辺のフォークソング事情が、資料と西岡へのインタビューから再構成される。とくに、高校生のなぎらが初めて風船のコンサートに行って「目から鱗」になるあたりがおもしろい。
    時代は学生運動全盛の頃と重なる。しかし、そうしたことはほとんど出てこない。出てくるとすれば、69年の山野楽器での風船のコンサートが学生のデモの余波で中止になった話(なぎら

    0
    2025年05月05日
  • 酒(しゅ)にまじわれば

    Posted by ブクログ

    「大人買い」という言葉があるが、
    あれは、無闇矢鱈に有り金を使って物欲を満たすということではない。
    大人だからこそできること。
    それは自分を知っているからこそできること。

    自分が好きなもの、
    自分に合うもの、
    自分に必要なもの。

    それを知っているからこそ、
    自信を持ってモノを買えるのである。
    酒しかり。時間しかり。

    なぎら健壱氏は、
    実に若いころから「大人買い」ができる人だったのだと思う。

    どれを読んでも面白く、
    普通はぷいと出て行ってしまうような店でも、
    愛情ある目を向けられる彼は、
    やはり「大人」なのだろうな。

    0
    2011年02月13日
  • 関西フォークがやって来た! ――五つの赤い風船の時代

    Posted by ブクログ

    おそらく今までに一番多く歌った歌。「遠い世界に」。五つの赤い風船の歌。その風船の成り立ちから最後までを記している。でもたった5年しかない。もっと長いように思えるのだが。
    「辛辣なプロテストと美しいメロディ」。なぎらが記すようにまさにその二つが風船の特徴だろう。もっと長くやっていたらどうなっていたのか

    0
    2024年03月23日
  • 関西フォークがやって来た! ――五つの赤い風船の時代

    Posted by ブクログ

    「五つの赤い風船」という名前は知っているというか、僕ら世代では学校の合唱で歌ったので「遠い世界に」という曲を知っているという感じです。
    そのリーダーの西岡たかしさんの目線からのフォーク黎明期の記録です。と言ってもその目線というのはなぎら健壱さんのペンによるものですが。
    なぎらさんは日本フォークの語り部として貴重な人物で、僕ら後追いですらない世代にとっては、彼の書く文章でその時代の空気がほんの少し感じられます。
    「五つの赤い風船」を軸にしていますが、そもそも楽器を手に入れる事すら覚束ない時代に、フォークの火が灯って次第に広がって、あっという間に下火になっていくところまで(メジャー、歌謡曲に取り込

    0
    2023年03月23日
  • 酒(しゅ)にまじわれば

    Posted by ブクログ

    酒にまつわる、とにかく楽しい話の数々。なぎらさんと一緒にお酒を飲んでいる気分にさせる?いや、少なくともお酒が飲みたくなる一冊です。

    0
    2018年08月13日
  • 酒(しゅ)にまじわれば

    Posted by ブクログ

    酒にまつわるエッセイ。
    この作者の実際の酒場めぐりの著作は、面白いが、読んでてだれるところがあるが、この本は、新聞や雑誌の連載で、1テーマが文庫本2P程度と短く、文章がうまく削られていてなかなか良い。
    「酒飲み」の分かっちゃいるけど、ダメさ加減が、よく出ていて、読んでいて何度もにやりとさせられた。

    0
    2011年11月15日
  • 酒(しゅ)にまじわれば

    Posted by ブクログ

    まあ、著者、タイトルを見れば内容の大半が想像されました。
    期待通りの内容。気軽に読めました。
    なぎらさんって、なんなんでしょうね。好きだけど。

    0
    2011年03月21日
  • 酒(しゅ)にまじわれば

    Posted by ブクログ

    私自身は、醜態をさらすまで飲めるほど、お酒が強くないのですが、この本の話は、どことなくうなづける話ばかり。笑えます、お勧め。

    0
    2011年07月25日
  • アロハで酒場へ なぎら式70歳から始める「年不相応」生活のススメ

    Posted by ブクログ

    自分相応。確かに、それで良いと思う。
    極めようとしないスタンスが、多趣味、長続きのコツ。どちらかというと、一点集中の傾向があるので、参考にしたい。
    明日は、今日の続きでない。これはイイ。

