著者の一面的な思想ばかり...
雑誌では関りがあるようだが、この方は所謂 『机上の空論ニスト』であると言われても仕方が無い
これなら、現実に農業に携わっている『有坪民雄』氏の著作の方が まだ読む価値がある が結論である
現状農政の課題指摘においては、その通りと言えるものもあるが、
この年代に多い典型なのか、売国奴:ケケ中よろしく、著者の自由主義礼賛に被れた批評にしかなっておらず、
現実をどう踏まえるか、農業と人の関りは歴史上どうであったか 今後どうなりそうか、という視点が全くない つまり全くもって論評が浅いのだ
自由競争が全てにおいて正しいなどというのはオウムと同じ真理教に過ぎず、単に著者がそのような価値判断基準を持っているという事に過ぎない
仰る通り、食料自給率は統計の罠というか、明らかに作られた数字 見せたい姿を演出するため感があるのは事実
但し、WTO等の手前 露骨な輸出補助金などは政策として取り難いので、敗戦後のこの国の世界的立ち位置を考えれば、
惨めな国なので慈悲を乞う態度で農政を運営してきたことはある種 已む無しな手段でもあったろう
※2010年代の書籍という事もあり、今から見れば些か情報が古い点も否めない、一応 減反政策は無くなったはずだし、米価が高い?とか
2010年代も高かったっけ? もっと安くできたはずと言えばその通りだが...と思える 事実誤認でなかろうか?との懸念点も多数見受けられる
日本の農家が作業効率が悪く生産性が低いというのはその通りであろう、しかし農業というのは2次産業、3次産業と異なり
各国毎 国土・気候の条件に制約される業種であるということを筆者は理解していないのではないだろうか
オマケに関税の仕組み、企図を全く理解してない
この国で如何に相対的に安価に食料供給をと言っても、そんなことは国土条件の違いを考えれば不可能という事はちょっと考えれば小学生でもわかる
技術進歩にしたって年に1回しか検証できない新技術採用と、2次産業で案件毎、製造対象物毎検証できる新技術とではスピードが違うのは当たり前
繰り返しになるが、やはり現実に農業に関わっていない著者の論評では浅く、また市場原理主義の思想性が強く出すぎており、
読むべき著書とは言えない 現実に農業・農政のあるべきを考える上で役に立つものではない
唯一の価値は出典根拠は示されていないが、世界との比較データくらいであろう(農機具の数の比較等 それも古いデータには過ぎないが...)