松尾たいこのレビュー一覧
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ネタバレびっくりした。もはや思い出せるはずがないと思っていた感情が急によみがえってボロボロ泣いた。
もらったもの、してもらったことの短編集。時々、いい話だなーとは思うけどまぁそこまで心に残る感じではないかな、、と思いながら読み進めた。
だけど最後の話になった時、年老いた女性が、夫の昔の浮気相手を思い浮かべて、やっぱり話ぐらいしておけばよかったかな、と、もう恨むことも無くふと考え、夫にしてもらったことで一番うれしかったことは何だった?と会話を空想するシーン。何故かそこで私も、うーーーん、何だったかなーー・・、と自分の夫との昔から今までの様々な出来事を思い返してしまった。
そして思い当たって、そうだ -
Posted by ブクログ
そう。まさに。
言う通り、、、、と、思い。迷ってたパーカー捨てる覚悟ができました、、、、、
自分がすごい好きっていうのはおそらく4枚くらいで。残りは、まぁ好き、好きだった、着心地いい、そんなもんではないか?
それが、もし、一枚もこれはすごい好きってのがないクローゼットは。死。
とな。
もしくは、すごい好きってのばっかりのクローゼットはもう言うことなし。
捨てられない、捨てない人は、自分を正当化するためにひたすら言い訳を繰り返す。
という一言や。
いい歳超えたら、ダメージ加工は、すでに自分がダメージだらけだから着るべきではない。とか。笑
くたびれて見える服は、貧乏くさい、カッコ悪い -
Posted by ブクログ
忘れないようにしようと、ひとつひとつのものや景色や人に触れて私は思う。別の場所で、違う姿で、違うかたちで、違ういのちのありようで出会ったときに、思い出せるように、忘れないようにしよう。愛した人たち、愛したものたち、どうか忘れませんように。忘れてもいいのよと、耳元でおだやかな風のようにだれかが言う。そう、その声の主だってわたしは思い出せないのだ。とても近しくて、たのもしい、やさしいだれか。忘れてもいいのよ、忘れていたって出会えばまた、どうしたって愛してしまうのだから。いいえ、どうしたって出会ってしまうのだから。P.182
↑一番印象に残った言葉 -
Posted by ブクログ
贈り物がテーマの短編集
贈り物は物品だけでなく、名前、体験、経験、記憶などの場合も
両親がつけた自分の名前、ランドセルの象徴するもの、引っ越しのときに母親が買ってくれた鍋セット、友人たちの手作りヴェール、子供の書いた絵、家族の作ってくれた料理 等々
贈り物の他にも、親子や夫婦など家族も共通点なのか?と思ったけど、「女性が一生の中で贈られるもの」がテーマらしい
言われてみればさもありなん
短編の構成として、生まれてはじめての両親からのプレゼントとしての名前で始まり、人生の最後にも残るものとしての名前で終わる構成は好き
全体の大きな流れとして、人生のステージの順になっているようにも思える
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Posted by ブクログ
人生にもらう贈りものにまつわる短編集。
贈りものとエピソードという形で
簡潔にまとめられているんだけど、
ほとんどの話で忘れられない景色が語られるのが
印象的だった。
満開の桜、商店街を歩く母のうしろ姿、
夕方の海、靴の並んだ玄関…。
贈りものって、品物そのものより、
それをくれた人、その人との関係を思い出すと
あとがきで角田光代さんが書いていらっしゃるけど
確かに、その品物はなくしてしまっても
心に残り続けるものがある。
強い感慨を持ったこと、
その時目で見たもの、肌で感じたこと、
そんな形のないものたちを象徴するのが
贈りものなのかもしれない。
贈りものをあげるのももらうのも、
自分 -
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角田さんの文章がすきだなと改めて実感した作品
’’足をルの字に折って座り’’という表現ってできそうでできないと思う。場面をすごく想像しやすい。
ぺたって座って、太ももにランドセルをおいて、のぞき込んでいる。そんな女の子をふわって想像できてしまう。
’’冷静に、理性的に対応するはずが、口を開いたとたん、よくふった炭酸水の栓を抜いたみたいに、言葉があふれ出した。’’
感情の表現もすごい。
すごいとしか言えない自分。小並感。
松尾さんのあとがきに、表紙は包装紙をイメージしましたとあった。
角田さん、松尾さん、こんなに素敵なプレゼントをありがとうございます。 -
Posted by ブクログ
さてさてさんのレビューを見て読み始めました!
ちょっとファンタジー要素がある不思議な内容の話でいつの間にか引き込まれて一気に読んでしまいました。
特に好きなのは三章「なくした恋と、歩道橋のこと」タイトルも素敵です!
生き霊仲間で、超弩級の恋愛の話をするのですが、
その中の1人の権堂君が言うセリフで
「自分が好きだと思うのとおなじだけを、
相手がかえしてくれなくて、あるいは返してくれてるようには思えなくて、それで、どんどんどんどん、好きが吸い取られていって、気づいたらとんでもないくらいの好きになってるんじゃないかな」
おお!すごく納得いきました。
一番最後のところもすごく好きな言葉なので -
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あなたの宝物はなんですか?
ー はい、家族です。
さすが!カッコいい回答ですね。他にはありますか?
ー はい、元気な体です。
上手いですね、そうですよね、それが一番ですよね。
では、今から十年、二十年、三十年前のあなたの宝物はなんだったでしょうか?十代の頃、さらにもっと前の幼少期のあなたは今と同じ回答はしないはずです。思い出してみてください。あの時、あの頃、大切に枕元に置いて一緒に寝たぬいぐるみ、どこへいくときも大切に胸に抱いて放さなかったおもちゃ。その時代のあなたが大切にしていたものがそこにはきっとあったはずです。十代の頃の宝物、もっと前の幼少期の頃の宝物。では、その大切にしていた宝物をあ -
Posted by ブクログ
読んでみてよかった。
コンプレックスや自分の中の変なプライド、人やものへの執着の捨て方がかいてあった。
・一般論ではなく体験談としてかかれているので、共感しやすかった。
・↓の考え方は「たしかにそうかも!」ってなった
「成功体験にしがみついてしまうときは、おそらく、インプットが足りない時なのではないでしょうか。」
「1人でいることは、孤独ではなくて、自由です。」
「不思議なもので、友達は減らした分だけ、新しくできるようになっています。」
・↓捨てることでむしろ得られるのか!と思ったこと
「不得意なことを人に任せる」
⇒「これもできないのか…」と思われるのが怖くて、なんとなく自分でいろいろで -