陣内秀信のレビュー一覧

  • 水都 東京 ──地形と歴史で読みとく下町・山の手・郊外

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    地方出身者にも江戸東京の街並みや名所の来歴がわかり、ためになった。特に、隅田川、日本橋川、江東、皇居周りの堀が、面白かった。グーグルマップや今昔マップを開きながら、楽しく読んだ。今度、印象に残った所を歩いてみようと思う。

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    2025年10月22日
  • 水都 東京 ──地形と歴史で読みとく下町・山の手・郊外

    匿名

    購入済み

    都市について考えようとすると現代を生きる私達はどうしても電車の路線や道路の繋がり、あるいは駅を中心とした街の広がり、そういったものに目がいってしまいます。それも当然と言えば当然で現代人の知っている、目で見ている都市というのはその部分が主だからです。本書は水の流れに注目し、川が繋がって形成している都市のあり方に私達の目を向けさせてくれます。本書にも出てくる日野や府中の近辺で育ちましたが、多摩川を通して府中と品川に古来繋がりがあったとは、本書を読むまで知りませんでした。

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    2024年08月17日
  • 水都 東京 ──地形と歴史で読みとく下町・山の手・郊外

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    水の視点から東京の町を見つめ直した評論。運河や川のはり巡る下町だけでなく山手から多摩地区まで広げた包括的な視点が素晴らしい。

    「東京の空間人類学」の筆者の近著。最近のブラタモリやスリバチ地形のブームを反映しアップデートされた内容。明治期までの水運の視点から羽田や浅草など漁村視点、山の手から武蔵野へ西へ進む視点が面白い。

    特に筆者の育ったという杉並の成宗の記載か秀逸。また水の郷日野など、江戸時代以前からの開発の痕跡もたどれるところが興味深い。

    本書の参考文献の一覧も含め東京研究の基本となる一冊だろう。

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    2021年05月17日
  • イタリア 小さなまちの底力

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    イタリアの魅力を実生活や身近な出来事のみで論ずる本は多い中、これは都市を取り上げており、感情論に終始しないのがいい。パッセジャータの効能を知った感動は大きかった。

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    2009年10月04日
  • 東京水辺散歩~水の都の地形と時の堆積をめぐる

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    “水辺”をキーワードに江東区のデルタ地帯から西部の井の頭池、多摩川まで東京の水辺を攻める本。我が家のそばの等々力渓谷も特集されていたのだけど、現在は立ち入り禁止なのです。

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    2025年11月19日
  • 中央線がなかったら 見えてくる東京の古層

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    高円寺在住なので、とても興味深く読んだ。今まであまり意識しないで歩いていたけど、この本片手に歩いてみようと思う。

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    2022年03月12日
  • 水都 東京 ──地形と歴史で読みとく下町・山の手・郊外

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    陣内先生の東京の空間人類学を、35年の年月を経て大幅アップデートという感じの本。今回は範囲を多摩の方まで拡げています。なるほど先生は杉並の出身なのか。湧水と川が生活導線の中心となって、そこに文化も生まれるという流れが見えます。一度武蔵野台地もアップダウンを体感しながら歩かんといかんな。

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    2021年10月19日
  • 水都 東京 ──地形と歴史で読みとく下町・山の手・郊外

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    5月の天気のいい土曜日、友人に誘われて京浜運河で初めてのカヤック遊びを楽しみました。すいすい進む感覚も面白かったのですが、普段見ることの出来ない視点から東京(の一部)を見れたことにテンション上がりました。陸に上がって昨年からの積読だった「水都 東京」を開いた訳です。著者については大昔テレビの番組でヴェネツィアやアマルフィーを紹介している人として認識していましたが、東京も同じように〈水の都市〉として研究してきたのですね。本書は35年前の「東京の空間人類学」を基本に置いた更新ということです。未読ですが前著の水の下町、陸の山の手という二元論でなく、もっと広い東京エリア全体を〈水の都市〉という観点で語

