田中美穂のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
倉敷美観地区にある、小さな古書店の店主によるエッセイ。店を構えるまでのこと、構えてから安定するまでの気苦労等の他、飼い猫だったり苔(!?)だったりと内容は雑多。
実際に倉敷へ足を運んだ際に偶然見つけたお店だった。店主自身が書いた本を買うなんてありそうもなかったので、他の本と一緒に衝動買いした。
実際に訪れた書店同様に、時間の流れ方が明らかに現世と違うように感じた(書店も現世にあるのだが)。お店に訪れた際は連休の真っただ中で、通りは人でごったがえしていたのだが、店の暖簾をくぐると外の喧騒が本に吸い込まれるのかとても静か。どうやって食って行ってるんだろうという疑問はこの本一冊読んでも完全に -
Posted by ブクログ
著者の本はこれが初めて。SNSでフォローしている人が実際に現地に行きそのことをブログに書いていたので一度読んでみたいと思っていた。
手持ちの本だけで店を開き20年以上営業を続けており、現在も古書組合などには加入せずお客からの買い取りだけで店を維持しているというのには驚いた。
大変な部分も多々あったのだろうが、これまでの古書店の運営にあたる孤軍奮闘の内容も面白く書かれている。
著者である田中さんは本当に本が好きなのだなとしみじみと感じさせてくれる内容になっており読んでいると安らぐ。
苔の話など多少ニッチな部分も楽しく読めた。
機会があったら自分も一度現地を訪れてみたいと思う。 -
Posted by ブクログ
コケを「ツンツン蘚類」「しっとり苔類+ツノゴケ類」に大別して、名前・写真・特徴・データ(大きさ・色・地域)等をまとめた図鑑。手書き風イラストや丸っこいフォントが使用されていて、まずデザインが可愛い。コケという地味な植物を主役にして、こんなに可愛い本があるなんて…。なんとなくコケを育ててみたいけれど、専門書は読みたくないと思っていた私は、喜んで手に取った。
まず「蘚類(せんるい)」「苔類(たいるい)」「ツノゴケ類」という分類を初めて知った。普段自分が目にしていて、かつ感じがよいと思っているのは蘚類だとわかった。育てるなら、カーペットのように分厚い「ホンモンジゴケ」がいい。霧吹きで水をかけるとパ