大平一枝のレビュー一覧

  • それでも食べて生きてゆく 東京の台所

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    2022/11/26リクエスト 3

    とても良かった。

    東京の台所から、筆者の本を読み始め、次の男と女の台所、で今回。
    ライターとして、心の芯に訴える文章を、嫌味なく書く方。どの台所にも、語り尽くせない思いがある。
    今回は全体に辛い経験の方も多かった気がするが、それさえも大平氏の筆力で、一つも無駄なことはない、と描かれている。
    そして、最後にこの仕事を初めて何年か経った頃、慣れから、経験にあぐらをかき、なんとなーくこう書けばまとまるだろう、と感じていた時期もあった。
    と、素直に書かれているところに好感を抱いた。
    誰も、こんなこと書かなくっても気づかない。
    それをわざわざ文章にする、ということ

    0
    2022年12月23日
  • それでも食べて生きてゆく 東京の台所

    Posted by ブクログ

    様々な人々の台所の写真と共に綴られるルポルタージュ。喪失と再生がテーマとなっているように何かや誰かを失い、また歩き出していく方々のお話に涙と共に読みました。誰かと食事をともにしていくことの大切さをもう一度認識できました。

    0
    2022年11月25日
  • ただしい暮らし、なんてなかった。

    Posted by ブクログ

    2021/12/04予約 1

    かつてのわたし、いまのわたし。
    一度決めたことを、必ずやり通さなければいけない、などと思わなくていい。
    人生の積み重ねと共に、たくさんトライアンドエラーを繰り返した。それを踏まえ、無理しないで、緩やかに今の自分にフイットするよう、転がっていく。

    「みんな、生きている途中だ。自分にフィットする暮らしのありようを求めて石のように
    どんどん転がっていけばいいと思う。変わることをとめずに。」

    P17
    かつて
    誰からも好かれたい、誤解はすぐ解きたい

    こじれたものは待つほうがうまく行く

    P27
    かつて
    問題はできるだけ早く解決が良いと信じていた

    できるだけ

    0
    2022年01月07日
  • 新米母は各駅停車でだんだん本物の母になっていく

    Posted by ブクログ

    少し前に、Twitterのフォロワーさんの影響で読んだ本。
    とても印象深かった1冊。折りに触れて読み返したい。

    育児は当事者として子どもとの距離が近いうちは大変に思えるけれど、こういうエッセイの目を通してとらえると途端に素敵に思えるから不思議だ。

    日常をどんなふうに切り取るか、楽しかったことだけではなく苦労したことも、どのような言葉で表現するか。
    振り返るきっかけにもなった。

    子どもの成長はこの1年間でさえあっというまだった。言葉にしていったり、記録していかないと流れるように日々が過ぎてしまう。
    もちろんそうやって過ぎる日々も愛おしいのだけど。私もその時々の気持ちを残すことを大切にしてい

    0
    2019年05月27日
  • 昭和式もめない会話帖

    Posted by ブクログ

    昭和には、いい言葉がたくさんあった。今はネット上で殺伐とした言葉が飛び交っている。ここに書かれた本にはやんわりと、まさにもめない、考えられた、ユーモアあふれた言葉がある。著者がいうように、すぐに言葉にせずにちょっとためて、吟味して言葉を発することがもとめられる。個人的に好きなのは、「あたしに結婚申し込むなんてそそっかしい方ね、あなた」。

    0
    2018年06月19日
  • 台所が教えてくれたこと

    Posted by ブクログ

    一万円選書で選んでいただいた、台所や料理にまつわるエッセイ集。

    大平さんのことは知らなかったが、私の母ぐらいの年齢の方で、台所仕事について優しく教えてもらっているような、また友人からこれいいよと勧められているような気分になりながら読んだ。

    全然気取っていなくて自然体なのにおしゃれだし、特にもてなしに関しては「こんな風にできたら素敵だな!」と憧れてしまうようなエピソードも多々あり、ワクワクしながら読んだ。
    イワキの保存容器やキャベピィなど、同じの使ってる〜と嬉しくなったりも。

