吉田一彦のレビュー一覧

  • 民衆の古代史 : 『日本霊異記』に見るもう一つの古代

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    今作は奈良時代の僧景戒によって書かれた『日本霊異記』をもとに当時の人々の生活を見ていく作品です。

    本書では奈良時代にしてすでに人々の間で仏教信仰が根付いていたことが明らかにされます。そしてその信仰がどのようなものだったのかということも知ることになります。貴族や僧侶たちではなく、民衆が求めた仏教の救いとは何だったのかということも本書では考えさせられることになります。

    日本仏教を考える上でも非常にありがたい作品でした。ぜひぜひおすすめしたい作品です。

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    2024年08月24日
  • 日本思想史の可能性

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    天皇制について刺激的な論考があって読みごたえがあった。ただし、日本思想史の課題としては天皇制しかないという印象も受ける。それ以外にもテーマはいろいろあるのではないか。

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    2019年05月23日
  • シリーズ<本と日本史>(1) 『日本書紀』の呪縛

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    天皇家の権威を確立するため、創作と削除によって神代からの歴史を記し定めた『日本書紀』はその後の歴史の記述のあり方を呪縛し続けていくことになった。貴族たちは自らの家系の顕彰を図る歴史書を残そうとするが、日本書紀の記述に沿いながら都合のいいものを盛り込む〈加国史〉と日本書紀よりも古い記録を標榜して新たな歴史を主張する〈反国史〉、どちらかの方式になってしまって日本書紀からは離れることができなかった。それは聖徳太子の威を借りようとする仏寺も同じだった。

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    2019年01月04日
  • 騙し合いの戦争史 スパイから暗号解読まで

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    吉田一彦著。
    実例が多く紹介されていて面白かったです。
    ニセの戦車は、バカらしいがナルホドという作りです。
    練りにねった作戦も紹介されていて、また興味深かったです。

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    2015年12月02日
  • 無条件降伏は戦争をどう変えたか

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    「軍人は一つ前の戦争に備える」と言うが、「平和運動も一つ前の戦争に備える」と言えよう。今の日本で平和教育の題材といえばもっぱら太平洋戦争だ。

    しかし、第二次世界大戦-太平洋戦争はかなり特殊な戦争だったことは忘れてはいけない。この戦争を端的に表す言葉は「総力戦」と「無条件降伏」。

    特に、過去に例がなかった枢軸側への無条件降伏要求は、あの戦争を過度に悲惨なものにした。本書はそこに焦点を当てて書かれている。

    平和運動が目指すべきはこれから先の戦争の防止である。この場合、「総力戦」も「無条件降伏」も繰り返される可能性はかなり低いのではないか。

    アメリカや欧州各国の先進国の軍事攻撃は、いまやハイ

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    2012年02月19日
  • シリーズ<本と日本史>(1) 『日本書紀』の呪縛

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    「『日本書紀』は天皇の命令によって編纂された国家の歴史書である。(略)それは天皇の歴史を記す書物であり、それによって日本の天皇の政治思想を明らかにしようとする書物であった」

    8世紀、編纂され完成に至ってから今日まで、日本書紀はその後のさまざまな歴史書や家牒、または歴史そのものへなど影響を及ぼし、日本書紀に倣うもの反発するものと、「歴史や政治の原点になる書物として君臨してきた」。

    その影響をひとつひとつ解説し、存在感を確かめていく。

    いかに日本書紀が、いまだに大きな歴史認識の壁となって立ちはだかっているのか。手軽に知ることができます。
    まさにそれは日本書紀の呪縛。

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    2021年04月14日
  • 騙し合いの戦争史 スパイから暗号解読まで

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    戦争中、冷戦中のスパイ活動について書いてあります。頭脳戦っていうのは、やっぱりいいもんですね。あと、ソ連が情報戦に関してかなり凄かったっていうのが驚きでした。

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    2009年10月04日
  • シリーズ<本と日本史>(1) 『日本書紀』の呪縛

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    よく「記紀」と一括りにするが、「日本書紀」をきちんと読んだことがある人ってどれくらいいるのだろうか。かくいう私も読んでない。「古事記」は、近年でも三浦さんの親しみやすい訳が出たりして、かなりの人が読んでいるのではないだろうか。

    呪縛は確かに今も続いているような気もするが、「日本書紀」の書かれた背景や目的をしっかり認識すれば、かなりとけるような気もする。きな臭い現代社会に、本書が再び利用されないことを切に願う。

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    2017年06月04日
  • シリーズ<本と日本史>(1) 『日本書紀』の呪縛

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    ついに学界に属する研究者にも旧事本紀の編纂者であることが疑われるようになった矢田部公望。
    ぜひ考究をすすめていただきたい

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    2017年03月11日
  • CIAを創った男 ウィリアム・ドノバン

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    CIAの前身組織OSS(戦略事務局)を創設したウィリアム・ドノバンの生涯を描くノンフィクション。
    このドノバンってなかなかの人物だったようです。
    名前だけはよくきくOSSの第2次大戦中の活動がいろいろと詳しくのってて勉強になりました。
    FBIのフーバーとの確執などもいろいろわかって◎

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    2011年09月24日
  • 騙し合いの戦争史 スパイから暗号解読まで

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    ネタバレ

    [ 内容 ]
    本書は、第二次大戦以降、水面下で繰り広げられた戦略、戦術の秘話を豊富な資料に基づき明かす。
    「シンガポール陥落を決した奇襲作戦」「英国軍お得意の二重スパイ」「味方をも欺いたヒトラー」「CIAとKGBの攻防」「同盟国から脅迫された米大統領」…。
    二十世紀の覇権地図を塗り変えた秘密のファイルをひもとく。

    [ 目次 ]
    第1章 戦争は騙し騙され―「欺瞞」という名の究極兵器(シンガポール陥落を決したパレンバン攻略作戦 石油資源獲得のための奇襲攻撃 ほか)
    第2章 壮大なペテン―イギリスの「ダブルクロス」作戦(ドイツ軍を騙し抜いたダブルクロス ノルマンディ上陸作戦はなぜ成功したか ほか)

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    2011年04月21日
  • 無条件降伏は戦争をどう変えたか

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    無条件降伏の背景に、ローズベルトの人種差別思想があるのか。世の中まだまだ知らないことが多いと痛感した。

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    2009年10月04日