梅崎春生のレビュー一覧

  • 怠惰の美徳

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    ほとんどの内容が酒を飲んでいるか、寝ているかなので、著者のぐうたらなイメージが強いが、最後の”防波堤”を読んだ限りでは、ただの怠け者とは言えない。私にはそこに鋭い洞察が垣間見えた。

    本著では著者が”自身がどれほど怠け者か、怠け者のままどうやって生きぬいてきたのか”を綴られているが、戦争体験をもとに人間心理を追求し戦後派作家の代表的存在とのことなので、他の作品も読もうと思う。

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    2026年07月20日
  • ボロ家の春秋

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    短編
    そのなかでも「ボロ屋の春秋」が私には合ってたかな
    直木賞受賞してるらしい
    騙されたかたちで同居することになった2人の男
    相手を負かそうと色々必死
    なかなか滑稽やなぁと

    「黒い花」は親の愛情が足らずグレていく女の子
    読んでいて苦しくなってきた
    女の子が可哀想とかじゃなくこの子私無理やわって感覚

    「拐帯者」は会社の社員全員のボーナスを持ち逃げしてしまうぱっとしない男の話
    ハラハラする
    面白いハラハラじゃなくしんどいハラハラ
    はよボーナス入れた鞄持って会社帰れ!って願いながら読んだ

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    2026年07月08日
  • 桜島・狂い凧 兵隊小説集Ⅰ

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    激しい話だった。戦争体験のある作者による、戦争の話。戦争が終わる直前の物語であった。滅亡への賛美を唾棄しながらも、情緒なく蟻のように生きていることに対する憎しみが綴られているように感じた。怒り、怒り、怒りに満ちていた。夜中に読んでいても目が覚めるような激しい感情に満ちていた。この小説は現代文の問題などにも使われるのではないかと思う。問題を解きたい、国語のプロによる解説を読みたいと強く感じた。

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    2025年09月16日
  • 怠惰の美徳

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    タイトルに惹かれた人は一度読んでみる価値あり。
    『私は自主的に怠けているのである。』と言い切る作者が好きだ
    怠惰な日々の中にも文学はある。

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    2024年11月17日
  • 怠惰の美徳

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    理想的本棚から。

    芯のある自堕落。

    私だけが歩ける道を、私はかえりみることなく今年は進んで行きたいと思う。私の部屋に生えた茸のように、培養土を持たずとも成長し得るような強靭な生活力をもって、私は今年は生きて行きたいと思う。

    戦時下の日本の風景。

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    2024年05月12日
  • 怠惰の美徳

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    テレビで紹介されているのを見て面白そうだと思い、読んでみた。タイトルから引き込まれたが、私には難しいと感じてしまった一冊。
    それでも怠惰でダラダラとしていたい気持ちには共感できる部分もあり、やりきれない気持ちを抱えてお酒を飲み、酩酊している様子には切なさも感じられた。飼い猫カロの話しが衝撃的だった。

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    2024年04月29日
  • 猫は神さまの贈り物〈小説編〉

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    ネタバレ

     「猫は神さまの贈りもの」、全くそうだと思います(^-^)9人の作家の猫短編小説・詩アンソロジーです。次の4作品を楽しみました。①吉行理恵(1939~2006)「雲とトンガ」②室生犀星(1889~1962)「猫のうた」「愛猫」③佐藤春夫(1892~1964)「猫と婆さん」④宮沢賢治(1896~1933)「どんぐりと山猫」

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    2023年03月09日
  • 猫は神さまの贈り物〈小説編〉

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    古今の文学者もやっぱり猫が好き、という作品集。
    という感じかな。
    猫は出てくるものの、けっこうお文学な感じが予想外。
    猫猫らぶりぃ、なお話を期待しちゃってたわw
    星新一が、猫のでてくるショートショートを書いてたのがなんだかフフフで嬉しい。「エス氏」登場のおなじみの作風の中に猫なんだもの。
    宮沢賢治はちょっと童話っぽい雰囲気が「らしくて」いい。

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    2020年10月23日
  • 怠惰の美徳

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    梅崎春生氏のことは知らなかった。
    勤勉性に関する研究の一環として対立する?怠惰についての情報収集の一つとして読む。

    「怠惰の美徳」は3ページのエッセイ。仕事があるから怠惰が成立する,仕事がない怠惰は怠惰と呼べない。相対論か。

    その他はエッセイと小説で構成された本。「衰頽からの脱出」は印象深かった。

    いろいろ言って最後は自分で落とすスタイル。福岡出身で福岡の話も出てくるのでイメージしやすかった。

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    2020年05月06日
  • 怠惰の美徳

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    ネタバレ

    観察力の鋭い人だなと思う。
    庭の蟻の生態とかよく見てる。同じように世の中の色んな人もよく見てる。
    それにしてもどうして「のんびりいこうよ」派はいつの時代も批判の的で、「前向いてグイグイ行くぞ」派がよしとされるのかなぁ。

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    2019年09月15日
  • 桜島 日の果て 幻化

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    島で魚釣りをする話?の短編を読んで梅崎春男に興味を持った。この小説では戦争体験が多く、共感しづらい点も多く。ただ、独特な視点からの細かい行動描写、心情描写はさすがでありました。暗い内容が多い様子。

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    2017年02月27日
  • 桜島 日の果て 幻化

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    ネタバレ

    『桜島』では、広島への原子爆弾投下を示す「大きなビルディングが、すっかり跡かたも無いそうだ」「全然、ですか」「手荒くいかれたらしいな」「どこですか」「広島」の淡々とした会話が印象的でした。玉音放送は「何の放送だった」「ラジオが悪くて、聞こえませんでした」「雑音が入って、全然聞き取れないのです」は、実際どこもがそのような状況だったのではないかと思わせます。『日の果て』はラストが鮮烈でした。『幻化』は、精神病患者の逃避行なのですが、死の影が絶えず付きまとっている印象を持ちました。

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    2016年06月18日
  • 桜島 日の果て 幻化

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    死と向き合う。生きる意味を考え直す。幻化にはそんなキーワードが見えてくる。主人公に昔生きた土地をたどらせる行為は、晩年の作者の意思の表れか?阿蘇の淵に立つ男に、「歩け」と「飛び込め」の相反する思いを投げかけ、実は自分自身に投げかけている思いではないか、と思わせているところに、作者からのメッセージが込められているような気がする。

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    2014年10月19日
  • 桜島 日の果て 幻化

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    「ぼんやり焔の色を見ていた。焔は、真昼の光の中にあって、透明に見えた。山の上は、しんと静かであった。物の爆ぜる音だけが、静かさを破った。兵隊が話し合う声が、変に遠くに聞えた。なびく煙の向うに、桜島岳が巨人のようにそびえていた」(「桜島」)。いいなあ、この文体。

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    2009年10月04日