好井裕明のレビュー一覧

  • 「感動ポルノ」と向き合う 障害者像にひそむ差別と排除

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    レビューなどで「もともとチャリティ番組に違和感があったが、この本を読んで違和感の理由が分かった」という意見が散見される。だが私からしたら、正直に言って「そこまで言い切るほどあなたは物分かりが良かったの?」と考えてしまう。例えば「愛は地球を救う」の放映が始まったのは確か私が中学生のころの昭和50年代。そのころ開催されたオリンピックの女子マラソンで競技中に体調不良に陥り足をふらつかせてゴール後に力尽きて倒れた選手に対して、世界中が拍手喝采した。さらにそのことに誰も違和感をもたなかった。順位でいえばその選手よりも1つ早く、ふらつくこと無くゴールした選手については誰も顧みることがなかったにもかかわらず

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    2023年07月12日
  • 「感動ポルノ」と向き合う 障害者像にひそむ差別と排除

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    手軽に手に取ったが、深い洞察に感嘆した1冊であった。

    特別な議論をしているわけではないが、人間の不安定さや揺らぎを含めて、全身で誠実に捉えるんだという気概が、文章の端々から感じられる。

    もっとこの著者の考えに触れたいと思わせてくれた1冊。

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    2022年12月07日
  • 「感動ポルノ」と向き合う 障害者像にひそむ差別と排除

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    この本、本当に自分の中の言語化出来ていないところがスッキリしました。
    差別とは何か、自分はそれなりに勉強している方だとは思っていましたが、新しく知ることが沢山ありました。
    24時間テレビなどに違和感がある人は、ぜひ読んでみてください。

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    2022年03月19日
  • 他者を感じる社会学 ──差別から考える

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    差別や偏見はいけないという道徳論ではなく、日常生活にある差別や偏見を社会現象として社会学から捉えている。最後に「差別を考える」でクレヨンしんちゃんの映画の「やわらかいこころ」がポイントとは笑った。

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    2021年09月25日
  • 「今、ここ」から考える社会学

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    中学受験の頃、塾の先生から読んでみと言われ読んでみた。
    説明文は苦手であったため少し読むのに時間がかかってしまった。
    しかし、5回目くらいでやっと文を理解できて達成感があった。

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    2021年01月28日
  • 他者を感じる社会学 ──差別から考える

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    柔よく剛を制す!柔軟に考えることこそが、差別との理想的な向き合い方であることを学べる本です。
    で、「差別をなくそう」ではなく「差別を考えよう」というのが本書の最も言わんとすることではないかと思いました。「差別をなくそう」だと、自分の中にある差別の芽は「人としてありえないこと」ということになる。それだと自分が何を「普通」と感じ、何を「異常」として感じるのかを掘り下げられない。そして、当事者であるという事実から逃避する結果を招いてしまう。そうではなくて、差別は誰でもやっちゃいがちなんだ、だから自分はどんな種類の差別をしちゃいがちなのか考えて、時々、「誰かの足を踏んづけてないかしら?」って気にしなが

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    2020年12月27日
  • 他者を感じる社会学 ──差別から考える

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     差別とは、社会から人々を徹底的に外していく行為。その根底には、日々の生活で漠然と抱いている恐怖と不安がある。他者をカテゴリー化して差別し自らの不安を解消しようとするのではなく、自身の思い込みを見つめ直して他者と繋がっていこうと努力する。それは困難なことだが、みんなで生きていくために必要なこと。昭和天皇の晩年の様子を振り返りながら「天皇は『特別な存在』であることは確かだが、『貴い』存在では決してない」と語られる箇所(pp79-82)と、『映画 聲の形』を扱いつつ「人が人を傷つけてしまうとき、その傷は相手を苦しめるだけでなく、傷つける行為をした本人も、同じ傷で苦しめられます」と排除の双方向性の本

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    2025年08月31日
  • 「感動ポルノ」と向き合う 障害者像にひそむ差別と排除

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    最近は映画やドラマにも多様性がよく表現される。
    そんな世の中で、陥りやすい落とし穴3つに触れながら差別とはなにかを教えてくれる。
    私の意見とは違うなと感じるところもあるが、それもまた差別というテーマの難しいところだと感じた。何か取り残されているの感じる人にはとてもおすすめの一冊。

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    2024年12月18日
  • 「感動ポルノ」と向き合う 障害者像にひそむ差別と排除

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    24時間テレビが「感動ポルノ」と呼ばれていることをずっと気になっていて、この本のタイトルに惹かれて読みました。
    障害者に対する潜在的な差別が感動ポルノを生み出していると学べました。

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    2024年10月26日
  • 「感動ポルノ」と向き合う 障害者像にひそむ差別と排除

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    「感動ポルノ」という言葉は知っていたし、障害を克服する為に必死で頑張る障害者の一面だけを切り取って、障害者ではない人の娯楽やエンタメのネタにされてしまうことで、障害や差別についてわかったつもりになってしまう怖さがあることも何となくは知っていた。
    改めてこの本を読んで、アタマでわかっていてもやっぱり自分は健常者側の価値観を勝手に強いる行動やモノの見方を無意識にしてしまうかもしれないし、感動ポルノものの映像や小説に触れてもすぐに気付けない可能性が高いかもしれないなと思った。
    一見すると「わかりやすい」「良いと思えるような」当事者の存在や意思を排除したストーリーや意見に出会った時に、あえて批判的なモ

