林田陽子のレビュー一覧

  • 宇宙のランドスケープ 宇宙の謎にひも理論が答えを出す

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    ネタバレ

    この世の物理定数は、なぜこの値なのか。何故、生物が誕生し得る組み合わせなのか。究極の問いとも言えるその謎に、ヒモ理論を用いて迫る。

    筆者は南部陽一郎とともにヒモ理論の礎を築いた先駆者。触れ書きの通り数式は使わず説明してくれているのだが、なにせあまりにも日常とかけ離れすぎていて、想像つかない。その非日常を求めて読んでいる節もあるが。

    10の500乗もあるポケット宇宙、d-ブレーンに巻き付くプランク長さのヒモたち、そのヒモも11次元でないと数学的に矛盾してしうが、3次元空間に収まるために余剰次元はプランク長さまで巻き上げられている…

    宇宙という広大な領域を扱う学問と、観測できない最小の現象を

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    2021年10月25日
  • 宇宙のランドスケープ 宇宙の謎にひも理論が答えを出す

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     物理学が研究するのは通常は我々が住む宇宙の物理である。それ以外のことについて考えることは興味の対象ではあっても、学問として研究の対象ではなかった。それがこの宇宙が何故もかくまでに人間が住む必要条件をまるで奇跡の連続のように絶妙に設計されているのかという疑問を生じさせた。
     これには「人間原理」という思考があり、「どうして人間に好都合な世界なのか」を考えるのではなく、「好都合だから人間が存在した」と考える。これは一種思考の限界を示すものであり、多くの物理学者は「人間原理」で理解をストップさせるのを生理的に嫌悪した。それは「人間原理」がそれ以上に何も予測することも発展することもないからである。

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    2012年04月29日
  • ブラックホール戦争 スティーヴン・ホーキングとの20年越しの闘い

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    科学の入門書は納得。ひも理論やグラフィック原理までの部分は入門者の私でも理解しやすく、ユーモアのある表現で楽しく読めた。
    後半のひも理論については急に例えも曖昧になるし、間違ってる気がするし、数式出てこないから考える事も出来ないし、かなりモヤモヤする。今まで弦理論は過激で間違った論理って習っていたから受け入れづらかったのもあるだろうな……。
    本当にこの本に書いてあるのが正しいのかわからないし、そもそも読んでもひも理論が理解出来ていない。『宇宙のランドスケープ』などで詳しく説明されてるそうなので、読んでみるつもり。
    でも、問題を簡単にするためのヒントや、「なぜこの理論は間違っているか」を考える癖

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    2021年04月18日
  • ブラックホール戦争 スティーヴン・ホーキングとの20年越しの闘い

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    ブラックホールに落ち込んだ情報(ビット)が消滅するのか(ホーキング)、それとも何かしらの方法によって取り出すことが可能なのか(サスキンド)を論じた一般向けの科学啓蒙書(本当に一般向けか?)。

    普通に暮らすだけなら全く読む必要の無い類の本だが、宇宙・素粒子・ブラックホールというワードに心くすぐられる人は読む価値がある。

    それにしても、三次元の情報はすべて二次元平面で表現できる(できるというかそのようになっている)というホログラフィック原理は、マクロな世界に慣れ親しんだ身としてはどうにも信じられない。

    前著である「宇宙のランドスケープ」に比べれば優しく読み進めるのも容易だが、本の大体1/6を

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    2018年12月28日
  • 宇宙のランドスケープ 宇宙の謎にひも理論が答えを出す

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    ひも理論の重鎮レオナルド・サスキンドのメガバースと人間原理に関する最新の宇宙論。

    リサ・ランドールの『ワープする宇宙』やブライアン・グリーンの『隠れていた宇宙』など、最新の宇宙論が最近日本でも多く紹介されている。ヒッグス粒子の発見の話題もあったからだとも思われるが、これらの議論がこの世界の存在の究極の根拠について考えを巡らせている多くの人の琴線に触れるものであるからだということもあるだろう。科学書翻訳で多くの信頼を得ている青木薫さんも、このテーマで『宇宙はなぜこのような宇宙なのか 人間原理と宇宙論』という自著を出しているが、あえて翻訳だけでなくオリジナルの本を出してみようと決めた気持ちがわか

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    2015年11月03日
  • ブラックホール戦争 スティーヴン・ホーキングとの20年越しの闘い

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    理解を促す工夫をこらされているが、物理理論の基礎を理解せずに読むには難解と感じる。ただ、戦争と表現される一連の過程は非常に興味深く、引き込まれる。

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    2013年02月27日
  • ブラックホール戦争 スティーヴン・ホーキングとの20年越しの闘い

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    久しぶりに知的アクロバットを堪能した。

    『ブラックホールの蒸発』に関しては、この本が最も理解し易かった。

    ブラックホールに飲み込まれた『情報』は消滅するのか、をテーマに、様々な話題が知的好奇心を刺激する。

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    2009年12月17日
  • ブラックホール戦争 スティーヴン・ホーキングとの20年越しの闘い

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    サスキンドというのは熱い人だ。本の中で、議論に熱くなり、熱く悩み、熱く怒り、熱く語る。
    例えは面白く、多分分かりやすい。多分というのは、それでもよく分かった気にならないからだ。頭の「配線」が古いようだ。
    この本では、ホログラフィック宇宙論が勝ったことになっている。しかし、最近の(2015)フェルミ研究所の観測では、ホログラフィック宇宙論に反する結果が得られているということなので、まだ完全決着しているとは言えない。
    ホーキングは、彼の病気から考えると、長生きだったが、とうとう亡くなった。サスキンドが今、何を考えているかは分からない。

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    2020年05月17日
  • ブラックホール戦争 スティーヴン・ホーキングとの20年越しの闘い

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    スティーヴン・ホーキングは1ビットの情報をブラックホールへ投げ込んだらその情報は消え去ると主張した。著者とゲラルド・トフーフトは情報は消えないと主張した。その主張に纏わる論争を描く。相対性理論、不確定性理論、エントロピー、ブラック・ホール。そして、ホログラフィック理論やひも理論なども絵も交えて細かく説明されるのだが、本書の後半では自分の頭がついて行かなくなってしまった(苦笑)。

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    2019年10月09日
  • ブラックホール戦争 スティーヴン・ホーキングとの20年越しの闘い

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    ブラックホールに吸い込まれた情報は消えるのか?
    ホーキングとの20年にわたる論争をエピソードを交えて丁寧に説明した書。
    前半は量子論と相対論の復習?ふんだんに使われているイラストが嬉しい。後半の「ホログラフィック原理」になると???
    「頭の再配線」(今まで正しい・常識とされていたことが覆されることを筆者はそう呼ぶ)は中々厄介だ。1905年の「再配線」さえ怪しい自分にとって、本書の☆付けは分不相応かも。
    でもまぁ、分からないなりに面白かったので☆三つ(^^;

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    2019年07月31日
  • ブラックホール戦争 スティーヴン・ホーキングとの20年越しの闘い

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    「ブラックホールに落ちた情報は失われる」というホ-キングの主張に対して、それに反駁するために駆使された最新物理理論が紹介されていく。前半部分は既存の物理学の解説にかなり費やされていて、わかりやすい解説ではあるがやや退屈。後半になってくると最新理論ゆえかスパっとした結論がなかなか語られずもどかしい。

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    2010年03月22日