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    2021年06月01日
  • 水都 東京 ──地形と歴史で読みとく下町・山の手・郊外

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     一応まちづくり系の部署にいるものとして、東京の基層からどういった都市が形成されているのかを知ることができ、とても勉強になってよかった。
     東京はやはり水の町であり、水運な活性化などもっと行われたらおもしろいのかなと思った。神社や集落が水辺に沿って集まっているというのもとても興味深く、実際にいろいろ見て回ってみたい。

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    2021年05月16日
  • 興亡の世界史 人類はどこへ行くのか

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    世界史についての本。
    興亡の世界史というシリーズの中の最終巻。2007年に出されていたが、文庫化されるにあたって新しく手直しされたもの。
    従来の世界史というのは西洋史を中心としたものであったが、本書ではそれに対してもっと多文化的で中立的な世界史を提唱している。
    人口問題については、人口バランスとその国の繁栄について書かれており勉強になった。日本は戦後の復興期、高度成長期に人口ボーナス期を迎え、一気に経済繁栄した。これからは急速な高齢化と少子化で人口減少時代を迎える。経済的な縮小はやむを得ないだろうと思う。しかし、世界的には人口増加による環境問題に直面しており、日本の人口減少は今後に必要な世界的

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    2020年05月25日
  • 興亡の世界史 イタリア海洋都市の精神

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    「イタリア海洋都市の精神」ではなく、
    ・海洋都市の成り立ち
    ・海洋都市の歴史
    ・海洋都市の特徴的な建造物や、街の構造
    ・古い建造物を生かした現在の街作り
    こればっかりだった。
    これについては、ものすごく詳しく熱心に。

    ヴェネチアの街作り/建造物についての、アラブ世界の影響に関しては、とても興味深かった。あと、政治的独立を失ってからのピサの繁栄とか。

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    2019年01月05日
  • イタリア 小さなまちの底力

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    ボローニャのスローガン 「保存は革命である」
    質的充実への道

    その土地の個性、歴史や文化の蓄積にこだわり、
    人間の感性にぴったり合った質の高い生活環境をつくる。
     
    「保存」conservazioneから生活できる「修復再生」restauro
    ricupero

    restauro
    「老朽化し、機能が低下した建物を修復し、
    本来の建築的な特徴、歴史的な価値を保存しながら、
    現代のニースにあわせて機能を再生する仕事」
     
    イタリアの豊かさは、どこからきているのか?
    それは、ライフスタイルにあると思う。

    ヒューマンスケールの町

    世界遺産の街 トスカーナ ピエンツァ
    ヴェネト アゾーラ
    非機

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    2013年04月03日
  • イタリア 小さなまちの底力

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    なかなか、中身も厚くじっくり読むことができた。
    やはり日本人とイタリア人では住むという考え一つとっても大違いで、陽気さや人懐っこさをふんだんに公共性を発揮できるシステムが整っているようだ。
    住むということは、ある意味で人生哲学がそこに反映される。自分らしい住まいを演出するそのセンスは脱帽だ。

    ただ、何より自分たちのことを誇りに思っていてそれを見せる余裕に溢れていることこそがイタリア人のイタリア人たる所以なのだなと感じた。

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    2012年10月15日
  • カラー版 地中海都市周遊

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     全編、建築史家とフランス近代史家の著者二人の対談という形で進む。視点はあくまで建築の方なので、建築が好きじゃないとツライが、好きならば、日本とはまったく風土が違うかの地の建築様式や建築理念がわかって面白い。

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    2009年10月04日
  • 興亡の世界史 イタリア海洋都市の精神

