山野一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
だれにもおすすめできないけど、みんなに読んで欲しい。どうやったらここまで不幸を直視し続けることができるのか。最後ハッピーな風で終わるのもタチが悪い。文庫版初版帯のキャッチコピーは「人間、どう不幸になったってここまで不幸になれるものじゃない」だという。しかし、全員その可能性を孕んでいることを教えてくれる。たけしはただ幸せの間隔が極端に短く、不幸が長く深かった自分なのかもしれないと思わされる。ただグロかったり鬼畜なだけではなく常に隣り合わせでいて「幸せ」への問いかけをしてくる。たけしの強さは弱さはそれこそ「大乗仏教的」なのかもしれないと感じた。
ちなみに読んだ後めちゃくちゃ吐きそうになった。 -
Posted by ブクログ
何度も読むものでもないが軽やかに始まる前半を何度も読み返してしまう。キチガイになる前に彼はハッキリとわかっていたのだ。この世に「差」があり自分がその低い側にいることを。それは競争というような牧歌的な話ではなかった。人間に挟まれて生きる僕らは、そんな平和な生き方をしていない。改めて何が幸せで何をして生きるのかを問うことになる。そしてこれを読んでしかその生き方を噛み締められない自身に何か引っかかりを感じながらも、やはりこれは生涯心に残る傑作だと思う。世の中の99.99%の共感は得られないはずだが、この作品を持って自分は漫画が好きだと思った。
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購入済み
作者をぶん殴りたい
史上最低のクソ漫画です!
作者が思いつく限りひどい仕打ちを主人公に浴びせるそれだけの漫画でメッセージ性やテーマなど微塵もない!
三丁目の夕日に謝れと思いました
自分はこういった作品が楽しめない体質という訳ではなくむしろ好きなのですがそれでも楽しめなかった古屋兎丸のグロいだけの話よりもひどい
ですが悔しいけど最後のあとがきの部分まで全て読んでしまいました…
二度と読むつもりはないので保管に移動させようと思いますが何年かたって忘れた頃にこの漫画を思い出しまた読んでしまわないことを願って頭の中からこの記憶を消そうと思います -
購入済み
高1女子が読んだ感想です。
主人公がスピーディーかつ派手に不幸になっていく話でした。グロテスクな描写もふんだんに取り入れられており、非日常感を感じながらも、普通の少し貧しいだけであった家庭がほんのささいな原因からの事故で崩壊してしまうという話。誰にでも起こりそうな出来事で進んでいく展開は、自分の心に共感のようなものを与えながら進んでいくため、どこか寒気がするような感覚を覚えました。登場人物はいい塩梅でクズばかり(主人公を救えそうで救えないギリギリのライン)。結末も含めて、最高に胸糞悪い作品でした。この世に潜む不幸を抉りとって晒してくるこの作品をまた忘れた頃に読みたい。不幸の頂点は、この作品にあると思います。
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購入済み
驚愕しました
これはスゴい。
読み終わった時には絶望感が快感に変わるなんとも不思議な気持ちになった。
現実に置き換えるとなんともいえない気持ちになる。
でもこれは名作だ。
こんな気持ちになったのははじめてだ。
出会えて良かった。 -
Posted by ブクログ
面白い漫画は多々あれど、今まで読んだ漫画で最も衝撃的だったのはこの作品。
「三丁目の夕日」と勘違いしている人もいるかもしれないが全くの別物。
というかむしろ「『三丁目の夕日』見てほのぼのしているヤツ、全員これでも喰らえ!!」というカウンターカルチャーとなっている。
不幸とそれがもたらした狂気。
とにかくグロテスク。
それでも何故か笑ってしまえる自分がいる。
葬式でついつい笑うという蛭子さんもこれを読んできっと笑ったことだろう。
80年代サブカルの金字塔とのことだが、それも納得。
俺もいい車乗っている同級生に「この車、百万円くらいするんだろう?」と聞いてみたい。
以前、「たけし