大下英治のレビュー一覧
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ネタバレ
こちらも、歳の近い常連さんと
昭和話で盛り上がった時に
「戦後、渋谷の街を仕切ってた
愚連隊の親分で
その後、俳優に転身したのが
安藤昇で、男前だったんだよー」と
教えてもらってから、興味津々
丁度、田中角栄関連本を読み終えたばかりだったので
ココは一つ、昭和括りでいこうかと 笑
安藤昇 2015年12月16日 没 享年89歳
翌年の2月28日に
青山葬儀場で執り行われた「お別れの会」に集まったのは
錚々たる面々だったという
故人とは、取材と酒を通じて
38年来の付き合いだったという著者が
昭和の異端児である
安藤昇のルーツから、晩年までを
丁寧に描いている
芸者をしていた、父方の祖母から始まり
道楽者を絵に描いたような、祖父
同じく、道楽者だった
母方の祖父は、発明の才能があり
ニューヨークにまで支店を出すような実業家だった
その反動か、父は実直なエリートサラリーマン
唯一、俳句の趣味があり
同人誌まで出していた
文学的才能と、破天荒な素質
自由な発想力、激しい気質などなどは
見事に隔世遺伝であるようだ
激しい気質は、早くも幼稚園時代に開花している
兎に角、喧嘩の毎日
高校も退学となり、少年院へ
早く少年院を出たかった安藤は
予科練に願書を出して、航空隊に試験を受けに行き、合格
三重海軍航空隊に入隊する
上官から、不条理な暴行を受けるも
逆にナイフで切りつけるという…
その後、悪名高き「伏龍隊」に志願するが
訓練中に終戦を迎える
予科練卒特典で、法政大学に進学
殆ど通うコトなく、新宿、銀座、渋谷を彷徨き
腕試し三昧
ファッショナブルで二枚目
喧嘩も強く、女にモテる上に
面倒見も良かった安藤の周りには
みるみる人が集まった
渋谷に「東興業」を設立
不動産や興行をしている傍らで
賭博の開帳も始めたが
あくまで、暴力団ではなく
愚連隊「安藤組」の誕生だ
背広の着用を推奨し
高価だったスポーツカーを乗り回す
刺青や指詰めを禁止したことで
若者達から、絶大な支持を得る
そんな安藤を一躍有名にしたのが
横井英樹襲撃事件
35日の逃亡生活の末
殺人未遂罪で逮捕され
その間に弱体化した安藤組は
安藤の出所と共に解散となった
元銀幕女優で、作詞家でもあった
山口洋子を始めとする、愛人の家を
転々とする逃亡生活は
後に、「血と掟」という自叙伝を出版
自ら主演し、映画化された
その後、数々のヤクザ映画に出演し
主題歌も歌い
Vシネの出演
プロデュースも手がけるようになる
型破りな生き方をしてきた割には
意外に長生きだったなぁーというのが
率直な感想だ
晩年は、腎臓を患って
透析しながらだったようだが…
冒頭の「お別れ会」での弔辞が
なかなか印象深い
安藤はよく
武道などで、よく言われている
「心・技・体」を文字って
「信・義・耐」と言っていたと
信用の「信」
義理の「義」
忍耐の「耐」
その人物が、信用に値するかどうか
義理は、恩返しのこと
忍耐は、特に攻める時の忍耐
なかなか上手いことを言うねぇー
正直、読み始めた時は
著者の思入れが強すぎて
若干、閉口気味だったけど…
余りの破天荒振りに
戦後のドサクサで、こんな人が現れたら
そりゃー神格化するよなぁーと
妙に納得したりして 笑
まさに、時代の申し子
ピッタリハマったんだなぁーと
現代だったら、完全にアウトな人なだけに
昭和の豪傑は、ホント面白い
#安藤昇
#昭和の豪傑
#愚連隊
#指詰め刺青禁止
#ガチ893俳優
#型破り過ぎる人生
#横井英樹襲撃事件
#Vシネプロデュースまでしてる
