熊谷俊人のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ一部通用しない部分(これはCOVID-19)のせい
がありますが一応それのカバー方法は出てきます。
ただしそれは地方の…にはならないのが残念。
この本をベースにカバーできる方法を
というのがベターなところでしょう。
ある「シンボル的なもの」が時にブームになります。
一見すると地域貢献に思えるでしょ?
だけれどもその地域にお金が落ちるかというと
一番落ちてほしい部分には落ちないのです。
あとはある種の納税もそう。
結構極論で「廃れる」言っていましたが
その提供するサービスが以前取り上げられたことのある
「アレ(ルールに抵触)な奴」が当たり前だったり
その地域の色濃いものではなかったりすれば
ただの節税対策で廃れると思うのです。
タイトルこれ…失敗例じゃないんだよね。
どうすればよくできるか、でしょうよ。 -
Posted by ブクログ
序盤は辛口な批判が続いて読んでて不快でしたが、辛口なのは最初だけで、全体的には良書に感じました。
普通は成功事例とかを載せて、『ウチはこのやり方で成功しました!他の地域の皆さんも是非試してみて!』みたいな喧伝が一般的ですが、本書は逆のアプローチで、今までのまちづくりの失敗から今後にどう活かすべきかを提供してくれる面白い本です。
中山間地域の解散話はちょっと衝撃でした。村を存続できなくなったら、村民全員が村を出るという発想は昔からあったらしいのですが、いよいよ現実味を帯びてきたように思います。
余談ですが、現在放送しているアニメ『サクラクエスト』というのが地域活性化の話で、主人公は観光大使として町をもりあげようと奮闘するストーリーです。これがまた、だいたいにおいては現在の地域活性化の問題を端的に表現しているように思います。「観光」というアプローチから活性化することの難しさがうまく描かれていて、地域再生に興味がある人は一度観てみるとよ良いと思います。
僕の評価はA-にします。 -
Posted by ブクログ
【メモ】
▼第1章
・中核企業を支援したいなら、撤廃してほしい規制を聞いて、そこを緩和する。規制緩和や許認可の手続きサポートをして、お金は自分で工面させる
・成果を上げたら税金を軽減するほうが実際に成果を出すのでいい
・多様な人に寛容な地域は、理由はよくわからないけど発展する(都市社会学者リチャード・フロリダ)
・多様性こそ可能性を引き出す。数を確保することが大事
・行政は、最良のシナリオから最悪のシナリオまでの幅をつくって、最悪を避けるようにマネジメントしなければならない
▼第2章
・日本経済、地域経済を考えるにあたっては、過去からの遺産(または負債)をどう使うのか、どう変えるのかという観点でしか現実的な解決策を示すことはできない
・自分のお金で自分の責任で投資をすることが重要
・地方創生が何を目指すものなのか明確ではないというのが最大の原因。自治体の税収増なり、その地域の一人当たり所得の向上なり、明確に数値化できる目標を設定していく必要がある
▼第3章
・人は知と知の偶然の組み合わせ、すなわち知の集積した都市も求めている。その意味でも、これからは知の集積が進む大都市と、その周辺えぼんやりとデフォルト・モード・ネットワークの状態がつくれる地方部を行き来する人が増えるのではないか
・地方都市が人を惹きつけるためには、まずは住みやすさがもっとも重要
▼第5章
・行政でしかできないことはインフラ整備
・商業に関しては重複が大きい。商店街振興という事業はみんな持っている。政治的にも、商業は票になるのでみんな担当したがる
・「経済」と「地域活性化」を切り分ける必要がある
・商業の活性化というのは、税収を増やし、雇用を生み出すこと、お金が適正に動くようにすることが目的
・しかし、ほとんどの商店街の活性化は、「まちおこし」になってしまっていて、個々のお店の競争力向上や商店街全体の戦略をつくるといったものになっていない。
・商業施策か絆対策なのかは、目的も手段も違う
・古来発展してきた都市の多くは街道沿いで、各地の承認たちが行き交ってきた歴史がある。気づくことは内部の人には難しく、隠れたストーリーは外部の人だけでは永遠に分からない。これが地域にとって望ましいコラボレーション
・産業集積をつくり出そうという動きが出てくるのは、おそらく人口30万人が1つのボーダーラインになるのではないか。三大都市圏以外では人口30万人を超えると徐々に周囲から人口を吸い上げる力が強くなる
・行政の仕事は結果が出るまでの時間が民間企業よりもはるかにかかってしまう。そうである以上、民間企業よりも将来のことを予測できなければならない
