J・K・ユイスマンスのレビュー一覧

  • さかしま

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    それこそ澁澤龍彦などの頽廃的・耽美的な世界観にはまっていた時分に買い、積読し、数年が過ぎ、そういう関心の薄らいだいまになってようやく読んだので、そうか……としか思えず、半分ほど読んで辞めてしまった。

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    2022年05月03日
  • さかしま

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    退廃的、厭世的。自分で作り上げた孤独の世界。薄暗さの中に翳った金属や宝石などの鈍い輝きが見えてくるような描写だった。
    文学的な知識はなかったのでよくわからないところは多かったが、ルドンやギュスターブ・モローなどの画家の作品は知っていたので、その部分は世界観が映像でイメージできた。
    亀の話は嫌な記憶として残りそう。なんとも不思議な読後感。 

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    2021年12月15日
  • さかしま

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    ひょ、評価に困るなあー!
    作品としては、数十年後にまた読みたいような面白さがあるのだけど、個人的な好みからは少し離れているので。

    ブルジョワが徹底的に引きこもり、徹底的に自分の好きなものだけ摂取して生きていこうとする話。
    文學、音楽、絵画など、それはもう偏愛に次ぐ偏愛を綴ってゆく。それらの作品が分かればこのアイロニーも分かっただろうに、と少し残念。知らないからこそ、偏屈なおっさんが延々と文句や皮肉をひりだしているようにしか見えないからね。
    ここに出てくるものを全て知ってからまた読みたいような気がした。
    ドリアン・グレイに出てきたので余計にそう思うのかもしれない。彼が影響を受けた世界観として。

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    2017年06月01日
  • さかしま

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    デ・ゼッサント!デカダンスの聖書らしいけど。ある程度素養がないと理解できないんだろうな。比喩とか、修飾が冗長に感じる。ここがいい所なのかもしれないけど。自分には難しい。でも、引きこもりたい気持ちはわかる。引きこもったら、部屋を快適にしたいよね、やっぱり。

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    2012年01月28日
  • さかしま

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    990夜

    ここには、デカダンスの光学、装飾学、精神病理学などに関する百科全書的な網羅があり、生活を期待せぬ生活、不安に自足した魂、想像力と幻覚のあいだを往復運動する精神が不思議な夜の花の開花のごとくに見いだされる、(埴谷雄高)

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    2017年09月03日
  • さかしま

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    デカダンスの聖書ということだが、要するに元祖ひきこもり小説という趣き。
    確かにデカダンを感じさせるんだけど、ヨーロッパのキリスト教事情に明るくないと完全にその思想を理解するのは難しいと思う。
    だから少し置き去りにされた部分があるかも。
    何だか小説というよりも文芸評論的な章もいくつかあったし(それらの作品に興味を湧かせるところは流石だが)。
    でもこういう内省的に沈んでいくタイプの小説は基本的に好きだ。
    それは自分がそういう人間だから(笑)。
    固い文体なんだけどサクサクと読める。
    澁澤龍彦が一番気に入ってる翻訳らしいが、その通りだと思った。

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    2009年10月04日
  • さかしま

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    澁澤龍彦!わかんねぇーけどスゴイ!僕の所有している書籍は昭和59年光風社出版発行のモノ。装丁もすばらしい。この写真とは異ります。

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    2009年10月04日