井上浩一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレドラマティックな政治を求めるなら専制君主だよね。やっぱ帝国はイイね。民を振り回してる政治って傍観してる方からすれば非常に魅力的。
文章がなんかすごくすっきりしていた。
文章の(問題提起)→(論説)→(結論)がシンプルで読みやすかった。
それにしても、やっぱローマは政治だよね。なんといっても政治だわ。
良くも悪くも政治にドラマがある。まぁ後世の人が完全にドラマ化しているわけなんだけど、ドラマ化できるだけの何かがある。
それは人を振り回しているかだと思う。振り回される人々がいるからトラジェディーがあるし、強権を振るう人がいるからヒロイズムがある。権力に慢心する輩がいるからコメディーにもなるしね。
今の民主主義は「全員イイ子ちゃん化」が最終目標なわけだから、そりゃあ世の中つまらなくなるわ。事実を小説より奇にしているものは人のよくだからね。
そんなことを思いました。
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p57 キリスト教がローマの国教となったけど、その時点で宗教としての本質は外れているよね。キリスト教会は度々宗教会議を開いて異端宣告をしてきたけれど、純粋なキリスト教はそこで異端にされた宗派だったんだろう。例えば、聖書至上主義を説いたルターも異端とされている。
キリスト教はローマ帝国に政治の手段とされちゃったんだね。
そういうことも考えて宗教の歴史を考えていくべきだと考えました。
p101 「パンとサーカス」はエジプトなどのローマ属州からの搾取で成り立っていた。戦争によって支えられていたローマの豊かさを理解させるべきである。そして、搾取による安定ではなく、実力で安定を生み出そうとした政治家の素晴らしさを伝えていくのが指導者の使命だと考えました。
「ローマ」という建前ってすごいんだなぁ。皆がつけたがる称号なんだもんな。
だから千年も使われ続けてきたんだね。「中身なんて関係ない、名前にローマってついてれば売れるんだ!」的な?
再確認だなぁ~。 -
Posted by ブクログ
今の世界史教育においては、西ローマ帝国の滅亡をもって『ローマのおわり』と説明するのがが通例となっている。ところが、実際にはローマ帝国の正統に継承したビザンティンは、その後も1000年にわたって命脈を保っており、その首都であるコンスタンティノープルは、経済的にも文化的にも往時のローマにも匹敵する大都市であった。西ヨーロッパ世界とイスラム世界の中間にあって、独自の文化を形成していたこの帝国、世界史を学ぶ上で重要な意味を持つはずなのに、どういうわけか教科書での扱いは非常に限定的である。
ビザンティンという帝国は面白いことに、発展と衰退を何度も経験しているが、それが可能だったのは伝統を保ちながらも行政を柔軟に変革させていったからだと言うのが本書の主張。専制君主制で陰謀ばかり繰り広げていたという従来のイメージからは大きく隔たりがあるが、そもそも1000年の長きにわたって生きながらえた帝国だけに、一つのイメージでくくるのは難しいのだろう。本書では、ビザンツ1000年の歴史を皇帝の列伝風に説明する。あまりなじみのない皇帝ばかりだが、ところどころにローマ時代の残滓を感じるエピソードなどもあり、ローマ愛好者にとっては楽しく読めるだろう。 -
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
黄金の満ち溢れるきらびやかな文化、帝位をめぐる血なまぐさい陰謀…。
古代ローマ帝国の東西分裂の後、5世紀から15世紀半ばまで、ビザンツ帝国一千年の興亡を、庶民から他国の王女まで8人の皇妃の伝記として描き出す。
[ 目次 ]
妃たちの生きた世界―ビザンツ帝国へのいざない
1 アテナイス・エウドキア(四〇一~四六〇年)―ふたつの世界を生きた悲劇のシンデレラ
2 テオドラ(四九七頃~五四八年)―「パンとサーカス」に咲き残った大輪の花
3 マルティナ(六〇五?~六四一年以降)―近親相姦の罪に泣いた心優しい姪
4 エイレーネー(七五二頃~八〇三年)―権力の魔性に溺れた聖なる母
5 テオファノ(九四一頃~九七六年以降)―戦う男たちを飾る妖しい花
6 エイレーネー・ドゥーカイナ(一〇六七~一一三三年?)―新しい時代を生きた名門貴族の令嬢
7 アニェス・アンナ(一一七一/二~一二〇四年以降)―ふたつの祖国を喪ったフランス王女
8 ヘレネ・パライオロギナ(?~一四五〇年)―謎に包まれた最後の皇帝の母
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
Posted by ブクログ
ローマの伝統を受け継ぎ、1千年続いたビザンティン帝国。拡大と縮小、繁栄と衰退を繰り返し、脱皮しながら生き延びた帝国の歴史を概観する。西ヨーロッパ世界、カトリック、イスラム、トルコと東西の狭間に位置しながらも東西交流の要衝として常に歴史の表舞台にあった帝国。キリスト教を公認し、国教とした帝国は、ローマの名を冠しながらも常に内外ともに危機にさらされ、変質を余儀なくされ、それを受け入れ続けることで生き延びた。著者は「革新」こそが帝国存続の真の条件だったと述べている。彼らを常に支えたのは「古代ローマ帝国の正当なる後継者」という矜持だったのだろうと思う。歴史の中に今なお生き続けるビザンティン帝国。その栄枯盛衰の一端に触れさせてもらった。