    今すぐ実践できることばかりではないが、真似したいことがたくさん。
    ただ、本書の中でも何度も述べられていた通り、その

    0
    2025年11月27日
  • 台所が教えてくれたこと

    Posted by ブクログ

    この歳になっても朝が弱く、NHK「あさイチ」も放送後の配信で見ることが多いのですが、今日読み終えたエッセイの著者、大平一枝さんのことは、私がよく利用する通販サイト「北欧、暮らしの道具店」に寄稿されているエッセイで初めて知りました。

    本作には料理法も数多く出てきますが、それよりも台所と料理、そして料理をする人に焦点が当てられているエッセイです。

    私もこの年齢になっても料理は苦手です。仕事と子育てを両立していた頃は、料理はもっぱら早く、家族に男手が3人いるので質より量、そして酒の肴にもなるものを主体に作ってきました。

    現在は老夫婦二人暮らしとなり、健康診断で色々な箇所に引っかかるようになって

    0
    2025年11月18日
  • 人生フルーツサンド~自分のきげんのつくろいかた

    Posted by ブクログ

    たまたま見かけて読んだけど、はっとなるようなことが多くて心が澄んだ気がする。
    絶賛こそだて真っ最中でバタバタしがちな私には、人生の先輩として参考にしたいことがたくさんあった。
    中でも、「流れる時間の質で、日々の充実度は変わる。」は本当にそうだなって思った。毎日ずっと生き急いでる感じがずっとあって全てなくすのは無理だとしても子供のため自分のためにも一日のうち少しでもゆったり過ごす時間を持ちたいなと思った。

    0
    2025年11月17日
  • 見えなくても、きこえなくても。

    Posted by ブクログ

    見えない、聞こえない、という障害の有無は関係なく、連れ添う夫婦とはなんなのか、を示してくれている気がする。ところどころはさまれる写真のなかで、沖縄に住む息子さんとの写真が心に残る。

    0
    2025年10月19日
  • ふたたび歩き出すとき 東京の台所

    Posted by ブクログ

    ちょっと重く感じたりもするけれど、人生とか生きるとかその人自身とかそういうことが詰まっている。
    一篇ずつは長くないのでポツポツ読めてよかった。

    0
    2025年10月19日
  • 台所が教えてくれたこと

    Posted by ブクログ

    台所には人の人生が出る。数多くの人の台所を取材し、そこにある人生をルポルタージュとして発信してきた著者。その著者自身の台所に関するエピソードがまとめられた一冊。これまで様々な媒体で書かれてきたエッセイがまとめられているので、時代も様々。新婚の頃、独立してがむしゃらに働いていた頃、子育てしながら子供の体のこと、それでいて効率も求めていた頃、子育てが終わり、これでなきゃを手放して日々の台所の営みを緩やかに楽しんでいる姿。
    こんな感じで自分も食に対して、失敗もしながら自分なりの折り合い方を見つけて歳をかさねていきたいと思える一冊でした。

    0
    2025年10月15日
  • そこに定食屋があるかぎり

    Posted by ブクログ

    国を挙げてのオリンピックに翻弄された定食屋さんの話が胸に響いた。こうも簡単に、都合のいいように壊してしまうことが悲しかった。

    0
    2025年08月21日
  • 注文に時間がかかるカフェ たとえば「あ行」が苦手な君に

    Posted by ブクログ

     学校に勤務していますが、本当にここまで吃音への理解がなくその子を追い詰めるような現場はあってはいけない。どれほど子供達の心に傷をつけ、その傷は大人になっても降りかかる。
     注カフェで同じ悩みを抱える人同士が支え合ったり接客ができるって素晴らしい。こうした成功体験をつめて社会参加ができる場を自らの体験を元に増やしていけるってすごいことだと思う。

