酒井穣のレビュー一覧
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ネタバレ企業買収後の企業融合(Post Merger Integration:PMI)の話を書こうとしたら、ひとつの企業の中でさえ統合が失われていることに気付き、職場コミュニティーを復活させようとした本。
MBA卒らしく、様々な組織理論が登場する。まずはマレーの欲求リストとマズローの欲求ピラミッド(生理、安全、親和、自我、自己実現)を用いて、高度成長期の日本が下層欲求が満たされ夢につながる自己実現欲求を追う余裕があったのに対し、こらからの日本では安全への欲求を自己責任で満たす必要があり親和の欲求が弱体化していると分析。自己実現が声高に叫ばれる昨今だが逆に安全の欲求が満たされないというジレンマがあるのだ -
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研修のデザインではなく経験のデザイン。自発意思を持つ人材を育てる必要性(理由)、育成方法、効果測定方法についてまとめた一冊。著者の勤務先であるフリービット社の事例、図表もあり分り易くまとめられている。メモ。(1)成長とは大きくなること。能力の成長には適度な居心地の悪さが必要。誰にニーズを意識してどんな能力を高めるかという視点が必要(2)伸びる人材の共通点(高畠打撃コーチ)、素直である。好奇心旺盛である、忍耐力があり諦めない、準備を怠らない、几帳面である、気配りが出来る、夢を持ち、目標を高く設定できる、(3)意識的なアウトプット、記録をつけて経験を積むことで、何か記憶しておくべきことはないか、好
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色々とよいことが書いてある本です。たとえば、有能なリーダの条件として、ラム・チャランの「人を見る目」を紹介しているのですが、それは、
・ 自分よりも優れた人材を積極的に集めて活用する
・ タスクに対して能力が足りていない部下はためらいなく入れ替える
・ 人材間に発生する対立を予測し、見極め、解決する
というものだそうです。
確かに、そのようなリーダが成果を上げそうです。
ところで、2番目の部下の切捨ては、日本にはなじまない考え方かもしれません。
河合隼雄の本によると、父性原理に基づく西洋の近代社会では、「各人は自分の能力の程度を知り、自らの責任においてその地位を獲得してゆくこと」 -
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人材育成を任されている方、特に人事部の方をターゲットに書かれた本だと思います。
私が本書を読んだ理由は
①育成対象となる新人ビジネスマンになる上で、意識すべきことを明確にするため。
②就活生として「人材育成」を企業を選ぶ際のものさしの一つとして活用するため。
の2点でしたが、いずれも満たすことが出来ました。
「何のために育てるのか」「誰を育てるのか」「いつ育てるのか」「どうやって育てるのか」「誰が育てるのか」「教育効果をどのように測定するのか」というバランスのとれた構成になっており、人材育成について俯瞰するにはちょうどいい一冊となりました。
以下、備忘録
◆企業の存続 -
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IT企業フリービットの戦略人事部長を務める筆者の人材育成教科書。 戦略立案は経営企画、戦略の実行は戦略的人事部の責任。 旧態然とした従来の人事部とは異なる。 日本で最も人材を育成する会社と自称するだけのことはある。 個々の内容に画期的なことがある訳ではなく、よくセミナーで聞かされる内容なのだが、ひとつのまとまりとして示されると元気が出る本。
人材の現場への放置を意味したOJTの終焉
人材育成の実務は研修のデザインではなく経験のデザイン
グローバル化で平均的職務の海外アウトソース化
規律と動機付け
成功体験を積ませつつ難易度を上げていくバックワードチェイニング。
脱皮できない蛇は滅びる(ニーチェ -
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・成功を収めているビジネスパーソンを100人集めて成功の要因を聞いたとして、共通して言えることは「彼らを成功に導いた原因は決して研修ではない」という事実だ。
・北京では研究開発をできる一流大学の人材で、新卒から3年目で年収150万円、30代前後のエース級人材でも300万円程度。英語も問題なくこなす。グローバル化の中で、日中の賃金格差は平均給与300万円を下回るレベルで均衡するだろう。
・「顧客志向」の信念が経験学習の効果を左右する。
(顧客にありがとうと言われても嬉しいと感じられない、と言っている社員。強みを発揮できる視点を探してあげれば解消できるかと思ったが、伸び悩むかな。。)
・人は -
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人育てについて知りたくて読書。
退職者を卒業生と扱うのは以前在籍した外資系業でも同じだった。社員自身が自分の頭で考えて行動し会社という資産、環境を活用して自分自身の市場価値を高めていくような人作りについて述べている。今に日本は高度経済成長期の会社員とは期待されるものも求められるものが異なっていると思う。
キャリアパス、職歴は自分で切り開いくていくと必要性を感じる人材が市場価値を高めていくのだと思う。会社、組織としては自燃型人材をどう育成していくかそのための訓練、トレーニングが今後必要とされ求められると思う。
読書時間:約45分
本書はバンコクのブックオブワールドで購入しました。
(20 -