・地域が元気であるための条件は、行きたくなる場所があること
<目次>
第1章 経営から見た「正しい地域再生」
第2章 官民連携の新しい戦略
第3章 フラット化しない地域経済
第4章 人口減少社会の先進地としての過疎地域
第5章 現場から考えるこれからの地域再生 -
Posted by ブクログ
地域再生にまつわる施策の歴史を検証すれば、失敗例が多々あったのではとの筆者の言葉。しかし今、その地域の再生の成否に、日本の未来がかかっていることには間違いない。
そこで、従来の発想ではない新たな視点で取り組んでいる方々の講義と、筆者の対談という構成の本である。
第1章 経営から見た「正しい地域再生」
木下 斉 エリア・イノベーション・アライアンス代表
第2章 官民連携の新しい戦略
川崎 一泰 東洋大学経済学部教授
第3章 フラット化しない地域経済
入山 章栄 早稲田大学ビジネススクルール准教授
第4章 人口減少社会の先進地としての過疎地域
林 直樹 東京大学大学院農学生命科学研究科・特任助教
第5章 現場から考えるこれからの地域再生
熊谷 俊人 千葉市長
登場する方々は、1969年〜1982年生まれである。
これからの日本を背負う若い方々の考え方に期待を寄せるものである。 -
Posted by ブクログ
木下斉氏、飯田泰之氏など”若手”に属する実務家、学者による現場から地域再生を考える話。経済面からか政治(厚生)からかどちらで評価するかそもそも考えましょう、というピンポイントな掴みにgoodだなと感じる。メモ。
(1)予算というお金を使うのだから、リターンもお金で示すべきなのにそうではない。市民が楽しかったと言えばいいイベントになる。
(2)サプライチェーンにはギュッと細くなるボトルネックが必ずあって、そこをにぎったひとが価格統制力を持つことが出来る。
(3)販売先から逆算して考え、独自の生産・加工を行うからこそ利幅も大きくなり、適切に人も雇える。
(4)戦略の基本は競争構造を理解したうえで戦ってはいけない人と戦わないこと
(5)本当の経営はやること自体の合理化をして予算制約を乗り越えたり、従来とは異なる収入モデルを作ってサービス維持のモデルを作り出すこと。
(6)大体人口20万人から30万人の規模で自治体のコストが、最も安く収まるという結果が出ています。
(7)ビジョンを示しコミュニケーションをとってしっかりと伝える事が経営者にとって最も重要な仕事。業績が良くても価値観に従わないマネージャーはクビ。
(8)都心に通勤しているサラリーマンの通勤時間は片道58分。毎日二時間以上も移動のためだけに費やしていたら、インフォーマルなコミュニケーションを行う時間も無くなってしまう。東京は人が多過ぎるがゆえに、人の集積によるメリットを生かす事が出来てないのではないか、と思う。
(9)グローバリゼーションとは国と国との関係ではなく特定の都市と都市の結びつきの強弱に収斂しつつある。
(10)商業対策なのか絆対策なのかは目的も手段も違う -
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現役千葉市長である、熊谷俊人氏による著書。
当時全国最年少市長である著者は、財政の危機的状況である中、しかも前市長が汚職で逮捕されるというスタートという波乱の後に就任し、その信念をもって市長として職務にあたる姿が印象的です。
民間企業に就職後、市議会議員を経て市長となった著者は、民間企業の経験をもとに、行政の考えの特異性、無駄のある部分を指摘しつつも、行政ならではの事情を理解しつつ対応策を論じている点は、単なる公務員批判本ではなく、建設的な主張だといえます。
著書の中では大阪市の橋本市長との違いも指摘していますが、熊谷市長の考え方はより現実的かつ実践的であると思います。
単なる公務員批判・行政批判をすることで、公務員と住民を敵対関係にしていまうことの無意味さ、地方分権を突き詰めていくと住民自治になり、そのためには公務員だけではなく、市民にも意識改革が必要であるという明確なメッセージは、将来の地方自治のあり方にとって、とても重要であると考えます。
<この本から得られた気づきとアクション>
・首長としての明確な目的と覚悟がよく表れていると思う。そのような期待に応えられる公務員であるべきだと感じる。
・民間との違いを言い訳することを甘えだと指摘しているのはそのとおりだと感じる。官民の違いを踏まえたうえで、独自の考えに陥ってはならない。
<目次>
第1章 公務員は本当に無能なのか?―特殊な世界が生み出す市民とのズレ(そもそも「公務員」とはなんなのか?