    0
    2025年06月15日
  • 関西フォークがやって来た! ――五つの赤い風船の時代

    Posted by ブクログ

    フォークソングという言葉を初めて聞いたのは、中学生の頃であった。私にとって、当時のフォークソングと言えば、吉田拓郎であった。吉田拓郎の前のフォークシンガーは名前は知っていたが、あまり曲を聴いたこともなく、吉田拓郎というのは、フォークソングを歌い始めた人くらいに思っていたが、この本を読んで、それは間違いであることを知った。日本のフォークソングには比較的長い歴史があり、また、関西、特に大阪・京都で活躍したフォークシンガーたちが、その普及に大きな役割を果たしたことを初めて知った。
    本書に登場する、西岡たかし、五つの赤い風船、高田渡等は、名前は聞いたことがあるが、ほとんどなじみがない。なぎら健壱の書い

    0
    2021年12月08日
  • 酒(しゅ)にまじわれば

    Posted by ブクログ

    父の本棚から拝借して読んだ一冊。
    初めて読んだ時は未成年でお酒なんて全然分からない状態でしたが、なぎらさんの軽妙な語り口に引き込まれて爆笑しながら読みました^^
    成人して自分が飲むようになってから読むとまた違う面白さがあります♪

    0
    2017年01月06日
  • 酒(しゅ)にまじわれば

    Posted by ブクログ

    酒場漂流記が面白かったので、ついつい購入。
    各エピソードが短く、酒場漂流記ほどの破壊力は無いけれど、また飲みに行きたくなってしまう一冊。

    0
    2016年08月08日
  • 酒(しゅ)にまじわれば

    Posted by ブクログ

    僕は酒場というより酒が好きで、酒場でのいい体験も悪い体験もそう多くはないのですが、なぎらさんの、まあ言ってみればひどいことよ。酔っぱらいの、酒にまじわったときのしょうがなさと、まだ飲む前に酒にむかって転がり落ちていく、だらしの無さ。ああ、やっぱりそうだよね、それでいいんだよね(よくないのだが)、と安心させてくれる一冊。1万円札を見つけて…の話などは、その妄想力がたまらないのだ。でも、酒を飲まない人は、どう思うのだろうか。

    0
    2013年03月09日
  • 酒(しゅ)にまじわれば

    Posted by ブクログ

    なぎら健壱の酒にまつわるエッセイである。なぎらのウンチクも楽しいし、起承転結が出来過ぎた、綺麗なオチがついた、早い話がだいぶ脚色してんじゃねぇのか、って思えちゃう酒の失敗談が楽しすぎる。クスクス笑いながら、どんどんページをめくってしまう。話が嘘かホントかなんかどうでもよくなってくる。

    で、なぎら健壱の江戸っ子な語り口が心地よい。
    「まだ陽がある内から、ちょいと様子のいい蕎麦屋の暖簾をくぐる。間髪入れず「冷やと天抜きをもらおうか」と店員に声をかける。天抜きが出て来るまでのつなぎに板わさか、あるいは焼き海苔なんぞで一杯飲(や)って待っている。その様子はなんともオツなものである。またそんな時の形(

    0
    2012年01月06日
  • 酒(しゅ)にまじわれば

    Posted by ブクログ

     タイトル通りの酔いどれエッセイ。筆者のひととなりが字面から伺えるような、そんな作品。

     新聞連載をまとめた本で、ひとつひとつがとてもコンパクトにまとめられている作品。そしてどこをとっても見事な酔っ払いが出てきます。

     酒を飲んだ気になれる本。

    0
    2011年01月03日
  • 酒(しゅ)にまじわれば

    Posted by ブクログ

    酔っ払いがいかにもやりそうなエピソードばっかり。(^^
    実際に酔っ払うまで呑む人ならではのエピソードで楽しいですね。
    なかなか記憶がなくなるまでは呑めないものなぁ。弱いので。(^^;
    お酒を呑まない人が面白いかどうかは判らないけれど、お酒を呑んで酔っ払ったことのある人なら必読ですな。

    0
    2011年01月01日
  • 酒(しゅ)にまじわれば

    Posted by ブクログ

    朝から小そうじ。きょうで5日目。
    大そうじでいっぺんにきれいにはできないから、
    小分けにして週末、正月休みに少しずつ片付ける。
    始めるまではおっくうだが、
    ガラス磨きにせよ、部屋の整理にせよ、
    目に見えて成果が出るのがうれしい。
    日頃の仕事では、
    そう簡単に目に見える収穫は得られないものだ。

    日が暮れると、「ミニかんすけ」の出番が増えた。
    錫のチロリで湯煎してやると、
    燗酒が二割方うまくなった気がする。
    居酒屋風にマカロニサラダ(自家製)、
    丸干し、まぐろぶつで飲む。

    こうしたひとときの供には肩のこらぬ本がよい。
    なぎら健壱『酒(しゅ)にまじわれば』を読む。
    飲兵衛の話を書かせたら、なぎら

    0
    2010年12月28日