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年生産額8兆円はアメリカに次ぐ先進国第2位!!食糧危機と農家弱者論は農水省によるでっち上げ!生産高――ネギ1位、キャベツ5位、コメ10位!7%の超優良農家が全農産物の60%を産出!!自給率が示す数字と一般的な感覚がかけ離れているのは、農水省が意図的に自給率を低く見せて、国民に食に対する危機感を抱かせようとしているからである。
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Posted by ブクログ
かなり穿った見方ではあるものの、食料自給率に対する考え方を改めさせられる、気づきを与えてくれる一冊でした。何事も鵜呑みにするのではなく、自ら一次情報にあたる大切さをひしひしと感じます。
まじかーーってなった。 自給率が高いイコール良いことだと思いこんでいたが全然逆。強いところは自分たちで作り、弱いところは外部の力を借りる。 そんな当たり前のことを日本はやらないようにしているのだと…
実は日本の農業の実力は高く、農林水産省の陰謀で過小評価されているだけですよと主張する一冊。 副題にある食糧自給率を例に出すと、 ・日本の自給率はカロリーを基準にするため、野菜を作っても自給率はほとんど上がらない ・実際海外の国でカロリーベースの自給率を使用している国はほとんどない ・家庭菜園などで...続きを読む作られる作物は考慮されていないため、自給率が過小評価されている ・外食における食べ残しや、揚げ物に使用する油も必要カロリーとして考慮されているため、自給率が必要以上に低く見積もられている 等々問題だらけであることを暴露する。 ちなみにだが、筆者の履歴がかなり変わっており、カイロ大学でセム語(アラビア語などを含む北アフリカ・西アジアで使用されている言語の総称)を専攻したのち、ソニーガルフに就職したのち、日本で農業雑誌を発行するという、ぶっ飛んだものとなっている。
あちこちで指摘されているように、とにかくこの国の農業の時代遅れっぷりや、既得権守ろうぜ的な状況に一石も二石も三石も投じる一冊。 データを用いての理にかなった論説です。 付箋は18枚付きました。
タイトルの日本の農業生産額「世界第5位」にまずは驚愕。。。 で、日本の主食である「米」に群がる農林水産省の役人、政治家など国民をあざ笑うかのような仕組みにも驚きというか怒りを覚える。 自給率向上政策の嘘、小麦の国家貿易の利益による莫大な特別会計... その一方で、日本の農業を国家戦略として一大...続きを読む産業とすべき著者による私案も提示されており面白くも読めた。
怪しげな陰謀物ではなく、ちゃんとしたデータとロジックがある。 日本人の大好きな自虐史観あたりは非常に納得
日本の農業に力があると言っているだけでなく、農水省の食料自給率アップの政策に、自らの省益をまもろうという意図があることを明らかにしている。また、カロリーベースの自給率の分母には食品廃棄物も含まれており、生産額ベースの自給率が66%というのも目から鱗の思いであった。 最も読み応えがあったのは、農水省...続きを読むの政策(規制)を解説した2章と3章。減反政策をまもっているかどうかを確認するために何万人もの職員が水田を見回っていることや、小麦やバターの国家貿易、ミニマムアクセス米の管理、豚肉の差額関税などによって、特別会計の財源にしているとか、食糧安全保障を行わない場合の不安をあおっているという。農業生産者や国民を食い物にしているだけでなく、洗脳までしていることになる。 これに対して、アメリカ農務省が生産者や輸出業者が世界市場にアクセスしやすくするための戦略を立てて実行している例を紹介している。日本の内向きで、親分的な農水省の仕事ぶりとの違いに愕然とした。食料自給政策を完全否定しているイギリスとの違いともあわせて、日本の農業がおかれている哀れな状況に暗澹たる思いさえ感じた。 この問題に対して取り組む著者の真摯な姿勢が伝わってくるし、遠慮なく率直な主張を表明する態度にも感慨を受けた。これまで、食料安全保障は必要だろうと思っていた、自らの無知を恥じたことを含め、いろいろな意味で刺激の多い内容だった。 ・厚生労働省による実際の摂取量は1904カロリーを分母にすれば、カロリーベースの自給率は54%(2008年) ・野菜の重量換算の自給率は80%以上。 ・生産額ベースの自給率は66%(2007年)。 ・自給率の発表は生産額ベースの方が早く、カロリーベースの自給率は牛肉・オレンジ交渉時代の1983年より始まった。 ・日本の輸入促進予算22億円より自給率向上キャンペーン費48億円の方が多い。EU全体の輸出助成金は4000億円。 ・国の減反政策に応じて転作した農家には、10アール当たり3万5000円以上が支給される。その累計は7兆円。 ・日本のエンゲル係数は23%。高関税に守られたコメと政府の価格統制された小麦の値段が高いことが大きな要因。 ・減反政策に従って田植えをしていないことを確認するために何万人の職員が水田を見て回ってきた。
