池田潔のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
イギリスの私立学校(パブリックスクール)における「自由の精神が厳格な規律の中で見事に育まれていく教育システム」(紹介文より)について、著者の過ごしたリース・スクールの体験談を交えながら紹介するとても面白い本。イギリス紳士がいかにして育てられるか、そしてその紳士としての振る舞い、精神とはどのようなものかということを知ることができる。昨日『ガウェイン』とか読んでたので、スポーツマンシップの話とか、試験で絶対不正行為をしない云々の話なんか、騎士みたいだな、と思う。寮生活や校長、プリーフェクトの話なんか、ハリー・ポッターみたいだなーとか思うミーハーな俺。数ある面白いエピソードの中でも「L先生」の話は笑
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Posted by ブクログ
イギリスのパブリックスクールの生活を描写。
イギリスの国民性、紳士、スポーツマンシップをよく理解できます。限りなく★4つに近い★3つです。
1.この本をひと言でまとめると
紳士の育て方
2.お気に入りコンテンツとその理由を3から5個程度
・ある特定の条件にある特定の人間が、ある行為をして善いか悪いかはすでに決まっていて、好む好まないを問わずその人間をしてこの決定に服せめる力が規律である。そしてすべての規律には、これを作る人間と守る人間があり、規律を守るべき人間がその是非を論ずることは許されないのである。(p61)
⇒服従の精神を知った。是非を論ずることが許されないことに権威・伝 -
Posted by ブクログ
この本を読むに至った背景としては、宇沢弘文の「社会的共通資本」における教育の章で、イギリスの教育制度について、述懐しており、興味を持ったからである。
この本では主に、イギリスのパブリックスクールにおける教育が書かれている。イギリス人の国民性に始まり、それが如何に形成されるかというところだ。
イギリス人といえば、伝統重視の傾向が色濃いが、同時に、伝統の維持が弊害を伴うことを認知した際には、決然と伝統を捨て去る潔さ、勇気、そして良識を持ち合わせているという点も忘れてはならない。イギリスのパブリックスクールにおいて、生徒は徹底して規律を教えられる。厳密には規律を教えられるというより「規律を守る」こと