服部正也のレビュー一覧
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めちゃくちゃよかった〜。リアルなろうとか言われてるのを見かけたので、どんなもんやね?と軽い気持ちで手に取ったけど、知性と自負を感じる文章にクラクラした!(そういう点では全然"なろう"らしくはない)
文体は読みやすく、時にユーモアがあり、正しく自信がある人にしかできない「他者に悪い評価下すこと」を惧れずやってのけ、一方で驕りを排除しようと己を律する態度に好感。
寡聞にして知らなかったのだが、当時の日本では「さん」より「君」をよりオフィシャルな敬称として使用するものらしく、本文でもほぼ全ての男の敬称が「君」でなんか良かった。
人間愛や自分がなんとかせねばという使命感・自負の -
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約50年も前のお仕事について書かれた本ではあるが、情報あふれるこの時代に示唆的な内容であると感じた。
著者の方は、日本中央銀行で約20年、その後も国際的金融機関で輝かしいキャリアを積まれた方だが、人から聞いた話を鵜呑みにせず、ヨレヨレのランニングシャツを着たようなアフリカ小国の名もなき一般人とも直接お話をされる方であったようだ。ご本人の卓越した経験、スキルの力もあるだろうが、結果的に今まで誰もなし得なかった一国の経済を立て直す大仕事を成功されている。
翻って今日の日本、自分が触れている情報は信用に足るものだろうか。人から聞いた、教えてもらった情報や考え方を鵜呑みにしてはいないだろうか。そっ -
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ぃやー!
事実は小説よりも奇なり とは、よく言ったものですね!
って感じ!!
ぃやー、ノンフィクションなのに。血肉湧き踊りました。
1国を一人で(もちろん、協力者はいろいろいるので、ほんとうに一人、と言うのは語弊があるけれども)がっつり再建する、そんなドラマにあふれた1冊。
すげーっす。
この時代、手紙ですべてやり取りする時代ですよ?
そこでいきなり、ルワンダに単身渡り、一国の再建のために自身の人生をささげた彼の意気がすごい。
この時代の、ルワンダの何もなさも、すごい。
専門家の真髄を見た、って感じ。
彼ほど、良く知っていれば、本当に役にも立つよね。尊敬もされるよね。
当時の人は、政府のオ -
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先日初めて喜多川泰さんの講演会に行きました。
講演の中で必読の一冊と紹介があったので読みました。
日本は今、太平洋戦争以来の国家危機を迎えているのだと思います。
2度も国の存続が不可能と思われたところから立ち直り、発展を遂げてきた私たちの国の未来はどうなるのでしょうか。
喜多川さんはとても良い国の良い時代に生まれてきたと思うこと、伝えることの大切さを語っていました。
私には何ができるのだろう。
Although the barrier to preventing from country’s development is people, the main reason for deve -
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1965年、日本銀行員の服部(著者)は、46歳でルワンダの中央銀行総裁に突然任命される。ルワンダは遅れているアフリカ諸国のなかでも特に遅れていて、3年前にベルギーからの独立が正式に認められたばかりだ。主要産品はコーヒー(先日この本を片手に飲んでみたがとても美味しかった)だが、海から離れているため輸出入に1,800kmの陸上輸送が必要であり、この点も発展の足かせになっていた。
ルワンダの首都キガリに飛行機で降り立つとそこに空港ビルはなく、代わりに電話ボックスのような小屋が2つあった。それが検疫と入国管理の事務所だった。キガリの街は驚くほど静かでどこの家も小さく、ホテルは1軒しかない。中央銀行も