牧野篤のレビュー一覧
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タイトルからすると「農業しようよ」みたいな感じがするが、考察はそれを超えている。
多くの人が社会の中で居心地が悪くなっているが、それは自己責任の範囲を超えた事象なので自分をいじめることはない。
ひとつの事をコツコツ取り組むことが評価された製造業の時代が終わり、都市的消費文化への憧れも少なくなった今...続きを読むPosted by ブクログ -
戦後の日本社会の変遷、大量生産の工業社会から個人化した消費社会への大きな流れ、が読みやすく俯瞰的に振り返られていて頭の整理になった。ひとつひとつは知っている出来事がストーリーとなり意味を持って捉え直すことができて面白い。
その大きな変化の中で社会が機能不全をおこしていたり人間は生きづらさを抱えていた...続きを読むPosted by ブクログ -
◯尊敬・客=差別・関係距離を保つ
→孤立、いじめ、差別
◯言葉の限界:出力制限がある、表現しきれない
◯ 他者との間で自分を言葉で充填しては、空虚な自分をつくりつづけていかざるを得ない
◯雇用と利益率の反比例社会構造(金融⇔サービス)
◯合理的判断の不合理性
◯頼り合うことで自立するPosted by ブクログ -
"この本を手に取ったとき、私は都会のサラリーマンやフリーターが農村で暮らす体験談だと思っていた。
この本は、社会学とでも言えばいのか・・
現代の雇用環境、行政の対応、若者の心理などを俯瞰するところから始まる。
名古屋で取り組んでいる里山プロジェクトが軌道に回るまでで話が終わる。
SF映画で描く未来...続きを読むPosted by ブクログ -
前半は、批判めいた文章が続き、読んでいて辛かったのですが、後半の事例紹介は、いろいろと勇気づけられるものが多く、読んでいて楽しかったです。
それだけに、前半部分は、不要だとは言いませんが、もう少しコンパクトでもいい気がしました。
本当に伝えたい後半に達する前に離脱する人が多いと思われるからです...続きを読むPosted by ブクログ -
タイトルから農村での暮らしの紹介を期待するが、本の大半を社会構造の変化の説明に費やされており拍子抜けする。文章も学者の書くそれで、読みづらさを感じた。
要するに大量生産消費の時代から個人消費の時代に入り、社会構造の変化に適応しきれていないため、様々な社会問題が生まれているということであった。
これま...続きを読むPosted by ブクログ -
著者が大学教授だからか、社会構造の分析の記述が長く、現代での農村生活についてをしっかり読みたい人には前置きが長すぎかも。
著者の関心はスローライフやカントリーライフというより、消えかけている「百姓」というワークスタイルに向いている。
(いいとか悪いとかでなくて)
以下の一文に端的に表れているかな...続きを読むPosted by ブクログ