中條ていのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
映画化や撮影場所の紹介で知り興味を持ち読む。
期待以上。黒木華だから間違いないとは思ったけど。こんなすてきな本が11年も前に出ていなたんて。
最近よく読む青山美智子さんの感じに似ていた。心が温まり、つかながってる感じ。
読んでから映画予告を見たけどちょっと変えてあるなー。表紙を見ながら、誰がどの役かな?って想像も楽しんだ。
1.帝国の王
これはなんか軽い感じでサラッと読めたけどなんか薄い。続きを読み進めるうちに繋がりがわかり深さに気づく。
電車を乗り過ごしそうになる、いつも見かける人を起こすために本を落として気づかせていた。
2.幸福の実
ヘルパー先で出会った90歳の元ピアニストの卵をピアノを弾く機会を再度与えるきっかけにつながる話。ヘルパーでやりがいを感じていたけど愚痴を家庭で子どもにして、子どもはもやもやが溜まっていた。親からの愚痴や辛い話から子に嫌な思いがたまらないようにはしているつもりだけど。大事だし気をつけようと思った。
3.夏の終わり
カメラマンの娘を亡くした両親が娘の交流先の児童養護施設から娘のことに気付き思う話。子を亡くす話は辛い。自分のエンディングノートが始めどきかと感じた。
4.ハートブレイクライダー
中学受験に失敗した男の子が偶然自転車の接触からひったくり犯からおばさんのカバンを救う。民生委員のおばさんとの会話から復活する男の子。まだまだ今から!頑張れ。お母さんがどう思うかとか、子どもは無条件に母を思う。なぜだろうか。
5.蔓草
父親に他に子どもができ母親と住んでいたおじいちゃんおばあちゃんの家から出た主人公。本人は夏には定期的に帰省。
おじいちゃんおばあちゃんがそれができるように守ってくれていた。
いつかは孫2人を繋げよう。おばあちゃんの温かいおもいからあ願いがかなう。腹違いの2人がいい感じに思い合えた。おばあちゃんと孫娘の気持ちに泣けた。
最近は、昔書いた読書感想文みたいに筆者が伝えたかったこととは違う箇所に共感したり感銘を受ける。それでいいと思う。何か前向きになれたり、違う考えに寄り添えたり。そんなことを得ていると思う。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ5話収録。1話完結の短編集に見えるんだけど、微妙に各話が繋がってるという内容でした(カバーには「長編小説」と書かれてる)。
先に同名タイトルの映画を観ました。悲しい出来事が軸になっているんだけど、お涙頂戴というものではなく、観終わった後穏やかで清々しい気持ちになる不思議な映画でした。そこで原作があることを知り、読むに至ってます。
映画の内容と似てはいるけど、大まかな流れだけ一緒って感じ。小説版は各話に主人公がそれぞれいて、その主人公の周りの人が別のお話の主人公になっていたり、少しだけ絡んでたり。
2話めの「夏の終わり」が良かった。映画でも同じ設定だったんだけど、施設のトイレの個室で写真展示しようというくだり、理由が入所児童のためだけでなく その親に向けての意味も兼ねているというとこが印象的だった。入所に至った原因を作った親に向けてか…そこには思い至らなかったから…叶海さん…惜しい方を亡くしたもんだね。。
あと4話め「ハートブレイク・ライダー」、これだけ映画化にはなってないのだけど、このお話が今の私にはグッと来ました。ちょうどNetflixのTimeleszProjectに夢中になっているので、なんで僕が落ちてあの子が受かったんだろうと…という内容が、、切ない(;_;) 中学受験とアイドルのオーディションでは色々と違うんだけど。星野のおばさんの「せっかく落ちた」のポジティブ発言、物は考えようかとも思ったり、なかなかそうは思えないよなとも思ったりで、夜中に涙しながら思いを馳せながら読みました。夜中に読むもんじゃなかったね(*^^*) -
Posted by ブクログ
知らない者同士の思いが巡って、それぞれの心をかすかに揺らして、彼らの人生は大きく動きだす。
それは少し彩りをもって、希望をもたらす。
5つの連作短編集、老若男女の思いをひしひしと感じられた。
人との出会いがきっかけで未来は変わるんだなぁとしみじみ思う。
どれも心に沁みる良いもので、寂しさや悲しさや辛さといった感情も何かがきっかけとなり、希望をもたらしてくれる。
その何かが出会う人だということに縁というものの深さを知ることになった。
「帝国の王」〜毎朝同じ電車に乗る会社員の澄人は、乗り過ごしてしまいそうになるおっさんに…
「ハートブレイク・ライダー」〜確実だと思っていたのに中学受験に落ちた敦俊が、ひったくりにあったおばちゃんと出会って…
「幸福の実」〜失敗続きのホームヘルパー範子が行った先は、90歳のピアニスト。
「夏の終わり」〜カメラマンの娘を事故で亡くした優作のもとに届いたのは娘宛の封筒で…
「蔓草」〜9歳のときに両親が離婚し、それが傷となり結婚に踏み切れない梓が、祖母宅へ行きそこで父の再婚相手の息子と会うことで…
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Posted by ブクログ
2018.2.7
初めての作家さんやったけど、この感じ好きやなあ。さくさく一気読み。短編のようで実はつながってて。
『定刻の王』
毎日電車通勤してると、なんとなく覚える人が出てくるの分かる!おんなじ時間にみんな働きに出てるんやなあって。どこで何の仕事をしてるか勝手に想像してみたりして。
『ハートブレイク・ライダー』
中学受験って、それまで必死にやってきた小学生からするととても大きなことなんやろうな。朝早くとか遅くにでも、塾の鞄を背負った子供たちをよく見かける。ああ、なんて熾烈な闘いなんやろう。親も一緒に成長する機会なんやろうな。ここで転け方覚えなあかん、っていうおばさんのセリフが 耳に残った。
全体的にハートウォーミング。登場人物たちの名前が印象的。
アイミタガイ=相身互い、が、じわじわくる。 -
Posted by ブクログ
◾️サマリー
・お互い様、持ちつ持たれつがテーマ
・短編同士が繋がっている
・世間の狭さと温かさを感じさせる
◾️所感
『相身互い』をネットで調べて見た。
聞いたことはあるが、恥ずかしながら意味をよく理解できていなかった。
相身互いとは…
誰かを思ってした行為が巡り巡って自分に返ってきたり、見知らぬ誰かを救ったりすることを示し、「お互い様」という気持ちに近いニュアンスを持つ言葉。
私は『恩送り』という言葉が好きである。
誰かに良いことをしたら、その人が他の誰がに良いことをし、どんどん伝播していく。
それにとても近しい言葉であり、親近感を覚えた。
この小説は、5つの短編で構成されていて、それぞれに出てくる登場人物が繋がりを持っているという、よくある私の好きな構成である。
現実においても、世間は狭いなと感じる時が時折ある。
星が一つ減った理由は、ハート・ブレイク・ライダーのパートに出てくる主人公の小学6年生の樋口くん。
物分かりが良過ぎる。こういう子もいるかもしれないが、ちょっと大人びていて現実味がない感じがした。
◾️心に残った箇所
蔓草より
「でもさ、誰からもなにもしてもらわない人っているのかしら。この世のすべてが見通せてる人なんていやしないんだから、知らないだけで、いろんな助けや思いがめぐって、きっと自分のところにも届いているのよ。おばあちゃんはそう思うな」