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明るい職場は「なんとなく生まれる」のではなく、「従業員一人ひとりが意識してつくりあげる」ものです。
まさに「なんとなく」読み始めて、ここまで論理立てて考え方が書かれていることに面食らった。
議論>対話>雑談
真剣すぎず自由すぎない「対話」が重要
職場 <=> 地域 コミュニティー
少子高齢化が進むと地域コミュニティーが重視される
インターネットに距離の破壊により「職場」という概念がなくなるかも。
業務支援、内省支援、精神支援
上司の仕事が業務支援だと思いがちだが、
実際には業務支援は部下の成長には結びついていないと思われ、
精神支援のほうが能力向上に紐付いている。
組織は目的を達成す -
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ネタバレよく「どうせ仕事するのならば明るい職場がいい」ということが言われますが、本書はそのレベルにとどまらず、経営層が認識すべき最重要課題として今日の日本企業が抱える問題の分析と具体的な対応策を提言しています。
「職場コミュニティ」が崩壊しつつある背景として、(1)個人の安全が脅かされる時代背景により、他人に構ってられない。(2)インターネットの普及により職場外にコミュニティが形成されてきている。(3)業績や効率性が重視されるあまり非公式コミュニケーションが軽視されている。 という3つの問題点が挙げられています。
こうした問題点を踏まえて、9つの理論を応用して具体的な9つの対策が紹介されています。 -
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ちょいと育成やら研修やらのことを付け焼き刃ながら勉強しようと思いまして、いつ買ったんだか覚えてないけど、手元にあったこの本を読んでみまんた。「目次」を見ていただければわかるように、「人材育成」をテーマに、基礎からその考え方がわかるように作られている。「テキスト」を書名に掲げていることに異論反論オブジェクションはございません! ただ、「日本で最も人材を育成する会社」というのは、言わばプログラム規定的な理想であって、酒井さんは自身の勤める会社がそうなることをめざしているとのこと。そのために「企業リーグ」を立ち上げたがっている点など、ユニークな指摘・願望も見られました。
本書は、多種多様な先 -
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ご機嫌な職場が失われた理由と職場コミュニティ回復の為の開発理論と方法が纏められた一冊。グローバル化(同一職業、同一賃金、フラット化)とSNS、NPOの台頭の中で、職場のコミュニケーションスタイル(情報伝達、問題対応、対話、個別対応、人間関係維持の5つの形)のバランス再考とモチベーションとの関係を示した上で、インターネットを介した競合コミュニティーへの対応、理念への議論の活性化、仲の良い職場がもつ意義と非公式なコミュニケーションを念頭に置かせた打ち手(懇親会のデザイン、中だるみを防止するファシリテーション、ピークエンドの法則等)を紹介していく。メモ(1)学習と自らの行動の基準や行動の前提となる理
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酒井さんの著書を読むのは3作品目だが、それぞれその視点や分析内容、説明の分かりやすさになるほどと思わされる。
昨今、職場の雰囲気が良くならないのは、社内のコミュニケーションが不足しているためで、対策として社内コミュニケーションを良くしようという類のことをよく耳にするが、その本当の原因や対策についてはほとんど納得できるものは見当たらなかった中で、本書から大きなヒントを得たような気がしている。
本書では「明るい職場」は「絶対につくる必要があるもの」であるが、実際には職場コミュニティーが弱体化しているとして、その原因を欲求理論、イノベーション理論、コミュニケーション理論などの視点から明らか -
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ネタバレ・課長にとって、部下とはそもそも辞めるもの
・現場の知識では部長は課長にかなわない、責任は俺がとるから自由にやれというスタンスが管理手法の主流になる
・課長は厳しい成果主義が適用され機能としてみられるもの
・若い世代が上司に自己犠牲的な健気さを見せるのは本音を隠したアピールと見たほうが無難
・若手は先輩からでなくネットなど排他的な匿名のコミュニティからだったりする(今ならAI)
・上と下に共通するのは顧客第一主義。下は下なりに、上は上なりに考えていることを翻訳する
・ドラッカー、経営管理の96%はルーティン的な定例反復作業である、ルーティンは格下の退屈な仕事でなく重要な仕事
・課長は経営情報と -
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ネタバレ・部下の叱り方。事実関係確認→原因究明させる→論理的に指摘して叱る(信頼と期待)→感情のフォロー(明るく閉じる)
・ストレスを適度な状態に管理する、多すぎてもなくてもダメ
・コーチング。部下の価値と可能性を信じる、もちろん時にアドバイスも必要。常に引き出す工夫を。
・予算管理は茶番で非合理だけど現実。だからこそあまり時間かけずに本業に回したい。
・人事評価。本質はいかに限りある資源を配分し、いかに一人一人に納得させるのか。モチベをいかに高められるか。
・政敵にこそ褒めることで、政敵の上に立てる。
・社内政治は避けられず重要。キーマンを抑え、その人にとってとにかく有益な人になる。
・自分がキーマ