施耐庵のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ最後の最後、全64章の第59章になってようやく108人の豪傑たちが梁山泊に集合しました。 そこに至るまでの108人の人物紹介とも言うべき、個別エピソードの数々は多分にご都合主義的、刹那主義的、ハチャメチャではあったけれどそれでも結構面白かったのと比べ、全員揃った後はバタバタと戦の話が羅列されて終わりっていう感じ(要するに手に汗握る戦闘シーンみたいなものは皆無 ^^;)で、何とも残念・・・・・。
でもまあ、KiKi にしてみると「時の権力」 vs. 「抵抗勢力」ということで読み始めたつもりだった物語がいきなり皇帝の下っ端になるという展開に目がテンになってしまい、そっちの残念感の方がより大きか -
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ネタバレいやはや、なかなかもってこれは激しい物語ですねぇ。 上巻の Review で KiKi は登場人物の1人、魯智深について
あっち(北方版)の魯智深はイマドキの言葉で言えば「フィクサー」だったり「メンター」だったり「プロモーター」だったり「プロデューサー」だったりともっと知的な雰囲気が漂っていたんですけど、これじゃ単なるハチャメチャな暴れん坊じゃん!
と書いたわけだけど、その時からあっち(北方水滸)では108人の豪傑たちを梁山泊に集めるうえでスカウトマンさながらに暗躍していた魯智深がこっち(少年文庫)では単なる暴れん坊にすぎなくて、尚且つ、楊志と一緒に山塞にこもりっきりだったら、どうやって -
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ネタバレ文庫本裏表紙の文章にもある「三国志」「西遊記」は子供時代に読んだときからかなり気に入り、ストーリーも詳細まで・・・・とはいかないまでも大筋ではしっかり頭に残っていたのに比べ、こちらの「水滸伝」はほとんど印象に残っていませんでした。 ただ、「北方水滸」を読み始めた際に強烈に感じたのは
「あれ? この水滸。 昔読んだものとかなり違うような気がする。」
ということでした。 今回、本当に久々にこの上巻を読んでみて「気がする」どころかやっぱりこの2つは似て非なるモノであることを改めて認識しています。
そもそも子供時代にどうしてこの物語がほとんど心に残らなかったのかと言えば、少なくともこの上 -
Posted by ブクログ
武勇に自信のある好漢たちがそれぞれ思い思いに大暴れするお話。
この物語を通して役人は絶対悪なのらしい。役人を殺したり役人の金を奪うのは好漢として評価をいっそう高めるものみたい。
こういう考え方はそれこそ悪どい役人に普段からこっぴどくやられてる平民たちの恨みつらみが口伝のかたちでこのような物語になったのだろうと推察される。
てなことを考えると「水滸伝」のもともとのはじまり、役人がお寺に封印されていた魔王を解き放ってしまう……というここだけファンタジーなお話は、役人という絶対悪を規定してそれに立ち向かう108人の勇者……という神話の体裁をとっているのかなあ。
登場人物が次々出て来てそれぞれが勝