小林由香利のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
エドワード・O・ウィルソン(1929年~)は、20世紀を代表する、米国の昆虫学者、生態学者、進化生物学者のひとり。特に、アリ研究においては世界的な権威である。
1975年に発表した『社会生物学』では、アリから人間に至る全ての動物の社会行動を進化理論で説明すること提唱して物議を醸したが、その後「社会生物学」は、生物の社会行動が自然選択の元でどのように進化してきたかという、行動の進化的機能を扱う生物学の一分野となっている。(ウィルソンとの見解の相違から「行動生物学」と呼ぶ研究者も多い)
ウィルソンはプロローグで、「人間のありようについての問いはすべて、結局は次の三つに行き着く。私たちは何者なのか、 -
Posted by ブクログ
ネタバレソーシャルメディアが戦争の力学を変えたというが,それは日本にはまだ当てはまっていないような気がする。
日本では政治について語ることがタブー視される未熟で幼稚な環境が,逆に「いいね!戦争」を小規模で限定的なものにしているのだろうか?
それとも自分が知らないだけで「いいね!戦争」は他国同様繰り広げられているのだろうか?
平和ボケだろうか?
「いいね!戦争」の対処策として,プラットフォーマーに開発を吟味させるのは理想的だが事実上困難だろう。何事も事後対処より事前対処のほうが楽でお金もかからない。しかし,それでも人間、誘惑には勝てずお酒を飲んだり甘いものを食べ過ぎたりするものだ。
また、いちいちプラ -
Posted by ブクログ
あらためて、自分の住んでいる世界の変化、身近ではないところで起こっているたくさんの知るべき事実を知りたい人にオススメしたい。
タイトルの通り、これまでの世界にSNSが登場したことで、誰もが最新の情報に触れられるようになったこと、そして、そこには客観的事実よりも「個人の目」が決めた正義が溢れており、正しい・正しくないの基準が受取手次第となったことから始まる様々な争いに、SNSが使われるようになった事例が多く記載されている。
見聞きしたことで、記憶にあることが沢山書かれているだけだろうと思って手にし、分量に「しんどいかな」と思っていたが、思いのほか新たに気づかされる背景や、その詳しさに、非常に -
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Posted by ブクログ
<目次>
プロローグ
第1章 人類のルーツを探る
第2章 六段階の進化
第3章 進化をめぐるジレンマと謎
第4章 「社会」はいかに進化するのか
第5章 真社会性へと至る最終段階
第6章 利他主義と分業を生み出すもの
第7章 ヒトの社会性の起源
<内容>
進化生物学者の重鎮。小冊子ながら(150㌻ほど)、ヒトの社会が出来上がる過程を、進化から説いている。アリやハチなどの真社会性を基に、「利他心」=自分のためでないのに、その社会のために働く心、がなぜできるのか、科学的に説明している。そのから人間の社会までについては、二足歩行と火の使用、それに伴う肉食(つまり栄養が高ま -