名探偵・蜜柑花子シリーズの第5弾で、高校生時代の蜜柑を描いた連作短編集としては2冊目。
取り敢えず今までのシリーズの中では一番面白かった。この著者は複雑な構成の長編より、こういうあっさりした短編の方が実力が出ると思う。今回は変則的な倒叙物の4編だったが、蜜柑はキチンと推理したり直感に頼ったり、顔見せ程度にチラッと出てくるだけだったりで、型に嵌らないのが逆に楽しかった。蜜柑を取り巻く高校生達も、嫉妬や対立や自殺願望など、若さ故の揺れ動く心情が巧く描かれていて感心した。高校生編は後一冊位書いてくれるのかな?