レイモンド・チャンドラーのレビュー一覧

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     レイモンドチャンドラーって面白い。前に読んだ時よりも、さらに。
    というのが最初の感想です。ハードボイルド小説の金字塔。タフでしぶとく、そして物悲しい主人公、フィリップマーロウは二大好きな探偵の一人です。名言も読めて、素敵な作品でした。

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    2025年11月26日
  • 長い別れ

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    清水俊二、村上春樹に次ぐ田口俊樹による翻訳。

    前者2作品より、フィリップ・マーロウのセリフがより砕けたものになり、わかりやすくなった感があります。

    ただし、元が誰が翻訳しても色褪せぬ名作。ベストオブザベスト。どのページから読んでも味わい深いです。
    何も欲しがらない優しいマーロウ…
    卑しき街を行く孤高の騎士の魅力がつまった作品です。


    あんたにはさよならを言わなきゃならない友達がいた。」と彼は言った。「そいつのためなら留置場に入れられてもいいと思えるほどの友達がー」

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    2025年04月21日
  • 長い別れ

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    力強く、わかりやすい文体。そして、ウイットに富んだ会話。私立探偵フィリップ・マーロウは、たまたま出会ったテリー・レノックスと友人になった。ある日、マーロウはテリーにメキシコに行くのを手伝ってほしいと頼まれる。ここから、マーロウは事件に巻き込まれて行く。かなり難関な事件が二重三重になってマーロウに襲い掛かる。しかし、マーロウは怯むことなく立ち向かっていく。マーロウの中心にあるのはテリーとの友情かもしれないけれど、真実を曲げない姿勢にぐっと来る。そして、この本に惹き込まれた、もう一つの理由は田口氏の訳文がとても魅力的だった点だ。何度でも読み返したくなるページが何ヶ所もある。
    読み応えのある本です。

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    2023年08月16日
  • 長い別れ

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    さよならは言わないって言ってるのに最後にさよならって言ってるのは清水訳と一緒。村上訳の方がしっくりくる。でも三種類の訳で楽しめるのは名作だからこそ。

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    2022年07月26日
  • 長い別れ

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    読書会のため、新訳で。
    クール。よく喫い、よく飲み、よく人が死ぬ。
    テリー・レノックスは愛されキャラだなあ。

    読後に残る一抹の寂しさが白眉かと思う。その寂しさの中には爽快感と言っていいようなものがあるんだよね。
    ラストもカッコよく、決まっている。

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    2022年07月22日
  • 長い別れ

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    テリー・レノックスという酔っぱらい男と友人になった私立探偵フィリップ・マーロウは、頼まれて彼をメキシコに送り届けることになった。メキシコからロスに戻ったマーロウは警官に逮捕されてしまう。レノックスが妻殺しの容疑で警察に追われていたのだ。しかし、レノックスが罪を告白して自殺したと判明。マーロウのもとにはレノックスからの手紙が届いた。ギムレットを飲んですべて忘れてほしいという手紙だったが……。

    久しぶりにチャンドラーの作品を手に取った。
    清水訳は若い頃に読んだが、村上訳は未読。

    一連の「沢崎」ものを思い出させるのは、当然ですね。翻訳は違えど、こちらがオリジナルですから。

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    2022年05月15日
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    良かった。
    村上訳よりも好きだ。
    日本版マーロウこと私立探偵沢崎に、より近い印象を受けた。
    物語はシンプルかもしれないが、だからこそいっそう、マーロウを楽しめた。
    表紙デザインがたまらなくいい。

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    2025年11月11日
  • 長い別れ

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    主人公マーロウだけでなく、警部補オールズ、作家ロジャーなど、魅力的な登場人物がたくさんでてくる。オースター作品でも思ったが、登場人物としての作家には著者の思想が色濃く反映されていて面白い。

    263
    「私は飲まないんだ。で、飲んでいる人を見れば見るほど、自分が飲まない人間でよかったと思ってる」

    305
    電話というものにはどこかしら強制的なところがあるものだ。機械に振りまわされているわれらが時代の者たちはそんな電話を愛し、忌み、恐れる。そして同時に敬意をもって取り扱う。たとえ酔っているときでさえ。現代人にとって電話は呪物にも等しい。

    365
    大量生産に質は求められない。そもそもそういう質を誰

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    2022年10月26日
  • 長い別れ

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    CL 2022.6.26-2022.6.30
    田口俊樹氏の新訳。
    今読むなら多分一番読みやすくわかりやすくなっていると思う。

    マーロウとテリー・レノックスのお互いへの想いが深い情緒があっていいなー

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    2022年07月01日
  • 長い別れ

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    自殺で、物語早々に退場したテリー・レノックスの影が全編最後まで覆う、饒舌な物語。
    The Good Old days !

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    2022年05月20日
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    ネタバレ

    言わずと知れた名作。10代ではわからない、会話のやり取り、人間関係、立ち居振る舞い。歳を重ねて、ようやくわかり始めた。
    かのセリフは新訳では、「こんなにタフな男性がどうしてこんなにやさしくもなれるの?」と彼女は言った。ほんとうに不思議そうに。「タフじゃなければここまで生きてはこられなかった。そもそもやさしくなれないようじゃ、私など息をしている値打ちもないよ」

    清水訳は若い頃に挑戦だが、半分も理解できない。村上訳は整理的に受け付けず。ハードボイルドは、やはり読者の経験も問われる。

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    2025年06月28日
  • 長い別れ

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    客観的かつ簡素な文体の作品がこれほどドライに感じるなんて、読むまで分からなかった。
    探偵モノだけれど友情に主軸を置いたストーリー。
    感情移入できるような場面でも傍観者の立場で眺めている気分になる。
    その反動か、“別れを告げるということは、ほんの少し死ぬことだ。”の一文がとてつもなく感傷的に思えた。

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    2023年01月25日