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ジャイアンはいかにしてジャイアンになれたのか?との興味で本書を手に取りました。讀賣新聞のオーナーではないのに、サラリーマン社長なのに、まさに専横パワーを振りかざす謎の老人、ナベツネ。自覚的に悪役を演じているのではないか、と思えるほどの憎々しさの内側は哲学の人であり、教養の人であり、努力の人であり、友情の人であり、愛の人でした。おどろき!友人への弔辞や妻とのエピソードには心震えます。そう、暴走老人ナベツネは、実は純粋少年ナベツネだったのだ、と思いました。まだ存命の人物であり、評価すべきタイミングではないと思いますが、ちょっとイメージが変わりました。ジャイアンはジャイアンになろうとしてシンプルにシンプルに生きようとしているのだと感じました。その背骨にあるのは政治記者魂。主人公以外にもクセのある人物が暴れまくりで、本書は日本の戦後史サーガでもあると思いました。
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政治とは生活である
大平正芳 田中とは、絶対に一対一で会ってはいかん、あいつは、人間じゃない。霊能師だ。一対一で会うと、必ずあいつのいうことを聞かされてしまう。必ず複数で行け
末ついに海となるべき山水も、しばし木の葉の下をくぐるなり 苦労してがんばってこい。そうすれば夢が叶うという意味
君達ね、自分の置かれている立場を有難てェことだと思わんとダメですよ。寝言を言ったり不満ばかり言っている奴は、人生終わるまで不満を抱き続ける人間になるぞ。社会が悪い、政治が悪いなんて言って、いったい何があるんだ。人に貢献できるようになってから言うべきじゃ。
初めに結論を言え。理由は3つに限定しろ。世の中、3つほどの理由を挙げれば、大方の説明はつく
自分が田中角栄である。ご存知のように、わたしは高等小学校卒業。諸君は全国から集った秀才で、金融財政の専門家だ。しかし、刺のある門松は、諸君よりいささか多くくぐってきている
しかし、今日から諸君と一緒に仕事をすることになるのだが、わたしは、できることはやる、出来ないことは約束しない。これから、一緒に仕事をするには、お互いをよく理解することだ。今日から、大臣室の扉は常に開けておくから、我と思わんものは誰でも訪ねてきてくれ。上司の許可はいらない。仕事は諸君が思うように、思い切ってやってくれ、しかし、すべての責任は、この田中角栄が負う。以上 大蔵大臣就任したばかりの挨拶
老人は過去に生き、若者は未来に生きる
第一は、できるだけ敵を減らしていくこと。世の中は嫉妬とソロバンだ。インテリほどヤキモチが多い。人は自らの損得で動くということだ。第二は、自分に少しでも好意を持った広い中間層を握ること。第三は、人間の機微、人情の機微を知ることだ。
人の喜び事は特に励ましてやる必要はない。本人が幸せなんだから。むしろ苦境、悲しみの最中にあるとき、力になってやるべき。
私はメシも仕事も早い。一生の間、理想を追っても結論を見いだせないうような生き方はキライだ。すべてのことにタイムリミットを置いて、可能な限りの努力をするタイプなんだ
田中54歳と2ヶ月で新総裁
政治家にオールオアナッシングというのはない。まず最善手を指し、次善、三善の策を考えることだ
世の中には、他人様の噂話、伝聞をいつもポケットにいれ、それを放出することで一日の生活が回っているアホがいる。自分の言葉がないことは寂しいことである
世の中は白と黒ばかりではない。敵と味方ばかりでもない。その真中にグレーゾーンがありこれが一番広い。そこを取り決めなくてどうする。天下というものは、このグレーゾーンを味方につけなければ決して取れない。真理は常に中間にありだ
田中は、後藤田に肩入れして、結局何も特にならなかった。損ばかりである
苦労人は、心から信頼する子分あるいは後継者を作らないばかりか、育てようともしない
賢者は聞き、愚者は語る
日本社会は義理、因縁、情実、不公正が複雑に入り混じった嫉妬の大海である。何とはなしに位階、序列が決まっている大中小の車座集団だ。跳ねっ返りは排除される。分相応に目立たず万事控えめ、その職分を誠実にこなしていれば登竜門が開く
田中角栄の一番の罪は、後継者を作らなかったことだ