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     イタリアを代表する中世に活躍した4つの海洋都市の歴史を描いた本である。イタリアは古代ローマ帝国から本当に豊かな歴史物語に溢れている国であるが、ローマ以外のこれらの都市もローマに劣らないほどの活躍をしている。
     ヴェネチアとジェノバはそれなりに有名だが、4つの海洋都市のアマルフィとピサの活躍は知らなかったので新鮮でした。特にアマルフィはこの4つの海洋都市の中で最初にビザンツ帝国に認められてコンスタンチノープルに活動拠点を置く事を許されていた都市なのであるが、これが本当に閉ざされた小さな港町なのである。車も入れない細い斜面の街、そんな街にある潮風に晒された小さなレストランで食事をしてみたいものだ

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    2024年01月12日
  • 中央線がなかったら 見えてくる東京の古層

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    東京を東西に結ぶ大動脈の中央線は街の新参者で、それを外せば古くから横たわる街の骨格が見えるとのコンセプトで新宿から始まり日野まで綴られている。訪れたことがある街以外はあまりイメージか湧かなかったが、興味深く読めた。今はどうしても中央線沿線周りが街の中心だが、そうではなくかつては別の場所に中心があったりしたようだ。
    しかし、文庫版の最後の対談で思ったのは、この手の人は何故いつも最後は薄っぺらい開発や資本主義、既成政治への批判に行き着くのだろうか。せっかくの良い仕事が勿体無い。タワーマンションへの批判も何故か展開されており、まるでタワマンで親が殺されたのかと思えるほどだ。

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    2023年09月03日
  • 興亡の世界史 イタリア海洋都市の精神

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    歴史というよりは旅行記のような印象。youtubeでそれぞれの港町の旅歩き動画を見ながら本を読むと現地を旅しているような感覚を味わえる。ただ歴史をもう少し詳しく知りたかった

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    2023年07月30日
  • 中央線がなかったら 見えてくる東京の古層

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    中央線大好き民だったけど、古道・街道沿いの歴史から見ると異質な鉄道なんですね!というか低コスト、地域住民を慮れば盛り上がっていない田園沿いにインフラ引くのは当たり前か…。寺社仏閣や城跡、川など地理考察が好きになるきっかけになりそう。いつか自分もブラタモれるかなあ。

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    2022年03月06日
  • 中央線がなかったら 見えてくる東京の古層

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    <目次>
    対談  近代以前の東京の原型を探る(陣内秀信VS三浦展)
    第1部  中野・杉並編
     第1章  新宿~中野…青梅街道から中央線へ移動した軸
     第2章  高円寺…前近代の宗教地域から近代軍事都市へ
     第3章  阿佐ヶ谷…聖域・湧水・古道・河川・釣り堀から読む地域構造
    第2部  多摩編
     第4章  国分寺~府中…いにしえの東京を探しに、古代武蔵の中心をめぐる
     第5章  日野…用水路を軸とした農村、宿場から鉄道中心のベッドタウンへ
    文庫版対談  「鉄道がなかったら」という視点が新しい郊外を生む!(陣内秀信VS三浦展)

    <内容>
    雑誌「東京人」(2012年4~9月)の連載を基に出版された本

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    2022年01月20日
  • 水都 東京 ──地形と歴史で読みとく下町・山の手・郊外

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    ネタバレ

    <目次>
    第1章  隅田川~水都の象徴
    第2章  日本橋川~文明開化・モダン東京の檜舞台
    第3章  江東~「川向う」の水都論
    第4章  ベイエリア~開発を基層から考える
    第5章  皇居と濠~ダイナミックな都心空間
    第6章  山の手~凸凹地形を読む
    第7章  杉並・成宗~原風景を探る
    第8章  武蔵野~井の頭池・神田川・玉川上水
    第9章  多摩~日野・国分寺・国立

    <内容>
    東京を多摩地区まで広げて、「水」をキーワードに展開する都市論。イタリアの分析技法を東京にも生かしている。昨今の地形ブーム(「ブラタモリ」など)と歴史をうまく取り込みながら、人々が何を考えてきたかを分析する。陣内先生も結構な

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    2020年11月08日