あらすじ
少子化や運営費交付金の削減により、国立大学にも生き残り戦略が求められる時代になった。そんな中、文部科学省は、「スーパーグローバル大学創成支援(タイプA)」として、世界ランキングトップ100を目指す力のある大学13校に補助金を出す制度を開始。この13校のうちの一つに、広島大学も選出された。実は広島大学は、論文被引用数で国内大学5位になるなど研究のレベルが高く、「平和科目」を必修とするという独自性も備えている。では世界トップ100に入り、さらに目標として定める「100年後も光り輝く大学」になるために必要なことは何か。ローカル国立大学の挑戦を綴る。 【目次より】●「平和科目」を必修にしている大学 ●国立大学の現実 ●「文学は何の役に立つのか」 ●宇宙科学、国内トップクラスの論文被引用数 ●科学界のインディ・ジョーンズ ●「感性に訴えるモノ作り」をオール広島で推進 ●世界ランキング100位以内を目指す戦略
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Posted by ブクログ
世界トップ100を目指す試みの素晴らしさと潜在力、そして国立大学で唯一の建学の精神に感銘を受けた。A-KPIというアイデアも本書で初めて知ったので参考にしたい。「平和希求大学」というキーワードはとても良いものだと感じた。
Posted by ブクログ
「学生一人ひとりが『平和を希求する国際的教養人』として世界に羽ばたいていける」「百年後にも世界で光り輝く大学」であるための戦略しての「10年後の世界トップ100」。そのための戦術。いま大学で起こっていることが、進められていることが、進められようとしていることが、なるほどそういうふうに位置付けられるのかと・・・。
留学生の増加、留学する学生の増加、KPIの導入、それらはすべてトップ100のための指標を直接的にアップさせるとともに、レビュテーションポイントを上げるための戦術であること・・・・。大学トップのいまの動きの動機が理解できる。なるほどね。