三沢陽一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
作家志望の主人公は新人賞に落ち続けることに絶望し
死に場所を求めて人生最後の旅に出る。
最初に向かったのは第一章の恐山
しかしこの時期は閉山していて駅で途方に暮れる彼に
声をかけてきたのが江戸時代から続く酒屋の息子だった。
地酒の見学と称し青年宅で一泊する事になった主人公は
知らずのうちに家族が仕組んだトリックの大事な
鍵を握る人物となってしまう。
恐山の旅で疲れ果ててしまった主人公が次に
向かったのが第二章の盛岡、タクシーの運転手に薦められ
ウィスキー好きのお坊さんがいる宿坊に宿をとる
この寺には宝物庫に仕舞われている円空仏があり
この地でも主人公は秘像をめぐる事件に巻き込まれる
秋田へ向かった主人公は法釈坊とお雪ケ沼の辺で
一人の女性から「兄さん」と声を掛けられる。その女性から
兄が亡くなった経緯を成り行きで聞く事となる
この主人公は床につくと事件の奇妙な夢を見る
パズルのように浮かんでは消える映像をヒントに一つの
答えを導き出すので、この章でもそうだろうと
夢をヒントに推理をあれこれしてみたがたどりつけなかった
次の地は山形、観光案内所で修理塚の首なし地蔵の謂れを聞き
最上義康の最後に死を意識して旅をしている自分と重ね合わせ
主人公は地蔵堂へ行くが、その地蔵堂では最上一族の末裔の
一人息子、博一が首なし地蔵の前で首なし死体ととなって
発見される事件が起こっていた。
博一の首はすぐ近くで見つかっており、何故、首を切らなければ
ならなかったのか、不可解な謎が主人公の頭から離れない
そして今回も夢に事件の解決を頼るように床に就く
犯人が本当に持ち去りたかったのは・・・
事件の確信を得たとき、旅の終わりを告げる物がふと目に入る
第三回、アガサ・クリスティー賞の新聞記事
受賞者の所に自分の名前、三沢陽一を発見する
三沢陽一はアガサ・クリスティー賞の授賞式で驚くべきスピーチをする
「次の作品は本日のこの場を舞台にしたミステリーで誰が被害者になり
誰が犯人になるのかそれは秘密です」と三沢のスピーチはなかなか
凝った趣向だと満場の拍手で包まれる。パーティが和やかに進む中
選考委員の有栖川有栖の死体が発見される。
第一発見者は翻訳家のアレクサンダー・O・スミス
有栖川が席を外してから発見されるまでの間に席を外した
怪しい人物は早川書房の社長、三沢陽一、東直己、森晶麿、青柳碧人
疑われた人達はみな、有栖川有栖の好きな本の題名をあげ
有栖川の魅力を語り。これほどのファンだった自分がどうして
殺すのかと切々と訴える。
殺人の動機は犯人の美学によるものとして
作中に布石として散りばめられていました。
不足の美に囚われた犯人の終焉も一貫していました。
最終章は作家さんや評論家が実名で登場するので少し楽しみに
していましたが登場時間が短く全体的に少々期待ハズレでした
他の4編の方が旅先の情景と事件が巧く絡み合っていて
楽しめました。
主人公は愛読書を持ち歩いていて有栖川有栖の「月光ゲーム」
に「孤島パズル」「双頭の悪魔」と次々と彼の作品が登場するので
久々に読みたくなりました。 -
Posted by ブクログ
雪に閉ざされた山荘で、女子大生・弥生が毒殺された。容疑者は一緒に宿泊していた同じ大学のゼミ仲間四人、龍太、花帆、真佐人、圭。外の世界から切り離された密室状況で、同じ食事、同じ飲み物を分け合っていたはずなのに、犯人はどうやって弥生だけに毒を飲ませることができたのか。警察が到着するまで、残された四人は推理合戦を始める……。
15年後、雪の降る夜。花帆と夫の営む喫茶店を訪れたのは、卒業以来、音信不通の龍太だった。あと数時間で時効を迎える弥生の事件は、未解決のまま花帆たちの人生に拭いきれない影を落としていた。だが、龍太はおもむろに告げる。「弥生を殺したのは俺だよ」
第3回アガサ・クリスティー賞に輝く正統派本格ミステリ。
ハウダニットかと思いきやフーダニットなミステリ。久々に大真面目なミステリでした。やや古臭い印象はあるものの、丁寧な真面目な話。なんだか舞台の脚本を読んでいるようだった。
結局キャラクターの話をすると、弥生がマジでどうしようもなさすぎて、よくそんなことする相手と談笑できるなと。あと夫の出張り方がちょっと違和感あるかな。序盤で何かやらかすのではとひやひやしていたので、最後の方のコーヒーもなんか入ってんじゃないかと思ってしまった。得体がしれなくて夫が一番怖いよ。あんまりにも「僕は別に」を強調するから実は違う人でしたーとか犯人は僕でしたーとか何かしらあるかと構えてたのに、結局なんであんな強調されてたのかな?