黒野耐のレビュー一覧

  • 「戦争学」概論

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    地政学を根幹にして、ナポレオンから2度の大戦、現在の情勢について分かりやすく説明してあります。
    前半は地政学の概論、成り立ちを実際の歴史と照らし合わせながら説明されます。
    後半からは実際の戦争を地政学の観点から掘り下げ、21世紀の情勢を分析しています。
    特に著者は日本で地政学が学ばれなくなった事に警鐘を鳴らしている。国際関係で優位な立場を築き、リードしていく為に地政学を学ぶ事を説いています。

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    2009年10月04日
  • 参謀本部と陸軍大学校

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    参謀本部、陸軍大学校、とちらも名前は聞いたことあるけどよく知らないってところ。
    明治維新の勢い冷めやらぬ日清日露あたりまでは、組織の構成に不備があっても属人的な力で上手く回っていたものが、落ち着いて制度ができる頃から秀才は輩出されるんやけど大局を見る人財がいない、育てられない。簡単に歴史は繰り返すとか言うのも良くないけど、結局戦後日本も勢いのある高度成長期まで、落ち着いて来たはずなのに勢いがなくなるバブル崩壊後、いつか来た道感がもの哀しい。

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    2023年09月01日
  • 参謀本部と陸軍大学校

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    「なぜ無謀な戦争に走ったのか」がわかれば、将来「無謀な戦争に走らずに済む」わけではないような気がしてきた一冊。

    新書サイズにも関わらず、陸軍大学校と世界大戦の関係をきっちりと時系で説明できていて著者の知性というかドヤ顔が伺える。

    陸軍大学校の創立から消滅まで、敗戦の一因としての立ち位置を新書レベルで克明に書かれている。例えば学校の卒業者が受けた教育の内容が貧弱だったために、第一次大戦において陸軍は「欧州に派兵しない(したくない)」という結論に至ってしまったのだが、これが無残な結果を招くことが予想できなかったなどなど。また共産化を防ぐという目的を離れて中国大陸で戦闘を初めてしまう暴走ぶりなど

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    2018年08月26日
  • 「戦争学」概論

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    戦争を防止するためには戦争を誰よりも知らなければならないと思い読んでみました。
    地政学にはじめて触れました。
    ゲリラ戦、テロ戦には核兵器とか武力増強してもあまり意味がないことが分かりました。

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    2015年10月20日
  • 「戦争学」概論

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    政治の延長、あるいは一つの手段としての戦争。これまでに行われてきた戦略や戦術の解説は、国家の損得を中心に説明されているのでわかりやすい。

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    2011年12月19日
  • 「たられば」の日本戦争史 もし真珠湾攻撃がなかったら

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    太平洋戦争へと向かうさまざまな段階で多くの選択肢が存在したにもかかわらず、そのほぼ全てにおいて最悪の選択を行ったことが、日米開戦に必然的に繋がっていったということがよく理解できた。
    その原因のほとんどの部分を戦前の教育システムの欠陥によって指導者を育成できなかったことにある、ということにも共感できた。

    ただ、各要素にかかる分析が、浅い部分にとどまっているように感じた。もっと場面を絞って、多角的な分析をするべきだったのではないか。

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    2011年10月11日
  • 「たられば」の日本戦争史 もし真珠湾攻撃がなかったら

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    幻の選択肢で日本は変わっていた。戦争の悲劇を避けられた「たられば」を検証する。

    本書は日清戦争から太平洋戦争まで日本が取り得た選択肢を検証した本である。
    日清戦争時には北京攻略も視野に入れていたが、伊藤総理は清国政府が瓦解し交渉相手を失う事を恐れていたという。

    一番残念なのは、日露戦争後に日米共同の満鉄経営が実現しなかった事であろう。アメリカの鉄道王ハリマンと仮契約を結ぶところまでいったが、小村外相の反対により実現しなかった事である。これにより日本が警戒され、米国との摩擦が増すようになる。

    満州事変以降は、悲しいくらいの選択肢しかない。軍部の独走と指導者層の弱体化の悪弊がよく解る

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    2012年06月11日
  • 「たられば」の日本戦争史 もし真珠湾攻撃がなかったら

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    日本の近代戦争史の様々なターニングポイントにおいて、別の選択をしていたら歴史はどうなっていたか、という歴史好きには刺激的な題材。
    防衛大出身で自衛隊で戦史を研究した筆者らしく、「たられば」の前説として現実の歴史で起こった各戦争をコンパクトながらも戦術・戦略的な見地から解説しており、日本近代戦争史を俯瞰するには適した書籍といえる。

    大まかな方向性としては、日清・日露は政戦略が合致することで的確な戦争計画の遂行ができたが、それ以後は軍部の暴走と政軍トップのマネージメント能力の欠如により戦争計画すら立てられず敗北(戦争目的の未達)した、という司馬史観的な歴史観に基づいている。

    ただし「たられば」

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    2011年07月29日