広野彩子のレビュー一覧
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昨年、話題になっていて気になっていたのだが、経営学の話しは、もうだいたいわかったという気分なので、読むのは先送りしていた。
が、一応、知識の簡単なアップデートという感じで、遅ればせながら読んでみた。
最初のほうは、ポーター、ティース、オライリー、チェスブロウ、コトラーと大御所が続く。たしかにアップデートしつづける人々ではあるが、比較的短いインタビューだし、基本は、彼らのすでにでた本や論文と大きく違う見解がでてくるわけでもなく、まあ、こんな感じかな?という印象。
で、気分を変えて、最終章の大好きなミンツバーグを先に読むと、新しいものがあるわけではないかもだけど、なるほどの超マクロな視点、骨 -
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著者である広野さんからいただいた「100歳、ずっと必要とされる人」を読み終えました。
「ずっといてほしい。福井さんが会社に来てくれるだけでいい」
そんなことを言われる人がこの世の中に何人いるんだろう。これを読んだ時、感動して涙が出ました。
「一粒の麦もし死なずば」
これは、私が小学校の時から好きな言葉です。まさか、この本に出てくるなんて思いもしませんでした。
「一粒の麦もし地に落ちて死なずば、ただ一つにてあらん、死なば多くの実を結ぶべし」
私が大学の先生を辞めて社会起業をした時、死ぬ時に幸せな人生だったと思いたいというのが一番大きな理由でした。それは自己犠牲という意味ではなくて、他人を -
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今度、これからの働き方論のような発表を二回ほどする機会ができたので、ちきりんさんの本とか色々読んでいる内に、この本に行き当たったのですが、何と私の心に一番響いたのは、この中に書かれている資本主義に関する記述の部分でした。
この本の主人公の福井福太郎さんは、大学時代にフランスのシスモンディ(*)という学者の研究をしていて、それが福井さんの生き方のバックボーンになっているのだそうです。シスモンディは、資本主義を生み出しナポレオン戦争に勝利したイギリスが、何故、経済恐慌に陥ったのかという疑問から資本主義批判に転じ、雇用者と労働者が連帯することの重要性と、経済活動における倫理的な要素の必要性を説い学者 -
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【書名】
世界最高峰の経済学教室
広野彩子
【目的】
最前線の学者がどんな理論を展開しているのか知るべく、総覧系の本が読みたくなった。
読みたくなったきっかけはファスト&スローを読んだことから、なんとなく経済学に興味をもったため。
(行動経済学だけど)
結論、興味ありそうな学者はみつかったのでOK。だが、構造的に理論が説明される本ではなく、個人的にはなじみのない学者の紹介とインタビュー本だったことから、苦行だった。。
どの学者がどんなことを言ってるか理解している人が読むと、楽しく読めるかもしれない。
【印象に残ったポイント】
・人的資本、理論は60年代にできたが日本で一般的な概念になった -
Posted by ブクログ
経済理論の解説というよりは、ダイジェスト的に経済学者と功績を紹介するのが本書。興味を持った内容を別著で深掘りしたり、自ら理解したつもりの内容の点検に向いている。極端に言えば、用語集とも言える。
ー プロスペクト理論。利益を得る場面で、それを確実に手に入れることを優先し、損失が出そうな場面では、最大限の回避を優先する行動心理
ー 選択アーキテクト。望ましい意思決定を促す方向に人をナッジするようなデザインや仕組みを作るもののこと。ナッジする仕組みが選択アーキテクチャー。
ー 初期設定を加入にし、加入しない場合、選ぶ選択をさせるオフトアウト。その逆のオプトイン
ー 全員が問題だとわかっている -
Posted by ブクログ
100歳にして電車通勤をしている現役サラリーマンを知った日経BPの記者が、その人の経歴なり考えや生活などを当人と共著で著した書である。
特に恵まれていたわけでもなく平坦でもなかった人生だが、普通の生活を過ごして生きてきたという。今なお働かせてもらっている会社は、かつての友人のつてによるものだが、この人との関係を大切にしているのが特長だ。
いまなお衰えない好奇心、たとえば宇宙のダークマターも知っているし、新聞の分からないカタカナも外来語を推測し辞書を引くそうだし、通勤という運動、などなど心身ともに無理せず、健康なのがいいのだろう。物事にこだわらない性格も大いに寄与していそうだ。
題名は、