日本は工業立国ではあるけれど、農業人口は少なくて食料自給率は低く、戦争がない平和な世界だから良いものの、また、製造業がお金を稼いでいる内は良いけれど、ひとたび危機がくれば日本国民は飢え死にしてしまう、というのが先週までの私の認識でした。 実際、この趣旨で書かれている本は多くあると思います。ところ...続きを読むがこの本を読んで具体的な数値を示されて、「そうではない」と確信しました。 実は、これと同じ内容を今までにただ一人「日下公人氏」が著作の中で言っていたのは印象的であったので覚えていますが、それについて書かれた本ではなかったので、具体的な数値も少なく、考え方を変えるまでにはいきませんでした。 この本は、そのような私にとっては久々の運命的な出会いになった本でした。この本のあ浅川氏の主張(特に彼の使用しているデータの解釈の仕方)を反論する本がでれば、是非読みたいと思っています。 以下は気になったポイントです。 ・実際の食料依存度を示す「国民一人あたりの輸入額」を比較すると、1位:英国(880ドル)、続いてドイツ(851)、フランス(722)、日本は360ドルで、米国:244ドルと大差ない(p21) ・FAO(国際連合食糧農業機関)によると、農業生産額(2005年)は、先進国のなかで米国:1775億ドルに次ぐ、826億ドルの2位、全体でも中国、アメリカ、インド、ブラジルに次いで5位、6位のフランスより上(p22) ・農水省の自給率計算では、国産品が供給するカロリーに、飼料自給率(家畜が食べる国産飼料の割合)を乗じて計算されるので、海外から輸入したエサを食べた家畜は除外、実際のカロリーベースの自給率は68%、生産額ベースは71%であるが、農水省自給率では17%となる(p30) ・野菜の重量換算自給率は80%以上だが、全供給量に占める国産カロリー比率は3%(p31) ・国策である生産額ベースの食料自給率=食料国内生産額/(国内消費額=国内生産額+輸入-輸出)は、66%であり、カロリーベース:41%比較で大きい(p33) ・日本の農家は、従来の穀物生産から所得があがる野菜、果物にシフトしている、それが海外の大豆、小麦よりも競争力のある、カロリーの低い農産物であった、輸出が少ないのは国内で儲かるから(p40) ・米は778%、こんにゃく芋には、1706%の関税をかけている(p43) ・英国政府は、自給率と食料安全保障を混同するのは見当違い、人工的に向上させようとすると、農業の産業化、持続性等に問題が起きるとしている(p44) ・畜産農家が輸入トウモロコシを飼料として使う理由は、日本飼料に比べて安くて質が良いから、価格高騰しても輸入トウモロコシは、キロ30円程度、国産飼料米はコストのみで6倍の200円、差額は補助金(p63) ・日本のコンバイン台数は、97万台で、米国の41万、中国の40万台と比較しても1位、トラクター:191万台も米国につぐ2位、農地面積当りのエネルギー投入量は世界一、これは作業効率の悪い擬似農家が多いことも意味する(p69) ・2兆円弱の国産穀物市場に、所得保障:1.4兆円を入れると、補償されない野菜などの成長市場(野菜:2.3、果樹:0.76、花:0.4兆の合計4兆円)に歪を与える(p75) ・民主党案では、補償は生産コストに対して行われ、日本で小麦を生産する際の平均コスト(1ヘクタール:60万円)で、売値は6万円、差額の54万円を補償するもの(p79) ・米穀配給手帳は1981年に廃止されるまで、国民はそれがなければコメを買うことができなかった(p93) ・農水省の天下り団体「農畜産産業振興機構」は、バター輸入の独占業務をして、一次(35%)+二次(29.8+179円)税率を払った上で、キロ:806円の輸入差益(マークアップ)を上乗せさせらている、国際価格500円/kgのバターを購入すると、最終的には2000円程度になる(p100) ・同機構は、輸入するバターの数量、時期について決める権限を持っているので、必要な時期に輸入ができないのでバターが高くなった(p101) ・1960年にはカロリーベース自給率は79%、2005年には40%に半減、ただし4700万トンから5000万トンへと増加(p115) ・生産性の向上は、経営耕作面積の拡大(1950年には815戸だった5ha以上の農家数は、現在は5万戸)、1ha未満の農家数は同期比で5分の1以下(p118) ・農業大国(過去30年で750%輸出増加)のオランダは、自給率は72%から53%へ減少(日本は53%から40%)した、ただしこの自給率計算法は日本農水省の発明(p172)
農業に関してド素人の自分には、あまりにも衝撃的。1ページも目を離すことができない。自給率というもののデタラメさ、農水省による農業の統制経済化、天下りのためのいらない仕事の創出等々、年金未納問題発覚時の社会保険庁に匹敵するダメさ加減。経済政策、金融政策の場面でもおなじみの官僚の無謬性という、丸山眞男...続きを読むが半世紀前に論じたことがここでも顔をだし、おなじみのキャリア官僚の無能さが農業の現場ではアクセル全開だ。 年金問題の時に厚生族の議員達に対しても思ったけど、自民党の農水族という連中は、一体なにをやっていたのだろう。ここまで酷い状態を放置していたというのは連中のガバナンス能力が皆無であることを示している。
政府や農水省のプロパガンダとして掲げられることの多い、食料自給率はまさかの意味のない数値だったという、とんでもない暴露から始まる本作。 当たり前と言えば当たり前だが、国内産業保護のため、農作物に対して高い関税を掛けつつ、国内の農家を補助金漬けにする政策により、日本の農業は危機に瀕している。 資産...続きを読む管理と同じで、農作物の供給源も分散していることが望ましい=国内自給率を高めても安全とは言えない。 また自由貿易、自由競争を促進し、市場の原理を適用することで、生産性が高まっていくはずであるが、日本の農業は保護されすぎて鈍っている。 経済原理からすれば至極当たり前だが、なぜか農業に対してはノスタルジーなのか、思考停止になり、将来の食糧確保が不安だから!という謎ロジックで無茶苦茶な施策がまかり通っている。 自分の頭の中の既成概念を揺さぶられる良い本。
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日本は世界5位の農業大国 大嘘だらけの食料自給率
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浅川芳裕
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