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    2024年10月23日
  • 他者を感じる社会学 ──差別から考える

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    『普通』であることとは何か?
    自分が思う『普通』ではない人と出会った時に貴方はどうするか。周囲を見てそれと同じ反応をしたり未知なものへの一般的な対応で誤魔化すか。

    『普通でないも』のは普段普通だと信じている者たちに恐怖心を抱かせる。その恐怖心の捌け口として排除し、なすりつけ目を背ける。

    いずれの道も差別しか生まない。

    『普通が何であるか』を常日頃から意識しないでいると『普通でないもの』に対して正しい対処は出来ない。

    一つの国民であるということはどういうことか、多様性とどう向き合って考えていくのがとても気になった。

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    2024年08月16日
  • 他者を感じる社会学 ──差別から考える

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    差別問題を考える基本的な視点と近年の重要トピックである問題についてざっと知ることができる。「カテゴリー化」について負の側面だけでなくゴッフマンなどを引きながらカテゴリー化は人間が円滑な社会生活を送る上で必要な行為であるといった社会学らしいものの見方を提示しているのが良い。先行研究、事例、メディア分析、そして著者自身の体験談などさまざまな角度から語られ、ちくまプリマーでそれだけ幅広に触れるとそれぞれは薄くならざるを得ないが、バランスの良い本だと思う。個別トピックはジェンダー・多様な性、障害、人種・民族、外見など。

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    2022年12月04日
  • 他者を感じる社会学 ──差別から考える

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    差別問題を社会学的知見で考えられる本。
    私たちが持っている性的マイノリティや障がい者の偏見や決めつけを疑い、その人たちを一人の人間として尊重していくことの重要性がわかる。

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    2022年09月07日
  • 「今、ここ」から考える社会学

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    社会学を一ミリも知らない人でも理解でき、興味が持てる内容になっている。
    政治的中立性というものが、実はそれが圧力となっているという考えは目から鱗が落ちた。
    若年層に政治の関心を高めるためには、教職員の良心と倫理観に応じて、中立性から逸脱したような授業をした方がいいと感じた。

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    2022年08月30日
  • 「感動ポルノ」と向き合う 障害者像にひそむ差別と排除

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    障害者が主人公の映画やドラマを取り上げて「感動ポルノ」を考える本です。私たちが障害者とどう向き合えばいいかを考えるヒントを得られます。隣人と捉えて見つめるという視点が私にとってはしっくりきました。

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    2022年03月02日
  • 他者を感じる社会学 ──差別から考える

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    「差別は、それが行われた瞬間、どのように私たちが無効化できるのかが重要なのです」(p244)

    部落差別をはじめとするあらゆる差別の問題について、真摯にまっすぐ向き合っているようすがとてもよく伝わってくる1冊。

    ただ、江戸時代の身分制度のくだりのみ、現在では誤った認識とされる内容で紹介されていたので、その分だけ星を1つ減らしている。

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    2021年10月30日
  • 他者を感じる社会学 ──差別から考える

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    「差別はいけない」し「自分は差別はしない」で終わってしまいがちだけど、そこから目を逸らさずに掘り下げていくことが大切だと思う。人は、自分とは異なるものや、未知のものに対しては誰でも身構えてしまうもの。

    それは仕方ないことだと認めて、差別しないためにはどうしたらいいのか、被差別者側に立って考える必要性を感じました。

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    2021年09月09日
  • 「今、ここ」から考える社会学

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    社会学という分野の本を読むのは初めて。
    面白いかも!!とどんどん読み進めることができました。身近なテーマなので、わかりやすくて良かったです。社会学にとても興味が持てました。

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    2021年02月17日
  • 「今、ここ」から考える社会学

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    ネタバレ

    当たり前を、追求しろ。

    社会学とは何か、なかなか難しい。大学で教鞭をとる著者が噛み砕いていく。高校生から大学一年生あたりが想定している読者だろうか。第1章は、社会学史の講義でちょっと難しいかもしれない。けれど、その学問の流れを知ると、その後の具体的な学問が頭で整理しやすい。

    第2章からは、様々な考えるヒントを語っていく。学校、スマホ、ジェンダー、障がい者、環境、政治。自分自身の問題から、どのように他者の姿に気づき、考えていくのか。「わたし」と違う他者と、どのように生きていくのか。きっと誰にでも社会学の種がまかれている。社会学というのはとても懐の広い学問だ。

    社会学科を志望する人だけでなく

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    2021年05月05日
  • 「今、ここ」から考える社会学

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    社会学という名のついたものは初めて読みました。
    ただ、今まで読んできた中に、合致する内容も多く
    面白く読めました。
    こどもにも社会学的な目線を持ってもらえるように
    なったらいいなあと思います。
    社会から”生きずらさ”が軽減されることや
    ”ちがい”への許容が当たり前になること
    差別や排除が起こらないような活動ができればいいと
    思います。

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    2017年03月29日