【感想・ネタバレ】雇用,利子および貨幣の一般理論 (上)のレビュー

あらすじ

経済学の歴史に「ケインズ革命」と呼ばれる一大転機を画した書。新古典派理論の特殊性と決別し、それに代わる包括的な「一般理論」を打ち立てた。資本主義の抱える大量失業と不安定な経済循環への処方箋として、雇用と有効需要、利子率と流動性とを組み合わせた独自の体系を構想。現代経済学の出発点にして、今なお必読の古典の待望の新訳。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

古典経済学のアダムスミスの経済原論
マルクス経済学の資本論
近代経済学のケインズの一般理論
現代経済学のサミュエルソンの経済学
この4冊が、経済学部の教科書として長らく引用されてきた。

数学の考え方である限界理論を、経済学に適用しようとした試みは、
その後のコンピュータの発展とともに、実用的にはなっている。
仮説はあくまでも仮説であり、現実と誤解しないようにすることが大切である。
現地現物の中には、従来の実際の物やお金の流れ岳でなく、
ネットワークを通じた口座の振替も範囲内であるため、
架空の話と現実の話を混同しないようにすることが大切だ。

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2012年12月23日

Posted by ブクログ

未曾有の大不況1929 失業者「助けてくれ」古典派「失業者は価格=賃金が高すぎて売れ残った商品だ。賃金を下げれば、雇ってくれる経営者も出てくるだろう。失業は自然に解消される。市場に任せるべし」
ピグ―「失業が解決しないのは、労働組合が賃下げに反対し、賃金が下がりにくく硬直しているからだ。労働組合をつぶして、賃金を下げろ。市場が十分に自由でないから失業が解決しない」

高橋是清1931- 公共投資による景気回復。
ヒトラー1932- アウトバーンや競技場を建設、軍拡を行い軍事産業に多額の投資。失業率を下げた。
F・ルーズベルト1933- 公共事業によって失業率を下げようとした。大した成果は上がらず、第2次大戦で軍事の需要が増大したことで失業が減った。

一国の経済全体を見たとき、売れ残りが発生しても、一方で足りない場所があるので、全体としては総需要と総供給は一致する。作った商品はすべて売れる。つまり供給が需要を作る。これは景気が良いときは成り立つが不況になると成り立たない。市場に任せていても解決しない。ケインズ1936

需要が供給をつくる。はじめに需要ありき。一国の経済規模は、国民の総需要の大きさ(有効な需要)。いくら供給しても、有効需要以上には売れない。不況では有効需要が小さくなっているから、いくら供給しても売れない。失業も減らない。

有効需要を決めるのは消費と投資。消費は冷え込んだ消費者心理は変えるのは難しい。投資も企業はリスクを恐れて投資しない。そこで、公共投資。公共投資をして有効需要を創出する。道路や競技場を作る。公共投資をすれば、失業は減る。

しかも公共投資は波及効果を生む。☆POINT☆
1兆円の公共投資=a
消費性向=r
波及効果=A

A=a + ar + ar^2 + ar^3... + ar^(n-1)....
rA= ar + ar^2 + ar^3... + ar^(n-1)...
引いて
A-rA=a
A=a/(1-r)
もしくは等比の和、n→∞

1兆円の公共投資、消費性向0.8のとき
A=1兆円/(1-0.8)=5兆円
1兆が波及効果で5兆円になる。

■公共投資をして有効需要を生み出し、利下げをして民間の投資意欲も上げる。
利子率は下げすぎないように。流動性の罠。
有効需要の拡大政策をやりすぎない。計画経済に陥る。

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2023年10月09日

Posted by ブクログ

のちに『ケインズ革命』と言われるようになった新しい経済学の原点。現在使われているマクロ経済学のテキストのはないケインズ自身の考えに触れられる古典。

ただし、ひどく読みにくく、これを100%理解できる日がいつか来るのかは謎である。

下巻も急いで読んでしまおう。

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2010年02月27日

Posted by ブクログ

この著者は結構難しい言葉を使いますが、辞書で調べれば出てくる程度の言葉ばかりなので、大丈夫(読もうと思えば読める)だと思います

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2009年10月04日

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