大平一枝のレビュー一覧
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素敵な本に出会ってしまった!!
朝日新聞デジタルの『東京の台所』が好きで、以前から大平さんの書く文章が好きだったが、著作を読むのははじめて。
『はじめに』のご挨拶にあるように、きらきらした色とりどりのフルーツがぎゅうっと入っているようなフルーツサンドを思わせるエッセイがぎゅうっとつまっているエッ...続きを読むPosted by ブクログ -
ありのままの台所を訪ね歩き、取材したルポルタージュ。10年たった今回のテーマは、喪失と再生。簡単ではないテーマ。
雑誌に載っているようなおしゃれなキッチンとは違う、素のままの台所。写真と共に語られた、その台所の持ち主の生活。リアルだからこそ、心に響いた。「何もを失わずに生きている人などいない。みな...続きを読むPosted by ブクログ -
私は吃音者です。だからこそ、書中の若者たちが訴える苦悩や願望に、共感の叫びが絶えなかった。
取材をした 大平さんの、注カフェ店員の若者たちへの寄り添い方がやさしい。
老婆心ながら、 などと言っているが、それは本心からとっさの言動なのだろう。
注カフェを発起させた奥村さんもとてつもない大きなモチ...続きを読むPosted by ブクログ -
NHK「あさイチ」でこの本を知って、読みたいと思った。
「台所」を舞台に一般の人、プロの料理人など、さまざまな人の人生の一部を「喪失と再生」というテーマで書かれている。
一人一人のお話は短い章でまとめられているが、少しの写真と大平さんの文章で、心にぐいぐいと詰め寄ってくる。
読みながら、何度も泣いて...続きを読むPosted by ブクログ -
実は朝日新聞デジタルマガジンを、書籍化される前に隅々まで読んだことがあります。
食を大事にしている身としては、連載の企画時点で四つ星。
台所を糸口に始まる住みて手の物語の第三弾は、喪失と再生がテーマ。
ライターさんのインタビュー能力高し。
ヘビーなテーマに対して綺麗にまとまっていて、難産だったことが...続きを読むPosted by ブクログ -
本書は"吃音"をもつ言葉が流暢に話せないカフェ「注文に時間がかかるカフェ」の非当事者視点で書かれたルポです。
当事者ではない視点から語られる話は吃音を知らない、名前だけは知っているという方にとって伝わりやすい内容かと思います。
純粋な若者の夢を見つめる気持ち、私達が何気なく話している言葉の重みが詰...続きを読むPosted by ブクログ -
愛犬の秀太朗が亡くなって、最初に読んだ本。
喪失感は無くならないが、この本を読む事で
復帰する後押しをもらえた。
このタイミングで、ふらりと寄った本屋で陳列されて
いたのは何かの縁。
大切な本の一冊になった。Posted by ブクログ -
年齢を重ねていくと暮らし方や価値観が変わるのは自然なこと。かつての私と今の私を比べて、もう少し力を抜いて生きていってもかまわないと綴られていく。若いときは体力もあり、がむしゃらに頑張ってきたけれど、だんだんすぐには解決できないことが増えてくる年代になっていく。読み進めていく都度、そうだよね、と思うこ...続きを読むPosted by ブクログ
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この本の前に著名人を取材した本を読んでいたけれど、
この本の奥深さに、前に読んだ本が吹き飛んでしまった。
子供にたかりにくる親はドラマの中だけじゃなかった。
色々な困難があっても、それでも食べて生きてゆく人たちに励まされた。
ありきたりだけれど、今生きている時間を大事にしよう...と思った。Posted by ブクログ -
いやなんかもうびっくりするくらい泣いてしまった。最近ちょっともやっとしていたから、引き寄せたとしか思えないほど、完璧にすこんとはまってしまった。うれしかった。Posted by ブクログ
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定期的に読み返したい本です
ここ5.6年で考え方、捉え方、受け取り方がすごく変わった実感があります
その中でまだまだ思いやりが足りない部分、自分の首を絞めている部分があることに気づかせてくれますPosted by ブクログ -
2022/11/26リクエスト 3
とても良かった。
東京の台所から、筆者の本を読み始め、次の男と女の台所、で今回。
ライターとして、心の芯に訴える文章を、嫌味なく書く方。どの台所にも、語り尽くせない思いがある。
今回は全体に辛い経験の方も多かった気がするが、それさえも大平氏の筆力で、一つも無駄...続きを読むPosted by ブクログ -
様々な人々の台所の写真と共に綴られるルポルタージュ。喪失と再生がテーマとなっているように何かや誰かを失い、また歩き出していく方々のお話に涙と共に読みました。誰かと食事をともにしていくことの大切さをもう一度認識できました。Posted by ブクログ
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2021/12/04予約 1
かつてのわたし、いまのわたし。
一度決めたことを、必ずやり通さなければいけない、などと思わなくていい。
人生の積み重ねと共に、たくさんトライアンドエラーを繰り返した。それを踏まえ、無理しないで、緩やかに今の自分にフイットするよう、転がっていく。
「みんな、生きて...続きを読むPosted by ブクログ -
少し前に、Twitterのフォロワーさんの影響で読んだ本。
とても印象深かった1冊。折りに触れて読み返したい。
育児は当事者として子どもとの距離が近いうちは大変に思えるけれど、こういうエッセイの目を通してとらえると途端に素敵に思えるから不思議だ。
日常をどんなふうに切り取るか、楽しかったことだけ...続きを読むPosted by ブクログ -
昭和には、いい言葉がたくさんあった。今はネット上で殺伐とした言葉が飛び交っている。ここに書かれた本にはやんわりと、まさにもめない、考えられた、ユーモアあふれた言葉がある。著者がいうように、すぐに言葉にせずにちょっとためて、吟味して言葉を発することがもとめられる。個人的に好きなのは、「あたしに結婚申し...続きを読むPosted by ブクログ
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2024/02/11リクエスト 3
著者のことは「東京の台所」から大好きです。
この本の大きなテーマ、自分のきげんをとること。私にとっては難しい。
育児に関しての章
[がんばりを引退]
にどきっとした。育児ではないけど、自分自身がやり過ぎ、がんばり過ぎで、自滅するパターンを何度も繰り返している。頑張...続きを読むPosted by ブクログ -
派遣社員をしていた頃、一時期電話を取ってすぐの「ありがとうございます」の「あ」が出てこなくなったことがありましたが、軽い吃音だったのかな、と今でも思います。
小学校で日本語を教えていたときは、ペルールーツの男の子に吃音がありました。のんびりした性格で優しいためか、クラスでは比較的温かく見守られてい...続きを読むPosted by ブクログ -
大平一枝さんが色んなところに書いたものを集めた本。
私の会社は人数が少なくほぼ男性、ママ友は同年代か年下、出身は遠方で転職で上京したため学生の頃の友人が近くにいるわけでもなく、働く母のロールモデルがいません。
大平さんの『新米母は各駅停車でだんだん本物の母になっていく』を読んで、思い詰めなくていいん...続きを読むPosted by ブクログ -
YouTubeも見てみようと思った。吃音者が吃音のことを書いている本はあるが、非吃音者が吃音のことを書いているということが、啓蒙につながると思う。実名を出してインタビューに答えている参加者の方々に敬意を表したい。Posted by ブクログ