梶山季之のレビュー一覧
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セドリー男爵こと笠井菊哉氏の
古書にまつわる事件簿
なんとなく怪しげな出来事だらけ
「せどり」という古本を
安く買って高く売る
今でも
そんな人々を見たことはある
某チェーン店で大量に本をカゴに入れて
買っていく
価値のあるないは
人それぞれで
えっそんなものが?そんなに高いの?
えっこんなに立派な本がこれだけ安い?
欲しいものはどんなにお金をかけても
買ってしまう
蒐集家はもう病気です
それを狙ってせどりたちは
あらゆることを考えるのですね
このところその蒐集家の
気持ちがなんだがわかるように
なってきた
読みたいと思えば思うほど
もう頭から離れない
それが貴重なものだったらなおさら
たった一つのものを所有している
という独占欲もまた
麻薬のような
悪魔のような‥‥
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ビブリオ古書堂はライトノベルの会社から出ていますが、エンターテイメント性はある程度あるものの、内容的にはライトノベルというものではないと思います。普段本を読んでいる人にも十分アピール出来る普遍性のある小説だと思いました。
さて、そのビブリオ古書堂に出てくる本はどれもこれも古典作品ですが、好きな作品に出てくると読んでみたくなるのが人情。そういう意味でもとてもいい本だと思います。
その中でも「せどり男爵数奇譚」という本が気になって仕方がなかったのでいい機会と読んでみた次第です。思ったようなミステリーではなく、せどり男爵といわれる男を取り巻く古書にまつわるエピソードが連作として書かれています。古書がいかに人を狂わせるかという事が主眼に書かれていて、読めば読むほど古書マニアと読書好きは違うものだと思います。エログロ的にかなりえぐい話もあります。
所謂業界小説という側面からも読めそうですが、そうだとするとずいぶん物騒な話ではありますね。
ちなみに「せどり」というのは古本屋で価値のある本が安値で売られているのを買い、転売して利益を得る仕事の事です。 -
Posted by ブクログ
『ビブリア古書堂の事件手帖』で知り購入していたものだっけども、読み終わってびっくり。こっちの方が面白いんじゃ?特に衝撃なのは最後の1話だったけれども。せどり男爵こと笠井菊哉氏が古本狂いになった訳も面白い。
げに恐ろしきビブリオクラスト!
P78 愛書家には、時として書物破壊症と云うのか、狂人じみた行動をとる者がある。ビブリオクラストと呼ばれているが、他人にその本を渡したくないばっかりに、その本を破損するのだ。本の扉、口絵、奥付け、蔵書票などを切り取ったりする不徳義漢は、この書物破壊症であろう。
P256 つまり、早い話が、本が恋人なんです。その恋人に、似合った服を着せてやりたい……と云う気持なんですな。恋人になら、男だって、いろいろと考えるでしょうが。パンティは何色がいいとか、黒いスリップは娼婦的だから着せたくないとか、あの服には白い靴を履かせたい……とか、ね。それと同じことなんですよ、装丁の仕事というのは——。
P285 前にもお話ししましたが、ある種の人間にとっては、本は魔物です。これに魅入られたら——そうですな、本の虫といいますか、こいつが取り憑いたら、もう逃れようがない。あたしみたいに、一冊の本を、とことん探し廻る阿呆もおれば、一冊の本のために人殺しする者もあるんですな。これは、活字の魅力なんてもんでは、決してない。本なんです。書物なんです。 -
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古書にまつわる話。せどりとは背取り、古書を安く仕入れて高く売る手法のこと。(販売組合?にその名が由来があるとか)。和本には、背に書名が書いていないので、当てはまらない。セドリー・カクテルなるものがでてくる。
オール読物に連載されたものをまとめた。1から6月に連載され季節と麻雀役を組み合わせた題名は面白い。
1色模様一気通貫
和本、浮世絵との出会いがある。一冊の本を入手するためにには、童貞をささげる?
2半狂乱三色同順
「ふらんす物語」発禁本、3冊、蔵書表には謎が
3春朧夜嶺上開花
韓国に古書を求めに行くが、ない。コインを縁として、古書を譲り受け
4桜満開十三不塔
米国の愛書家、フォリオ(シェークスピア)
5五月晴九連宝燈
盗書狂(ビスリオクレプト)キリスト教関連の本
6水無月十三幺九
装丁、人体を用いるという奇抜な発想
戦後のどさくさ⇒高度経済成長期ならではできたこと。物欲に見せられた道楽の話である。