中條ていのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
映画を先に観てしまった、後からの読書。
大体本の方がよかったー、となるが、コレは映画も良かったかも。映画の方が泣ける。
小説は5つの短編がゆくる繋がり最後の蔓草で全てが重なり、アイミタガイ/相身互い
アイミタガイという言葉を知ってて見るのと、知らずに観るのの違いかとは思った…初めましての衝撃が強かったのかも。
受験に落ちた少年の話からキーホルダーが繋がり、自転車を直してもらった店からおばあちゃんに繋がり、最初の梓のことをずーっと好きでいてくれる、心が澄んでいる、澄人。
圭吾とはモンキーの絵本で繋がる。一つ一つつながる手法はよくある展開だから、知らずに読んだら感動ものかな。
映画はそれをうま〜く繋げていて、多少違う人物もいるが、話をわかりやすくまとめるためには必要な気がしたから、映画も良かった。
どちらも面白かった。
間違って覚えていた漢字や読み間違いもこの本で訂正できた!
アイミタガイ、貸し借りっていうか、恩に着せようっていう浅ましい言葉じゃないわねぇ。もっと広い視野での助け合い
誰からも何もしてもらわない人っているのかしら。この世のすべてが見通せてる人なんていない、知らないだけで、いろんな助け合いや思いがめぐって、きっと自分のところにも届いているのよ。 p. 256〜
袖触り合うも多生の縁 とは…多少だと信じていた、同時刻に居合わせる、ちょっとくらいの縁だと、多生が、前世からの結びつきをさす言葉だと教わってぞっとした。 p. 21
丁字路がある… p. 64
築は古きけれど、こういう家のことを普請/ふしんがよいというのだろう。贅沢すぎるほどの造りではないのに、這いつくばって掃除をしていると、新建材のわが家とはちがい、隅の隅までぴしっとして、床いたの一枚にしても拭いて研けば木の艶が光り出す。手間はかかるけれど、掃除をしたという手応えは爽快だった。
p. 111
漢は不埒になりやすいからまじめが肝心。女は気性が強くなりやすいから努めてやさしくってね。それが男と女の心がけだわね p. 258
「なにげない顔で訪れて、小さく私の扉を叩いたものを、直感でなくてどう見分けられましたでしょうかってね」 p. 263
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Posted by ブクログ
ネタバレ短編集だけど少し繋がっているところもある話。
最後の話まで読んで、タイトルの意味はこういうことかぁ、と分かった。読み終えた時に感じるのは全体の優しい繋がりだった。とりあえず最初の彼の話を読み返したくなった。
各話で出てくる人たちには、それぞれの持つ悲しみや寂しい、悔しい感情があって、でも少し希望みたいなものも見れて、じんわり心が動いた。もちろん、当の本人たちは、自分の行いが知らない人の何かに少し影響してるだなんて思ってもないけど、皆少しだけ、上向きになっている感じが、なんかいいな、現実にもそういう事があるかも知れないなぁ、と思えた。
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Posted by ブクログ
何の予備知識もなく映画を観て、とても良かったので原作を、と普段の逆のパターン。
5つの連作短編の本作でも気づいてないところでの人と人とのつながりがあったが、映画の脚本はそれを見事に組み替えて、より強いものに仕上げていた。叶海と両親とサンシャインハウスの章はそのまんま映画に取り込まれていて、思い出して泣けた。梓と叶海をつなげたことで、全部がひとつに繋がった感があって、映画の脚本に軍配を上げたい。小学6年生の中学受験の章は、映画では取り上げられなかったけれども、独立した話としても良かった。ひったくられたおばさんがあのお母さんで、自転車屋さんや栄光中学に合格した子らが最後の章に少し出てくるぐらい。 -
Posted by ブクログ
不登校少女・イオが、盗まれた自転車を引き取りに行った商店街事務所(念力研究所)で、中年男・オショさんと引き取りの署名を書いてくれとのやりとりをしている最中に11歳の少年・カオルが、弟がどこで死んだのか知りたいとやってくる。
念力でどうなるものでもなく…話を聞いてみるとなかなかの訳ありで。
弟が最後に暮らしていた廃屋へ3人で行くことになる。
謎なオショさんだが、子ども相手にもなかなか刺さることを言う。
廃屋で見つけたものは物だけではなく、見えないけれど心に刺さるものだったのだろう。
大人になったカオルが、オショさんに会いにいきイオの現在を知ることもできたのだが、それ以上にその場所で出会ったリリコと小箱の謎。
真実がわかったとき驚きとその奇跡になんだか念力研究所のオショさんが凄いのか?とさえ思ってしまった。
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Posted by ブクログ
黒木華さん主演で映画化されるとのことで、偶々その予告編を目にしたご縁で、原作の本書を手に取りました。
こちらは五話の短編が収録されておりまして、一見それぞれ独立した話かと思いきや、二話目、三話目と読み進めていくと、実はそれぞれがちょっとずつリンクし合っていることに気付きます。
正直、ちょっと展開が地味だなー・・と思って読んだ第一話「定刻の王」が、第三話「夏の終わり」で思わぬ繋がりを見せてきて、これには心震えちゃいました。
なので、もし一話目だけ読んで“なんかイマイチかも・・・?”と、思いそうになったあなた!(←誰?)“とりま、三話目まで読んでみて!”と、言いたいですw。
個人的に好きだったのは、娘さんを亡くしてしまった夫婦と生前に彼女が関わっていた児童施設との縁を描いた前出の第三話「夏の終わり」と、塾の仲間の中で自分だけ中学受験に失敗してしまった男の子を描いた第四話「ハートブレイク・ライダー」ですね。
各話に登場するキャラが、別の話で思わぬ関わり方を見せてくるのも面白くて、それを見つける楽しさも味わえます。
で、タイトルにもなっている「相見互い」というのが、本書の根底にあるテーマともいえる訳でして。
それは、第五話「蔓草」に登場するおばあちゃんの
「・・知らないだけで、いろんな助け合いや思いが巡って、きっと自分のところにも届いている・・」
という台詞にもあるように、人と人とのちょっとした出会いが知らず知らず誰かに影響を与えているかもしれない・・そんな素敵な繋がりが描かれた、読んだ後は優しい気持ちになれる一冊でございます。
何となくですが、小野寺史宜さんの『奇跡集』を彷彿とさせるかも・・と思いました(私見)。
因みに、映画は11月に公開予定とのこと。
内容は映画版にアレンジされている印象ですが、黒木華さんが主題歌も歌われていることもあって、こちらはこちらで素敵な仕上がりになっていそうですね~。