山下柚実のレビュー一覧
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試し読み
Posted by ブクログ
ネタバレ手の平で触れ、耳を澄ませて、舌で、鼻を開いて、瞳を拡げて、路地を、街を、歴史を歩く・・・、「五感で楽しむ東京散歩」(2003.5)、好きな本です。1962年生まれ、ノンフィクション作家、山下柚実(ゆみ)さんの作品です。私も散歩は五感で楽しんでます。(ウォーキングはひたすら歩いてますがw)
山下柚実「五感で楽しむ東京散歩」、2003.5発行、再読。①日本橋のキリンに、三越のライオンに、忠犬ハチ公のしっぽに触れる ②ニコライ堂の鐘の音に耳を澄ます ③本むら庵のそばがきの食感を楽しむ ④湯島天神で白梅の香りを、神田神保町の古本屋さんの匂いを ⑤上野の清水の舞台から桜を眺める。 -
Posted by ブクログ
近代マグロでおなじみの産近甲龍の一角、近畿大学の最近の躍進ぶりの裏側を描いている。やはり広報部門に極めて優秀な人材がそろい(といっても一人のカリスマが引っ張っている)、そのアイデアをバックアップする理事会側の体制がなければ成功しなかったであろう。
文中でも触れられているが、ちょっと前までは男臭く野暮ったい大学で、憧れの対象ではなかった。かといってFラン大学でもなかったので中途半端であった。「超近代プロジェクト」と銘打ったプロジェクトには400億の資金が注入されたとしている。マンモス大学であっても、その金額を広報戦略につぎ込むことはかなりの冒険であったはずである。
近畿圏に付属の小学校を開講させ -
Posted by ブクログ
近大マグロで有名な関西の私立大学の近畿大学が志願者日本一になるまでの大学の取り組みに迫った一冊。
グランフロントにある近畿大学水産研究所の人気については知っていましたが、本書を読んでマグロ以外の魚についても養殖を行っていたことやマグロの養殖が困難であることは初めて知りました。
また、女性受けする学部の創設や受験の出願をすべてネットからに変えたり、入学式を盛大に行うなど本業である学業面においても様々な施策を行い、効果的な宣伝や広報活動で学生のみならず様々な世代に近大のブランドイメージを浸透させることに成功したことも志願者日本一になった要因であると感じました。
また、弱味でもある国際化の分野に -
Posted by ブクログ
「学生一人ひとりが『平和を希求する国際的教養人』として世界に羽ばたいていける」「百年後にも世界で光り輝く大学」であるための戦略しての「10年後の世界トップ100」。そのための戦術。いま大学で起こっていることが、進められていることが、進められようとしていることが、なるほどそういうふうに位置付けられるのかと・・・。
留学生の増加、留学する学生の増加、KPIの導入、それらはすべてトップ100のための指標を直接的にアップさせるとともに、レビュテーションポイントを上げるための戦術であること・・・・。大学トップのいまの動きの動機が理解できる。なるほどね。 -
Posted by ブクログ
「世界初のマグロの完全養殖」「志願者数日本一」で注目を集める近畿大学(近大)について、なぜそのような快挙が成し遂げられたのかを取材により解き明かしている。
実学重視の近大の校風がよくわかるとともに、広報戦略をはじめ近大の大学経営の卓越ぶりを感じた。偏差値により振り分けられてしまっている大学序列の現状に問題を提起し、「不本意入学者」にもいかに近大に満足してもらうかと試みる姿勢にも共感を覚えた。
本書を読んで、近大は今まで思っていた以上に良い大学だな、と感じた。しかし、本書はあまりに近大を持ち上げすぎているような印象ももった。いわば、近大の提灯記事的な本のようにも感じる。もう少し、政治家を含む同族