雨澄ノカのレビュー一覧
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ネタバレBL版マイフェアレディ『お手をどうぞ』の続編。
晴れて桐原と恋人同士になった暁斗。蜜月ラブラブ状態にも関わらず、仕事で忙しい桐原との時間は思うように取れずジリジリする。
そんな折、人気ゲーム新作のイメージキャラクターに大抜擢された暁斗。大してキャリアのない、物慣れない暁斗に周囲の風当たりは強く、ホテルオーナーの愛人だから抜擢されたのだという陰口に焦りを覚える。
桐原からは受け取るばかりで何も返せないという焦りから、甘えて頼ってばかりではいけないと桐原が差し伸べる手をつい拒んでしまう。些細なことでケンカになり、桐原はそのまま仕事で日本を離れてしまった。桐原がいなくても、何とか自分の手で事態を打開 -
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ネタバレまさにBL版マイフェアレディ。
駆け出しモデルの暁斗はカメラマンの恋人に捨てられて、お金も仕事も住むところもなく放り出され、バーで泥酔しているところを桐原という男に拾われる。正体不明の金持ちに、文字通りお持ち帰りされてしまった暁斗だが、行くあてのない身の上に同情したのか、裏切った恋人を見返すチャンスをやろうと持ちかけられる。
桐原の元で、お金と時間をたっぷりかけてどんどん磨かれていく暁斗。こんなふうに精神的にも経済的にも圧倒的なアドバンテージを持った大人の攻に、かわいい子が甘やかし倒される話って大好き。
最終的に裏切った元恋人に歯噛みさせることにも成功し、桐原の正体がグローバルホテルチェーンの -
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ネタバレ飲み会の悪ふざけで、戯れに交わしたはずのキスだった。でも気が付いてしまった。それは悪ふざけなんかじゃない。その眼差しに垣間見えた真剣な色合いも、熱も、自分の気持ちさえも。気付きたくなんかなかったのに。
共に捜査一課の刑事である御門は、同期の中でも群を抜いて有能な男で、しなやかな筋肉に包まれた体躯、甘さのある精悍な面差し、女の噂も事欠かない。どれを取っても、きれいな王子様と揶揄されている東原のコンプレックスを刺激する男だ。
顔を合わせば、つい突っかかってしまう。自分の気持ちも相手の気持ちも認めることなど到底できないのだから。
折しも、タクシードライバー殺害事件の帳場が立ち、イレギュラーな人事で東 -
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ネタバレベタといえばベタベタにベタな話。
同級生との再会もので、表題作は攻視線のお話。
受が好きなのに素直になれなくて、つれない態度しか取れない攻に対して
受の真意がまったく見えないのがもどかしくてきゅんとする。
「別の誰かに片思いしてる受を脅して無理矢理関係を持つ攻」なんだけど、
案外最初から受が好きなのは攻なんじゃないのかと予想……して
まったくその通りのお話だったw
ベタな話ゆえにハードルが上がるのかもしれないけど、
もうちょっと自分の気持ちに素直になれない攻を
エピソード重ねて焦らしてもよかったんじゃないかなと思う。
悪くはないんだけど、めちゃくちゃよいという感じでもなく。
書き下ろしは受 -
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ネタバレ同級生の再会愛らしい出だしに一気にテンションが高まるも、思ったよりずっとシリアスなトーンだった。でも嫌いな感じじゃなかった。
10年間消えなかった想い。
高校の同級生で親友だった遠山に自分の密かな恋情に気付かれてしまったと思った隆は、一切の連絡手段を絶ち逃げ出してしまう。
それから10年、不本意ながらも再び昔の仲間として再会した遠山と隆。
過去を追求してくる遠山に本音を見透かされ半ばやけくそで挑発すると、遠山は意外なほどあっさりと隆を受け入れる。なし崩し的に始まってしまった恋人の真似事に隆は再び“逃げ癖”を発揮する。この時の隆のバッサリぶりがあまりにも独善的でそこまでやるか?!って気もしたのだ -
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かつての親友×ゲイを隠しているリーマン
性格も何も可も違うのに、妙にウマがあい親友だと思っていた相手。しかし、卒業式の翌日、相手に黙って主人公は姿を消してしまう。
数年後、同級生に見つかっての再会をはたすが、姿を消す原因を親友は覚えていなかった。覚えていないならそのまま疎遠になりたいのに、状況はそれを許してはくれなかった。
姿を消す原因は「居眠りしてる相手にキスしちゃったから」というものですが(あらすじに書いてあるのでネタバレにはなるまい)
それが主人公にとって、ゲイを自覚するきっかけにもなっていて、
小さくとも大きな事件だったということがわかります。
対して相手についても、主人公に対する -
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切なくて一途な恋物語でした。とてもミステリアス。二段組だったけど、イッキ読みさせられました。
天涯孤独な大学生の瑛人の前に、いきなり現れた美貌の男。凛と名乗るその男を瑛人は知るはずもないのですが、「好きだ」と何度も告げられるうちに、心を動かされ、信じてみる気になります。しかし、どこからともなく現れた金髪の美形キリエに「凛が好きなら全てを忘れろ」と迫られ、そのとおり記憶を失ってしまいます。いつも、その繰り返しです。何度も何度も。
出逢ってもその記憶を失うという過酷な試練を背負う瑛人が、とっても不憫でした。瑛人が凛を思い出せない状況が何度も繰り返されるので、歯がゆくなり焦れ焦れさせられる展開です