公務員批判を拡大させた石肩上がりの終えん ほか)
第2章 市長と公務員の役割―私が決断した市政改革の幕開け(『脱・財政危機宣言』
“ハコモノ行政”の見直し ほか)
第3章 求められる公務員の意識改革―私と職員の向き合い方(公務員の意識の本質的な問題
民間とは違うという甘え ほか)
第4章 市民にも求められる意識改革―自分の街をもっとワクワクする街にしませんか?(燃えるごみを3分の1減らす真の目的
行政は市民のアドバイザー ほか) -
Posted by ブクログ
市民の立場に立ってみれば「私個人が抱えている不満を解消するのが公務員の仕事ではないですか」となるのですが、あくまで公務員は「全体の奉仕者」ですから、全体の公益に反する場合はここの要望に応えられないこともあります。当人からすれば当然だと思うことでも、全体から見ると無理筋ということはどの世界でもありますよ
ね。(P.15)
公務員は副市長や市役所の幹部であっても、市長・議会という取締役会の決定に従う立場にあり、経営責任は基本的に市長と議員にあると言えるわけです。私が市長になってから局長会議の場で「ここまで財政が悪化した以上、幹部は経営責任をとる必要があり、大幅カットが必要だ」と言ったところ、「私たちには経営責任がありません」と言われた。(P.40)
そもそも、これから政治の道を志すということは損なのです。これまでも、いわゆる「右肩上がりの時代」では、「これを作りました」とか「あげる」「配る」ができました。それが、これからは「何かを始める」財源を生み出すため「何かを取り上げる」ということの割合が政治には求められてくる。(P.73)
市役所は「市」民の「役」に立つ「所」になるべきなのです。(P.117)
外交のそうですが、異なる立場の人間がある結論に向かって交渉していくなかで、プロセスを公にして落ちるわけがない。(中略)世の中のどこの会社が組合との交渉をオープンにしていますか。そんなのはあり得ません。お互い引けなくなって結論が出なくなるだけです。(P.133)
橋下市長の言動を見ていて懸念しているのは、いわゆる「公務員批判」を大々的に展開することで、市民と公務員の対立を引き出してしまっている点です。(P.135)
市民のみなさんは単なる「ユーザー」ではなく、ご自身のことを「株主」だとも考えてほしいのです。(中略)例えば、あなたが牛丼チェーンAの株主だったとします。今日からほかのチェーン店に対抗して、「大幅に値下げします」というニュースが新聞やテレビで流れたと想像してみてください。これがユーザーであれば、お客さんですから「これはお得だ」と喜んで食べに行くことでしょう。それどころか「もっと安くしてほしい」と思うかもしれません。でもあなたが株主だったらどうでしょうか。きっと「過剰サービスなのではないか」「そんなに値下げして会社の経営は大丈夫なのか」と不安になるでしょう。(P.176)
「これから施設の使用料を有料化させていただきます。市民のみなさま方には、今後、2割分のご負担をお願いいたします」この文章は完全に市民を「ユーザー」だと考えている証です。そこで私は次のように書き直させました。「今後、施設の使用料の一部を一部、ご負担をいただきます。ただし、市民の皆さんのために8割は税金で
運用させていただきます。ちなみに比率の考え方は以下の通りです」 最初の文言のままだと、今まで無料で利用していたユーザーは「なんだ、2割も金を取るのか。これはサービスの悪化だ」と納得いただけないかもしれません。ところが後者の文章だったら、どうでしょうか。「えっ、8割も市が負担してくれるのか」だとか「今までは100%負担してくれていて無料だったのだな」などと実感してくださるでしょ
う。(P.181)