酒井穣のレビュー一覧
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まず自己啓発の「啓」という文字は漢文由来の言葉で、「開く」という意味があります。
また「発」は、「弓を射ること」で、当たって何がか生まれるという意味です。
なので、「啓発」とは、「開いて、わかった」、もっと意訳すると、
「すぐに、わかる」という意味です。
つまり、自己啓発とは、「自分ですぐにわかること」のことです。
本書には、もちろん、以上の説明はされていません。
「自己啓発」という定義が、そもそも書かれていません。
これは、おそらく、意図的にやっていると思います。
「自己啓発」という言葉の意味は、
たぶん、多くの日本人はわからないだろうという前提で、
説明せずに、論を進めるのは、哲学的に -
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はじめての課長の教科書
著:酒井穣 | 2014/3/20
日本の企業組織が欧米の企業組織と同じまな板の上で比較され、否定される場面が多い。欧米のマネジメントリおrんには学ぶべきところが多くあるものの、日本と欧米の企業組織はその成り立ちの背景からして異なり、日本企業には中間管理職という、日本企業ならではの強みがあるという視点を忘れるべきではない。近年日本の組織は、経営者、中間管理職と末端社員が相互に助け合うような三元論を基礎にしている。
本書は、現在課長として活躍している人や新任の課長にはもちろん、いつか課長になりたいと考えている係長クラスの人向けに書かれている。
構成は以下の5章から -
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「職場コミュニティ」の重要性。
仕事は仕事、プライベートはプライベート、ときっちり分けることがフツウのことになっています。しかし、生きた人間同士が同じ目的に向かって仕事をする職場が、その切り分けで機能するのだろうか、という疑問もあります。
職場をコミュニティとして機能させることが業績向上やメンタル対応にもつながると思われます。
職場コミュニティでよく見られるトラブル、失敗を例示し、それがなぜ起きているのかデータも開示しているので説得力があります。そしてその対応策は筆者が企業で実施してきた施策です。
データと事例が詳しく紹介されていて(やや古くなってしまう部分もあるものの)、いつも勇気づけ -
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親から生を授かった以上、だれしもが直面する「介護」という課題に立ち向かうヒントを与えてくれる一冊。多くのことが学べた。
冒頭でまず自分が考えていた自立という概念が次のように変わった。自立とは他人の助けなしで一人で生きていける状態のことではなく、依存できる場所が複数あること。
前半では、多くの人が誰にも相談せずに介護離職を安易に決めて後悔するというが書かれており、そうならないためにも「介護」に関する知識を付ける必要があるということが学べた。
(例:排泄物で汚れた布団などは介護サービスを使えば1000円程度でやってくれるが、それを知らずに自分でやってしまいストレスをためてしまう)
後半では、 -
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ネタバレ本書では、「目的地(目標)」と「現在地(現状)」をとらえ、両者のギャップを計り、現在地から目的地までのルートを「戦略」の比喩として使っています。
はじめはなんの情報ももたない状態だったルートも、目的地に近づくにつれてルートの精度も情報も増し、遠い未来にたどり着くはずだった目的地がだんだん近づいてきます。
ルートを戦略として考えると、目標に近づいていくことで、戦略の成熟度も増し、より確かで強固な戦略となっていきます。
このように考えると、戦略もはじめの頃から完璧に情報をあつめて分析し、確実に成功する戦略を練ることは不可能だしナンセンスであることがわかります。
実際に集まる情報で戦略に有 -
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親から借り読破。
非常に良い一冊。
手元に置いておきたい一冊。
何が特に良いかというと、
綺麗事のあるべき論が羅列されているのではなく、
著者の生々しい経験に基づき、かしこまることなく軽妙な文章で、
実践的かつ網羅的に書かれたリアルな一冊であるという点。
ときに課長の仕事を蔑むくらい、斜に構える部分がありつつも、
(やる意義はないが体面としてやらざるを得ない非合理な仕事等に対して)
課長として求められる能力や必要なスタンスが具体的に網羅されている。
また、各項目が3~10ページ程度で、
冗長な部分なく必要十分な文量で書かれており、
本全体としてもちょうど良い文量に収まっているため、気 -
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意識高い系に分類される部下、友松と昭和な課長、水島の自己奉仕バイアス(成功は自分のもの、失敗は相手のもの)とする傾向を解いていく話。小説部と解説がリンクしており、グイグイと引き寄せられた。メモ。
(1)過去の常識で物事を判断するのは要するに思考停止です。
(2)できること。やりたいこと。すべきこと。3つの重なりを求めて悩み苦しむこと。今の自分に出来ることから可能性を拡げること。
(3)全面的に没入しつつ、対象を容赦なく突き放して捨てる、清濁合わせ持つ緊張感を知と呼ぶ。
(4)会社への愛着を強く持っているのは人事評価の高い人材のみ。そういう人材は多数派ではない。
(5)職場が持つ意味にはたった一 -
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『これからの人材育成の実務は、「研修のデザイン」ではなくて、「経験のデザイン」という方向に向かいます。
ですから、実質的に「人材の現場への放置」を意味してきたOJT(On the Job Training)の時代も終わりなのです。
この点において経営戦略のギアを正しくシフトさせることができない企業は、驚くべき速度で世界中の企業から取り残されることになるでしょう。
なぜなら、これからは企業が人材に選ばれる時代に突入し、経験のデザイン含め人材育成プログラムの充実の度合いは、こうした人材が企業を選ぶときに最も重視するポイントになってくるからです。』
その通り!
ハイパフォーマーを育てるのは -
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人材育成について、新書版のコンパクトなボリュームの中に、きわめて密度の高い知見がちりばめられたお勧めの一冊。人材開発に関わる人事部等の方々はもちろん、一般のビジネスパーソンにとっても極めて示唆に富む内容となっている。
私自身も人事を専門とするものではないが、本書を読みながら何十箇所とマークをつけた。これほど内容が身に迫ってくるのは、著者の広範な知識、研究もさることながら、内容が民間企業における人材育成の実践を通じた、「口を開けば金のにおいがする民間企業ならではのリアリティー」に裏づけされているからだろう。
日々見返して、一つ一つ実行したい。
・人材育成は、「数多く生まれては消えていくアイ -
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以前酒井さんの講演で衝撃を受けた内容が本になりました。読んでみて何故衝撃を受けたのかを考えさせられました。私が社会人になった頃は自分の周りは、家族と会社と地域でほぼ100%だったでしょう。ただ、Internetが出てきた事で、今そしてこれからは+αで"思いを同じくする仲間"が、自分のコミュニティの一つとして含まれます。その時に、これまでは会社の中で、積極的にまたは折り合いをつけながら"やりたい事"を見つけてきた人々が、会社という枷を超えて自己実現を目指して行動し始めるでしょう。故にその人にとって会社・職場にいる意味は、日々の糧を稼ぐため、になっても何らお
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ネタバレ・「絶対に明るい職場を作る必要がある」そう断言する著者は、職場コミュニティーが弱体化する現状を踏まえ、その原因と解決について話を進めていく。
・特に興味深かったのは、その原因において、大きく3つのコミュニティ破壊が起こっていると言う。それは、人間の欲求の間に起こるジレンマ、イノベーションのジレンマ、職場の公式コミュニケーションと非公式コミュニケーションのジレンマである。フィルムカメラからデジタルカメラに市場が取って代わる「破壊的イノベーション」が、移動手段のイノベーション(電車や車など交通機関の発達からインターネットや情報手段)に重ねることができる。イノベーションとはどのような流れの中で発生