大熊ゆうごのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ただでさえ面白いブラックジャックを
今風のイケメンにし、医大生時代に巻き戻せばどうなるか。
時は1964年
長い世界大戦は終了し、敗戦から復興した日本。
たった半世紀にも満たない短時間で急成長の上り坂を駆け上がった日本は、その反動として様々な問題を抱え、学生を中心とした若い世代の過激な運動が活発化していた時代。
思想と実体による暴力が吹き荒れ、血は流れ、人の心は蹂躙され続けていた、恐らく最も熱かった時代。
世に溢れる暴力と盲目的な思想
幸福感に飢える民衆は無意識にそれらを渇望し、囃し立てる。
学生が赤ヘルゲバ棒を担ぎ、火炎瓶を投げ、バリケードに立て籠もる。
警察機構は催涙弾と放水、警棒で立ち向かい、暗躍する活動家、赤軍の影。
社会のそこら中で血が流れ、罵声が飛び交い、人が死ぬ。
そんな素敵な時代に、身も心も傷だらけになり、それでも尚立ち上がった青年「間 黒男(はざま くろお)」こと、後のブラックジャック。
彼は知っている。苦痛とは如何なるモノか。
彼は知っている。誹謗中傷の非暴力の醜さを。
彼は知っている。何もせぬ無害な一般人達の残酷さを。
だが、彼には夢がある。
自分を救った医師の様に、様々な病人怪我人を救う医者になると云う夢がある。
全身をどす黒い失望、絶望感で包むが、胸に光る一つの希望。
さぁ、そんな舞台で主人公は如何なる舞を魅せるのか。
いや、この作家。そして原作者も良く判っている。
醜い人物達の争いは、醜いだけだが
美少年、美少女達の争いは、悲劇になる!
短髪の凛々しい美少女が共産主義の思想に感化され、その思想の何たるかを知る前に学生運動へと身を投じ、暴力に晒される!
間はそんな彼女を治療するが、やがて彼女は”総括”を強要される。
総括しろ!総括しろ!総括しろ!総括しろ!総括しろ!総括しろ!総括しろ!総括しろ!総括しろ!総括しろ!総括しろ!総括しろ!総括しろ!総括しろ!総括しろ!総括しろ!総括しろ!総括しろ!総括しろ!総括しろ!総括しろ!総括しろ!総括しろ!総括しろ!総括しろ!総括しろ!総括しろ!総括しろ!総括しろ!総括しろ!総括しろ!総括しろ!総括しろ!総括しろ!総括しろ!総括しろ!総括しろ!総括しろ!総括しろ!総括しろ!総括しろ!総括しろ!
後年、ブラックジャックと呼ばれる様になった間は彼女と再会を果たすが
総括により、凛々しい顔立ちは激しい殴打により変形し、肋骨は折れ、脳出血も起こし自立呼吸もままならない状態で横たわっていた。
思想が人を救うのか?!暴力が人を救うのか?!
崇高なる精神の活動の果ては他の精神の弾圧と蹂躙しかないのか!?
そもそもがその”精神”とはなんだ、思想に盲目的になり、己の望むナニかすら見失った所行ではないのか?!
人を救うとは一体なんだ。
思想家であれ、怪我人病人であれば間は救う。
しかしその患者がまた、誰かを襲う。
時には暴力で、時には思想で、時には本人の幸福の為に。
ならば、人は。
ってまぁね、手塚先生の永遠のテーマ
というか、人類普遍のテーマですが
そいつを今風のイケメンと美少女でやってくださっているのがもうね。
男も女も美しいが
醜く盲目的な思想で他人の心を蹂躙し
その発露として暴力を振るい、振るわれる。
話も面白ければ
描写も手抜かりがない
熱い。
そして面白い。
面白すぎて悔しいくらいだ。 -
無料版購入済み
無料で全巻よんだが…改めて
無料で全巻よめたが改めて買い直したいと思った作品。
ブラックジャック…子供の頃、いろんな場所で飛び飛びで読んでいた作品
最初から最後までをきちんと読んだ事はなかったが、子供の頃もとても興味深く読んでいた作品だ。
そのブラックジャックの医師になる前の作品。
まず、絵が今風でイケメンすぎるのはさておき、学生のブラックジャックの人間味の豊かさに圧倒される。
欲にまみれた大人が多い中、翻弄されるブラックジャックが高い志をもちつづけて戦い続ける勇気に頭が下がる。
そして、多くの手塚作品のオマージュは涙無くして読めない(あぁ、火の鳥でそういうエピソードあったな、とか)
秋田書店さんは、主流の漫画から遠いかもしれないがいい作品をたくさん世に出してくれてる。
こういう作品が少しでも広まってほしいと思う -
購入済み
オリジナルのブラックジャックもかっこいいと思って読んでましたが、さらに美しく色っぽくセクシーないまどきな黒男から目が離せない! という感じでした。
見た目はいまどきなのに、「...ですぜ」という口調が時代を感じる。。口調も普通にしてくれても良かったなぁw
見ごたえありました。書店員のおすすめにある通り、原作を知らない若い女性にも楽しめると思いました!
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Posted by ブクログ
一巻のレビューを見て思ったのだけど、
このマンガは、本編と絡んでいる部分はあるのだけれども、イメージ的には二次創作もの、と考えてもイイかも、と言う感じ。
映画やドラマのリメイク版を見て「主人公はこうじゃないよな」って感じたりする、あの感じ。
BJって、こんなに感情をあらわにする人だったっけ?
と、どうしても思ってしまう。
手術費用に対する感覚とか、命に向き合う姿勢とかは変わらないのだろうけれども。
ドクターキリコもでて来た。確か、本編では過去に軍医をしていたと言っていたから、そうなのだろう。
この後、彼をどんな運命が待ち受け、そして本編のようなキャラになっていくのか。
まぁ、本編でも「医者だから」という意味の台詞を口にしていたことがあるしなあ。
今上エリの話は、なかなかよかった。 -
Posted by ブクログ
ほぼ丸ごと一冊キリコ回。
本家BJでも手塚先生の反戦思想は伝わってくるんですが、
こちらのほうでより深く追求してくれました。
本来ならば、健康で生きていた人間が怪我をしたり死んでいったり。
治したところで、死ぬためにまた戦場へ…
そんでもって核物質やら放射能でもう成す術もないなんて…
人道的な観点は置いといて、医師からみれば戦争は命の無駄遣いでしかないんですね。
BJと同じく高い志をもったキリコだからこそ、
戦争を通じて変わってしまったんだと本編と繋がる悲しい回でした。
BJ同様にキリコが立ち直るところまで描いてほしいなあ
続々登場する手塚キャラにも要注目ですよ