未曾有の大不況1929 失業者「助けてくれ」古典派「失業者は価格=賃金が高すぎて売れ残った商品だ。賃金を下げれば、雇ってくれる経営者も出てくるだろう。失業は自然に解消される。市場に任せるべし」
ピグ―「失業が解決しないのは、労働組合が賃下げに反対し、賃金が下がりにくく硬直しているからだ。労働組合をつ
...続きを読むぶして、賃金を下げろ。市場が十分に自由でないから失業が解決しない」
高橋是清1931- 公共投資による景気回復。
ヒトラー1932- アウトバーンや競技場を建設、軍拡を行い軍事産業に多額の投資。失業率を下げた。
F・ルーズベルト1933- 公共事業によって失業率を下げようとした。大した成果は上がらず、第2次大戦で軍事の需要が増大したことで失業が減った。
一国の経済全体を見たとき、売れ残りが発生しても、一方で足りない場所があるので、全体としては総需要と総供給は一致する。作った商品はすべて売れる。つまり供給が需要を作る。これは景気が良いときは成り立つが不況になると成り立たない。市場に任せていても解決しない。ケインズ1936
需要が供給をつくる。はじめに需要ありき。一国の経済規模は、国民の総需要の大きさ(有効な需要)。いくら供給しても、有効需要以上には売れない。不況では有効需要が小さくなっているから、いくら供給しても売れない。失業も減らない。
有効需要を決めるのは消費と投資。消費は冷え込んだ消費者心理は変えるのは難しい。投資も企業はリスクを恐れて投資しない。そこで、公共投資。公共投資をして有効需要を創出する。道路や競技場を作る。公共投資をすれば、失業は減る。
しかも公共投資は波及効果を生む。☆POINT☆
1兆円の公共投資=a
消費性向=r
波及効果=A
A=a + ar + ar^2 + ar^3... + ar^(n-1)....
rA= ar + ar^2 + ar^3... + ar^(n-1)...
引いて
A-rA=a
A=a/(1-r)
もしくは等比の和、n→∞
1兆円の公共投資、消費性向0.8のとき
A=1兆円/(1-0.8)=5兆円
1兆が波及効果で5兆円になる。
■公共投資をして有効需要を生み出し、利下げをして民間の投資意欲も上げる。
利子率は下げすぎないように。流動性の罠。
有効需要の拡大政策をやりすぎない。計画経済に陥る。