    0
    2025年08月02日
  • 注文に時間がかかるカフェ たとえば「あ行」が苦手な君に

    Posted by ブクログ

    吃音のあるスタッフが運営する1dayカフェを取材した一冊。吃音についてはなんとなく知っていたつもりだったけれど、人によって発音しにくい行が異なっていたり、言いにくい言葉を避けて別の表現に言い換えて話していることがある、というのは初めて知った。また、「話の続きを先回りせずに、最後まで聞いてほしい」という人もいれば、逆に「言いたいことを察して先に言ってほしい」と感じる人もいるなど、対応の仕方が一人ひとり違うというのも盲点だった。つい言ってしまいがちな「ゆっくりでいいよ」や「落ち着いて」といった声かけも、本人にとってはかえってプレッシャーになることがあると知れたのも、大きな気づきだった。
    著者の大平

    0
    2025年08月01日
  • それでも食べて生きてゆく 東京の台所

    Posted by ブクログ

    なんの考えもなしに読み始めてたら、なんだか重い。正面から読むことがつらくなってくる。なんでつらい話が続くのだろう、と思っていたら、テーマが「喪失と再生」だった。喪失のなかには生活があり、再生は生活とともにある。生活の場である台所の役割は大きい。

    0
    2025年07月19日
  • ただしい暮らし、なんてなかった。

    Posted by ブクログ

    久しぶりに良い本を読みました。お母さんやお義父さんとのエピソードに涙が出ました。
    子育ての思い出も多く、珪藻土の壁に人参を投げつけた話とかすごかった(汗)。

    0
    2025年07月17日
  • 食べて笑って時々泣いて 東京の台所(1)

    Posted by ブクログ

    東京の台所、文庫本で持っていて、
    とても好きな感じだったから、
    コミックも期待してました…!!!

    何だかアッサリしてる感じがしたけど、
    これはこれで嫌いじゃない!
    楽しめましたー!

    続きが気になるやつです…
    また集めるコミック増えちゃった…

    0
    2025年07月14日
  • それでも食べて生きてゆく 東京の台所

    Posted by ブクログ

    このシリーズは割合好きでよく読んでいますね…! 社畜死ね!!

    ヽ(・ω・)/ズコー

    コロナ禍ということもあり、なんだか全体的に低調と言いますか、鬱っぽいエピソードが多かったような…あと若い層でも離婚って居ますね! それも結婚してからまだ一年ちょっとで離婚とか…そういうケースもあるのかなぁ? とか思いましたとも…社畜死ね!!

    ヽ(・ω・)/ズコー

    僕の知り合いでコロナで亡くなったとか、そういう人はいないんですけれども、世の中を見渡してみれば…というか、この本を通して思うことは人っチューのはこの瞬間もどこかで亡くなっているのだということ…巻末で著者はこの本を喪失と再生がテーマだとか? 

    0
    2025年07月01日
  • ただしい暮らし、なんてなかった。

    Posted by ブクログ

    大平一枝さんの書く文章が好きだ。
    朝日新聞デジタルマガジン『東京の台所』で彼女を知った。
    彼女の文章は紙で読みたいと思った。
    どうして好きなんだろうなぁ。

    このエッセイを読んで、自分ごとと置き換え、
    かつての私といまの私、時を経て経験を積み年齢を重ねたことより、変わってきた自分を見つめ直すことができるような気がする。私にはまだ答えがでていないけれど少しだけ先輩の彼女のお話を伺ってまた新たな私に出会うことができた。

    印象的だったことばMEMO
    ・多摩美術大学「在宅性の君たちへ」
    『今』を精一杯生きよ。自らの命を守れ。愛する人の命を守れ。そして生きるための想像力をしぼり出せ。

    ・”ていねい”

    0
    2025年06月26日
  • 注文に時間がかかるカフェ たとえば「あ行」が苦手な君に

    Posted by ブクログ

    いままで近くに吃音の方に気が付かなかったのでこんなに苦しものだとは。
    子供の頃はみんなと違うことにとても排除されている感情に襲われる
    学校側の教育がなされずにみんな教師になってしまうのか

    ちょうど今日のニュースでも教師が吃音の生徒に対してイジメのような扱いをした、と伝えられた
    また、吃音をもつ親の対応もあまり進んでいないことを知った

    0
    2025年06月05日