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Posted by ブクログ
柔よく剛を制す!柔軟に考えることこそが、差別との理想的な向き合い方であることを学べる本です。
で、「差別をなくそう」ではなく「差別を考えよう」というのが本書の最も言わんとすることではないかと思いました。「差別をなくそう」だと、自分の中にある差別の芽は「人としてありえないこと」ということになる。それだと自分が何を「普通」と感じ、何を「異常」として感じるのかを掘り下げられない。そして、当事者であるという事実から逃避する結果を招いてしまう。そうではなくて、差別は誰でもやっちゃいがちなんだ、だから自分はどんな種類の差別をしちゃいがちなのか考えて、時々、「誰かの足を踏んづけてないかしら?」って気にしながら生きていきたい。
たぶん、倫理的とか道徳的っていうのは、そういう絶え間ない努力のことなんだろう。
とりあえず、クレヨンしんちゃんの映画とパッチギ!を観てみよう。
Posted by ブクログ
差別とは、社会から人々を徹底的に外していく行為。その根底には、日々の生活で漠然と抱いている恐怖と不安がある。他者をカテゴリー化して差別し自らの不安を解消しようとするのではなく、自身の思い込みを見つめ直して他者と繋がっていこうと努力する。それは困難なことだが、みんなで生きていくために必要なこと。昭和天皇の晩年の様子を振り返りながら「天皇は『特別な存在』であることは確かだが、『貴い』存在では決してない」と語られる箇所(pp79-82)と、『映画 聲の形』を扱いつつ「人が人を傷つけてしまうとき、その傷は相手を苦しめるだけでなく、傷つける行為をした本人も、同じ傷で苦しめられます」と排除の双方向性の本質に迫っていく箇所(pp241-246)が特に読み応えがあった。
Posted by ブクログ
普段の生活の中でふと持ってしまう差別の感情をこれでもかとばかりに事例を挙げ、差別意識を無くすための考え方を説いている。
最近「アンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)」なる言葉も良く聞かれるようになってきた。「昔は許されただろうけど」と、差別発言で叩かれた著名人もいた。
本書では露骨な差別発言だけでなく、「他者を思いやっているつもりで、実は根底には差別の意識がある」例を「危うさが潜む」という言い方で数多く挙げている。読んでいて、自分にも思い当たる節が多い。
この「危うさ」も、神経質になりすぎると「昔は良かった」ということになりかねない。そのバランスが難しい。人の価値観は時代と共に変わり、かつ人によって感じ方も千差万別だ。
性別、外見、能力など、自分と全く同じ人などいない。つまり、「区別」は本能的に感じるものであり、そこから転じる差別という考え方は決して無くならない。それでも人はその感情とどう向き合うべきか、を分かりやすい言葉で考えさせてくれる。
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