吉田一彦のレビュー一覧

  • 日本思想史の可能性
    天皇制について刺激的な論考があって読みごたえがあった。ただし、日本思想史の課題としては天皇制しかないという印象も受ける。それ以外にもテーマはいろいろあるのではないか。
  • シリーズ<本と日本史>(1) 『日本書紀』の呪縛
    天皇家の権威を確立するため、創作と削除によって神代からの歴史を記し定めた『日本書紀』はその後の歴史の記述のあり方を呪縛し続けていくことになった。貴族たちは自らの家系の顕彰を図る歴史書を残そうとするが、日本書紀の記述に沿いながら都合のいいものを盛り込む〈加国史〉と日本書紀よりも古い記録を標榜して新たな...続きを読む
  • 騙し合いの戦争史 スパイから暗号解読まで
    吉田一彦著。
    実例が多く紹介されていて面白かったです。
    ニセの戦車は、バカらしいがナルホドという作りです。
    練りにねった作戦も紹介されていて、また興味深かったです。
  • 無条件降伏は戦争をどう変えたか
    「軍人は一つ前の戦争に備える」と言うが、「平和運動も一つ前の戦争に備える」と言えよう。今の日本で平和教育の題材といえばもっぱら太平洋戦争だ。

    しかし、第二次世界大戦-太平洋戦争はかなり特殊な戦争だったことは忘れてはいけない。この戦争を端的に表す言葉は「総力戦」と「無条件降伏」。

    特に、過去に例が...続きを読む
  • シリーズ<本と日本史>(1) 『日本書紀』の呪縛
    「『日本書紀』は天皇の命令によって編纂された国家の歴史書である。(略)それは天皇の歴史を記す書物であり、それによって日本の天皇の政治思想を明らかにしようとする書物であった」

    8世紀、編纂され完成に至ってから今日まで、日本書紀はその後のさまざまな歴史書や家牒、または歴史そのものへなど影響を及ぼし、日...続きを読む
  • 騙し合いの戦争史 スパイから暗号解読まで
    戦争中、冷戦中のスパイ活動について書いてあります。頭脳戦っていうのは、やっぱりいいもんですね。あと、ソ連が情報戦に関してかなり凄かったっていうのが驚きでした。
  • シリーズ<本と日本史>(1) 『日本書紀』の呪縛
    よく「記紀」と一括りにするが、「日本書紀」をきちんと読んだことがある人ってどれくらいいるのだろうか。かくいう私も読んでない。「古事記」は、近年でも三浦さんの親しみやすい訳が出たりして、かなりの人が読んでいるのではないだろうか。

    呪縛は確かに今も続いているような気もするが、「日本書紀」の書かれた背景...続きを読む
  • シリーズ<本と日本史>(1) 『日本書紀』の呪縛
    ついに学界に属する研究者にも旧事本紀の編纂者であることが疑われるようになった矢田部公望。
    ぜひ考究をすすめていただきたい
  • CIAを創った男 ウィリアム・ドノバン
    CIAの前身組織OSS(戦略事務局)を創設したウィリアム・ドノバンの生涯を描くノンフィクション。
    このドノバンってなかなかの人物だったようです。
    名前だけはよくきくOSSの第2次大戦中の活動がいろいろと詳しくのってて勉強になりました。
    FBIのフーバーとの確執などもいろいろわかって◎
  • 騙し合いの戦争史 スパイから暗号解読まで
    [ 内容 ]
    本書は、第二次大戦以降、水面下で繰り広げられた戦略、戦術の秘話を豊富な資料に基づき明かす。
    「シンガポール陥落を決した奇襲作戦」「英国軍お得意の二重スパイ」「味方をも欺いたヒトラー」「CIAとKGBの攻防」「同盟国から脅迫された米大統領」…。
    二十世紀の覇権地図を塗り変えた秘密のファイ...続きを読む
  • 無条件降伏は戦争をどう変えたか
    無条件降伏の背景に、ローズベルトの人種差別思想があるのか。世の中まだまだ知らないことが多いと痛感した。